6わのからす

  • あすなろ書房
3.73
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本棚登録 : 285
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751525227

作品紹介・あらすじ

ムギをめぐって6わのからすと農夫が知恵くらべ。でも、そんなことをしているあいだに畑のムギは…。敵だと思いこんでいた相手とだって、ちゃんと話せば、きっとわかりあえる。

感想・レビュー・書評

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  • 麦の穂をめぐって農夫と6羽のカラスの攻防がつづき、しまいには麦の穂がダメになりかける。
    困り果てた農夫と、カラス。


    のうふと カラス ばかなのはどっちかね…
    そこへ、ふくろうが来てこう仲裁する。



    カラスと仲なおりしてはどうかね?
    「もぅておくれだ」おこった農夫へ

    …はなしあいに、ておくれはないよ。




    麦がダメになりそうで、「どうすりゃいいんだ?」ととほうにくれたカラスへ

    …いってはなしあうんだ。
     ことばには魔法の力がある。



    そして農夫とカラスはえんえんと話し合います。
    はじめはどなり合い、やがてしずかに、、。
    そして、しまいには むかしからの友だちのように。


    「にぎやかな鳴き声がきけなくてさみしかったよ。」

    「あんたの麦がこいしかったよ!」 




    ちゃんと向き合って、お互いの思いが全て吐き出されたとき、残った最後の言葉が本心だったり。。。

    ことばは魔法。
    そして、伝えるのに手遅れもなにもないってことをもう一度気づかせてくれた。

  • 農夫が育て実らせた麦をカラスがついばむ。
    農夫はカラスを追いやるため、カラスは農夫を追いやるために麦をめぐっての攻防戦が繰り広げられる。
    分かり合えないと思っていた相手も、話し合うことで理解することは可能。

    昨今あちらこちらで起こっている紛争や戦争。
    最初に決めつけるのではなく、お互いの気持ちや考えを話し合うことは大切ですよね。

    レオ・レオニの絵やカラーはやっぱり可愛らしさと温かさがあります。

  • 途中まではやられたらやりかえせ!のカラスと農夫。

    ふくろうが仲裁に入り
    「はなしあいにておくれはない」
    「ことばには まほうのちからがある」

    めでたしめでたし。

    しかめっつらと楽しそうな笑顔、ほんの少しのことで表情が変わるということにも気付かされます。

  • からすと麦畑の農夫との戦い。

    麦をめぐってより怖いカカシを作って対抗しあうからすと農夫。
    肝心の麦がほったらかしになるほどの争いになってるのもすごいけど、からすが鳥のかかしを作れてるのもすごい。

    ふくろうが仲裁に入ってくれて、「話し合いに手遅れはないよ」がすごく含蓄あるお言葉でした。

    2歳8ヶ月の息子も「これ面白かった!」と気に入ったようでした。
    また読んであげよう。

  • やったらやり返すの繰り返しの部分はインパクトがあって子どもにウケがよかった。だけどそんなことをしているうちに肝心の麦はダメになり、何のための争いなのか。
    フクロウが仲裁に入り、本音で話し合うことができてめでたしなのだが、話すのに遅すぎることはないというメッセージがとてもよかった。
    ケンカの本質を教えてくれる絵本。

  • いいこといった!

  • 「ことばにはまほうのちからがある」
    聞く言葉も話す言葉も大切にしていきたいと思える一冊。自分のうちにある魔法の力を発揮させてあげたい人におすすめ。

  • 農夫とカラス達が麦をめぐって争います。お互いを貶めることに躍起になって、肝心の麦は放ったらかし。カラスは食べたい麦がない、農夫も守るべき麦がない。さてどうしようか。
    あれやこれやと攻め合うところが面白く、そしてきちんと落とし所をつけている所もとてもいい。後々にふと思い出すお話です。

  • レオ・レオーニのせかいに
    谷川俊太郎さんのうつくしいにほんごがあわさり、目をはこぶのも、声にだすのも心地いい。
    いまの時代、争いのたえない人や集団にこそ読んでもらいたい。

  • 対話大事めちゃくちゃそう

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著者プロフィール

1910年 オランダのアムステルダムに生まれる。主な絵本作品 「あおくんときいろちゃん」(至光社) 「スイミー」(好学社)など。

「2009年 『ニコラスどこにいってたの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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