- Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751525401
作品紹介・あらすじ
一本の木が少年に与える、限りない愛情を描いたロングセラー絵本が、
村上春樹の新訳で再登場。「あなたが何歳であれ、何度もこのお話を読み返していただきたい」(訳者あとがきより)
感想・レビュー・書評
-
『あるところに、
いっぽんの木が
ありました』
で始る木と少年の物語。
やがて少年は青年壮年
となり・・・
与える者与えられる者。
母子を表しているよう
であり、
木の姿を通し大いなる
存在を示しているよう
であり、
感謝しない少年の愚を
説いているようであり
・・・
易しい言葉で綴られた
単純な物語なのに、
簡単にのみ込めぬ何か
があります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
母の愛。なのかなぁ。
受け取る物も限りなく沢山あるけれども。
でもそれを当たり前だと思ったらダメよ。とも思う。
搾取する側とされる側。
読むほどにこの本は深くて難しいと思う。 -
子供の頃読んで、これこそ無償の愛と感動した。
今まで色々な翻訳家があったが、村上春樹さんのが一番良かった!
母親になったとき、何度も読み返した。 -
私には、生きていく中で「どれだけ受け取ったか」よりも「どれだけ与えたか」を大事にしたい、という思いがあります。
「おおきな木」は、「与えること」について書かれた絵本です。年を重ねるたびに新たな発見のある、とても素敵な作品です。「与えるって何だろう?」と考えさせられます。
今、この話を読むと、私はこれまで自分に惜しみなく与えてくれた自身の両親のことを思ったりします。 -
読み終わった。号泣。
とくに今恋人がいることとか、その人が植物が好きでりんごの話もしてたとか、しかも今少し関係がこじれているとか、とにかく、アキレス腱をガーン!!!ってされたくらい、今の自分にとっては痛い話だった。苦しい。そして、とっても、いい話。
ある少年のことが大好きな木。(もうこの設定がやばい)
木登りをしたり、りんごをとったり、楽しく少年と過ごす。だんだん少年が年をとって、木に要求することがちがってくる。でも木は、ずっと少年が好きなまま、出来ることを何でもして、彼をしあわせにしようとする。
村上春樹が書いていたように、母性というか、そういうあふれでるもの、何があっても愛してくれる存在というのも感じたし、自然と人が寄り沿うような物語にも見えたし(そして、人がだんだん調子に乗っていくパターン)、でもやっぱり最後のシーンをみると、なんというか、なんともいえない、切ないラストで、そんな単純な警句じゃない気もする。
葉っぱのフレディとかと似ているかもしれないけれど、死のはかなさというより、愛のはかなさというか、なんか命というか、もう少し懐の大きな、だからこそ泣きたくなるようなものを感じた作品だった。 -
この本を読んで、私は誰かのおおきな木になりたいなと思いました。そうなれたらきっとスゴく幸せだろうなぁと¨̮♡
図書館で借りたけど、コレは買わないといけないなと思いました。
絵本てすごい。
この短い文の中に人生が詰まってた。
素敵な絵本でした¨̮♡ -
言葉を失ってしまう
言葉で表現することは無意味だ
と思えるほど感銘を受ける
訳が違うとこれだけ世界観が変わるのか
私が選ぶなら断然コチラ
簡素な表現がさらに奥深い意味を持つ
愛 アガペーの世界観
与えることで最後は共に幸せになれた
と思いたい -
4歳の息子が、私を抱きしめながら言ってくれた。
「お母さん好き。お母さんが悪くなっても、お母さん好き。」
私には大切な大切なりんごの木がある。
母だ。
母は、私が助けを求めたり、道を間違えそうになると、いつも私に、愛をくれた。
それは歳を重ねても同じで、もうすぐ29歳になるというのに、私は今でも母に助けてもらってばかりいる。情けないことに。
母親になった私は、子どもたちのりんごの木になれているのだろうか。
見返りを求めず、ただただ愛を与え、じっと立って見守るりんごの木に。
あなたがそこに居るだけで私は幸せだと、子どもたちに伝えられているだろうか。
心配でたまらない私をよそに、どこから学んだのか、息子はすでに愛を知っていた。4歳にして。
「悪くなっても、お母さん好き。」
今の息子は、完全に、私の大切な大切なりんごの木だ。
母として情けなく思うのとは同時に、嬉しくなる。
ありがとう。
とことん情けない私だけど、私もりんごの木にならなきゃ。