彼の手は語りつぐ

  • あすなろ書房 (2001年5月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (48ページ) / ISBN・EAN: 9784751519844

みんなの感想まとめ

過酷な南北戦争を舞台に、二人の少年の出会いと別れを描いた物語は、友情や人種を超えた絆の大切さを伝えています。文字を読める黒人少年と、文字が読めない白人少年が戦場で芽生えた友情は、差別のない社会で自由に...

感想・レビュー・書評

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  • アメリカの南北戦争が舞台の過酷な物語。

    最後の一ページの一文「どうか・・・」で、揺れているにもかかわらず、押しとどめていた感情が堰を切ったようにあふれ出してしまった。

    歴史は教科書の中にあるのではない。

    誰かが誰かに、大切なものを手渡してきて、想いを繋いできたからこそ、「今」という時、「私」という存在があるのだ。

    私のレビューなぞ、何の役に立つだろうか・・・。
    でも、これを見た、どなたが、本書を手にするきっかけになれば、と願うばかりである。

  • 南北戦争に駆りだされた二人の少年、その出会いと別れの実話が描かれた、心ゆさぶる感動の絵本。文字を読める黒人少年ピンクス、そして文字が読めない白人少年シェルダンが、人種の垣根をこえて、戦場に芽生えた友情と差別なき社会で自由に生きることの尊さを語りつないでいます。

  • 南北戦争は奴隷解放を掲げるリンカーンとの戦争とは知らなかった。そして戦争に参加する熱い支持となんとなくの2人が出会った話。
    黒人だから処刑されてしまうがそういう1人の存在を知って欲しいと絵本にする。
    熱い情熱は自分にはない。彼が平和な世に住んでいたら熱い情熱はあったのかなぁ。と考えてしまう。

  • 初心者向けよみきかせ講座で知り、図書館で借りた。

    奴隷制度の是非をかけた南北戦争の中で
    であった二人の少年、「Pink and Say」のおはなし。

    これは、よみきかせに、向いているのか?
    高学年から中学生向けだろう。
    「たとえ奴隷でも、自分のほんとうの主人は、自分以外にはいない」。
    胸がきゅうっとする。
    後から考えると、なぜだろう?ということが、歴史にはある。
    つらいときを、たしかに生きていた人たちがいる。
    人は、死んでも誰かの記憶の中にあるかぎり、消えない。
    「ピンクス・エイリー」

  • 語り継いでいかなければならない、たくさんのこと。
    そのひとつを形にした絵本です。

  • 戦争をせずに、奴隷解放の道はなかったのか?ピンクス・エイリー、モー・モー・ベイの犠牲が悲しい

  • 高学年に。

  • 貸出状況はこちらから確認してください↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00238005

    【講座「多文化・コミュニケーション保育演習」関連】

  • 南北戦争。
    生き残った彼が、生き残った理由こそが南北戦争の理由そのものなのかもしれない。
    でもそれもまた真実かどうかは分からない。
    ただ、「おれの戦争」だと言った彼にとって、それが真に「おれの戦争」だったことは間違いない。

  • 4.32/149
    内容(「MARC」データベースより)
    『文字を読める黒人ピンクス。そして文字を読めない白人シェルダン。南北戦争を舞台に、そんな二人の少年の出会いと友情、そして別れを描いた、本当にあった物語。』

    内容(「BOOK」データベースより)
    『ピンクとセイは、とちらも奴隷制廃止を支持するリンカーン大統領率いる北軍の兵士ですが、戦争に参加した動機にはずいぶんちがいがあるようです。この戦争の意義について深く考えたことはなかったように見えるセイにとっては、ワクワクする冒険にでも参加するつもりだったのかもしれません。一方、ピンクにとってこの戦争は、まさに自分のための戦争です。奴隷制を擁護する南部のジョージア州で奴隷の子として育ったピンクが、なぜ北軍の兵士として戦っているのか不思議に思われる方もいるかもしれません。実は北軍には南部からの逃亡奴隷を中心とした黒人部隊が組織され、戦争終結までには18万人もの黒人が参加しています。ピンクもそのうちのひとりなのです。この絵本は、そんなふたりの少年の出会いと友情、そして別れを描いた本当にあった物語なのです。』

    原書名:『Pink and Say』
    著者:パトリシア・ポラッコ (Patricia Palacco)
    訳者:千葉 茂樹
    出版社 ‏: ‎あすなろ書房
    大型本 ‏: ‎47ページ

  • 2021年再読。

    負傷して味方に打ち捨てられた脱走兵、Say。自ら危険に身をさらし彼を助ける黒人部隊のピンク。
    彼はSayを実家に連れ帰る。Sayが目を覚ますとピンクの母、が口にした言葉
    「この子のおっかさんは、なんて綺麗な子を産みなすったんだろう。」

    肌の色は関係ない。
    子供をいとおしいと思う母心は人種を超えると思わせる、泣けるほど美しくて温かい言葉。

    母を殺され、家を出て自分の部隊と合流する旅の途中で南軍に捕まりアンダーソンウィル収容所に連行された二人。荷馬車を降りた瞬間に引き離される。
    高熱でフラフラのピンクがSayに最後に懇願する。
    「おれの手を握ってくれ。リンカーンさんに握手したその手で。Say、もう一度だけ。」

    そしてピンクは縛り首になり、採掘跡の穴に放り込まれて生涯を終える。

    物語の最初のページで、Sayとピンクが戦場へ旅立つ場面が描かれているが、ピンクがものものしい表情である一方、Sayは笑顔である。
    独立戦争にかける二人の温度差があらわれている。
    Sayはピンクに出会ったことで、初めてこの戦争の意味や重みを感じたのだと思う。

    特有の人種に対する暴行動画が日常的にニュースで流れる現代だが、そういったショッキングな映像を見るとただただ「痛ましい」と目をそらしたくなってしまう。

    この物語はただただ、事実を静かに語っている。
    「リンカーンと握手した手」を最後まで求めたピンクの存在を、Sayの家族が何代もかけて現代の私たちに届けてくれた。ただただ静かに繰り返し繰り返し語り継がれたこの物語が、より、人種問題について深く訴えてくる。

  • 5年教科書掲載本

    アメリカ南北戦争のときの北軍の二人の兵士の話。

    奴隷問題についても触れられていて内容は深い。
    背景を知った上で、じっくり読んでもらいたい本。

  • 肩と指先に自然と力が入り、手を握りしめて読んだ。
    だけど。儚い人生だったとしても、自分にとって大切な輝く瞬間があったのなら、そして誰かがずっと憶えていてくれたなら、 生きた証は永遠に残る。

    ピンクのことを絶対忘れちゃいけない。私も。

    これは大平洋戦争ではなくアメリカの南北戦争のお話ですが、作者のポラッコのひいひいおじいさんが、実体験を語り継いできたもの。
    戦争はいけないことですと100回唱えるより、こういう物語を読めばいいのに、って思います。

  • [江戸川区図書館]

    一応絵本仕立てではあるし、冒頭の方ではその要素が強いけれど、実体験したおじいちゃん(実際は曾祖父ぐらいの先祖)自身の語りとして本編が始まると、多少文字も多く、本レベルになってくる。

    舞台は南北戦争のアメリカ。南北線戦争そのものの凄惨さではなく、同じ北軍(リンカーン率いる奴隷制度解放軍)側のある二人の少年兵士の出会いと別れ。副題だか、始まってすぐだかに説明があるように、二人の少年のうち、主人公は"字の読めない"白人少年で、もう一人は"字の読める"黒人少年。通常は字など読めるはずがない黒人でも自分たち自身の環境に不満と不安を持っているからこその逆境に対する気持ちからで、彼はこの戦争について主体的に参加している。自分たち黒人の現状と未来を勝ち取るために。一方白人少年は、戦場が嫌で逃げ出そうとして撃たれたところだったらしい。助けてくれた黒人少年の実家に運び込まれ、そこで傷の治りを待つ間、束の間の平穏の時を、戦場に戻りたくない葛藤と共に過ごす。

    通常は黒人少年の視点か、黒人少年について描かれることが多いのだろうけれども、伝聞(家族世代間による言い伝え)によるノンフィクションという発祥もあって、黒人少年と同じ立場(軍)でありながらもその人種的背景と戦争への思いが異なる白人からの語りとなる。

    表題と絵から平和、もしくは戦争についてと思い本をめくり、一瞬にして字(説明)が増えた時点で、内容はともかく読み聞かせには使いづらそうとも思ったが、話自体はさほど南北戦争や奴隷戦争などの、"政治的"視点に触れず、二人の少年の交流というか、白人少年の心の葛藤となっていて、理解はしやすいはず。

    先日からの件で江戸川区図書館には大分愛想が尽きてなるべく今後は利用したくないし、他区図書館で借りてきて読み聞かせに使えないか再検討してみよう。

  • 戦争は、どうあろうともだめです‼︎

  • 奴隷制度、文字読める黒人少年ピンクス・エアイリー、読めない白人シェルダン・カーティス
    娘のローザの娘のエステラの息子のウィリアムの娘のパトリシア
    南北戦争、北軍
    リンカーンと握手した手
    ピンクスは収容所で殺される

  • 南北戦争で北軍の兵士だった二人の少年の実話。
    生き残った一人とその子孫がもう一人を語り継いできた。

    ピンクス・エイリー

  •  南北戦争に北軍の兵士として参加した少年、セイとピンク。生きて故郷に戻ったセイの子孫に語りつがれた2人の少年の物語。

  • 南北戦争中に白人と黒人の少年の間で結ばれた切ない友情の話。戦争の残酷さを改めて実感しました。

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著者プロフィール

Patoricia Polacco(パトリシア・ポラッコ)
作家、イラストレーターとして活躍し、日常の問題をテーマにした作品を多く手がけ、これまでに45冊もの児童書を出版している。 全国の学校を訪問して講演活動も行っている。本書『ふたりママの家で』は、講演活動を通じて、レズビアンマザーの親を持つ何人もの子供たちと出会い、こういった伝統的な形ではないかもしれないが素晴らしい家族を持つ子供たちのために、さまざまな家族の形を讃える本を書く必要を感じて誕生した。日本で翻訳出版されている絵本には『ありがとう、フォルカーせんせい』(岩崎書店)、『彼の手は語りつぐ』(あすなろ書房)などがある。

「2018年 『ふたりママの家で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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