- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751526941
作品紹介・あらすじ
アナベルの毛糸は、不思議な毛糸。編んでも編んでも、なくならない。
まず自分のセーターを編んで、犬のマースのセーターも。
クラスのみんなにも、町じゅうの人にも、町の動物たちにも
セーターを編んだけど、それでも毛糸はなくならない。
そこで、アナベルは……。
雪におおわれたモノクロームの町を、アナベルは思いがけない方法で
変えていきます。
先生に叱られても、王子さまに大金を吹っかけられても動じない!
一見、かよわそうなのに、芯の強い女の子アナベル。
その心意気によって生みだされる、幸せなラストにうっとり……
ニットの風合いの美しい、心あたたまる絵本です。
2012年ボストングローブ・ホーンブック賞(絵本部門)受賞作。
感想・レビュー・書評
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アナベルが拾った箱に入っていた毛糸、優しい色のグラデーションが、セーターを編んであげるたびに広がっていきます。アナベルは誰にでもセーターをプレゼントします。モノクロ中心で暗めだったページが、温かな色彩に変わっていくのが素敵です。
おしゃれな王子は、素敵な毛糸を独り占めして、自分だけの服を作らせようとしたのでしょう。箱が毛糸を出してくれなくて当然ですね。こんな王子が考える幸せなんか、アナベルには「いらん!」。 -
アナベルが拾った箱の中にはカラフルな毛糸がはいっていた
アナベルのセーターを編んでも、いぬのマースのセーターを編んでもなくならない
町中の人にセーターを編み、動物や家に編んでもなくならない
ある日おしゃれな王子がその箱を売ってくれといいにきたけど、アナベルは売らなかった
すると、王子は泥棒を雇ってその箱を盗み出してしまった!
読み聞かせ時間は5分半位です
モノクロとカラーのコントラストが効いてます -
アナベルと魔法の毛糸箱の物語
糸がなくなることがない毛糸箱を持っていたアナベルは、たくさんの人や生き物に服を編んでいた。
それに目をつけた意地悪な王子はアナベルにその毛糸箱を買うことを交渉する。
でもそれを拒否するアナベル。
王子は夜、アナベルの部屋からその毛糸箱を盗んでしまう事態を引き起こす。
やっと手にした毛糸箱を楽しみながら開けてみたら…空の箱だった。
「アナベルはこの先幸せになることは無い」とセリフを吐き捨てながら、海に投げ捨ててしまう。
漂流した毛糸箱はアナベルの元に戻っていくが、なんと毛糸箱は復活をした。
幸せにならない、と憎まれながらも幸せを噛みしめるアナベルだった。という流れ。
なんでアナベルの元だと毛糸は無限に続いてたのに、王子の元だと無くなったのか?
人を思う気持ちがあるかないか、が鍵だったと思う。
与える人にこそ人を喜ばせるチャンスが転がってて、アナベルはその素質があった人間。
だけど王子は奪うことを目的とした人間だった。そんな人が人を喜ばせることができるはずもない。 -
色彩はもちろん、最後のオチが素晴らしい。
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モノクロの町が、アナベルの毛糸のセーターで、どんどんカラフルになっていくお話です
周りからどう見られるか?どう思われるか?
何かする時にどうしても考えてしまいます
この絵本の中のアナベルは自分の中に確固たる意思があります
友達に笑われても、先生が良い顔をしなくても、自分で編んだセーターを着続けます
そして、どんどんカラフルなセーターを編み、町中をカラフルなセーターで埋めつくします
少し無表情というか怖い顔をしている町の人たちが、アナベルのセーターを着ると柔らかい明るい表情に描かれているのが、
とてもホッコリとした気持ちにさせられました
カラフルなセーターが目立ち過ぎるからやめなさいと言われた時、
アナベルがセーターを脱いで元の服装に戻るのが、一番簡単な解決策だったのかも知れませんし
私たちは、普段そういう世の中で生活していると思うのです
でも、本当にそれでいいのかなぁ?
自分が見たい世界を実現するには、まず自分が見たい世界をみなさい
という言葉があります
美しい世界にしたいなら、まず美しい景色、芸術、人々に目を向けるべきだし
自分から美しい世界になるように行動するのが手っ取り早い訳です
一人の小さいな一歩が、結局世界を変えていく近道なんだと思う
アナベルが自分のセーターを編んだ、最初の一歩が町を変えたように
他人が何を言おうとも、自分が良いと思ったことは、信念を持って取り組み続けないといけないなと思いました
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モノトーンの絵に、鮮やかな毛糸がひきたっていていい。お話にひきこまれる作品。
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色数の少ない世界観にカラフルな毛糸が妙にかわいらしく見えました。きれいな絵本です。
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アナベルは不思議な箱を拾いました。中には綺麗な色の毛糸が入っていて、アナベルは自分や家族、周りの人々や家々にセーターを編みました。編んでも編んでも毛糸はなくなりません。不思議な毛糸の話を聞きつけた王子がアナベルのもとにやってきて…。
先に読んだ長女が「不思議なお話」と言っていましたが本当でした。なんでだろうね?と言っていましたが、答えは示されておらず読み手に委ねられていて、考えさせられるお話だなあと感じました。親子であーだこーだ話す時間が楽しかったです。
途中、見たことあるクマがいて、あの人の絵本かー!と読み聞かせしながらも心の中はざわついていました。
著者プロフィール
マック・バーネットの作品





