いい人ランキング

著者 :
  • あすなろ書房
3.64
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本棚登録 : 215
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751528617

作品紹介・あらすじ

「いい人」でいれば、安全だと思っていた。夏休み明けの教室で起こった小さな変化。それは、やがて・・・。不器用な人にエールをおくる、ほろにが青春小説!

感想・レビュー・書評

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  • 「死ぬまで一生やりきれたら、『いい人を演じた』んじゃなくて『いい人だった』と言えるんじゃないかな」
    「もしも、いい人たちがおれのまわりに居続けてくれたら、あるいは、な」
    (P.251)

  • クラスで始まった「いい人ランキング」で選ばれた桃。でも、それはおかしな事態を招いて……。こういう話では、珍しいのが「師匠」の存在だなあと思いました。こういう「抜け道」がないとしんどいけど、桃ちゃんの存在はまぶしい。

  • いじめ遺伝子の話が面白い。今のの世の中では役に立たないけれど、もしかして役に立つときがくるかもしれない、いじめの形質。

  • ノートを写させてあげたことはたくさんある。リスクがある行為だったと初めて意識した。

    いい人ランキングをきっかけにいじめに発展するお話。彼女らなりの対処を模索するのがいじらしい。中盤くらいまで面白かったけれど、終わりではすっきりしなかった。いじめ遺伝子とか、いい人論議はうまく言えないが奇説ではないのか。「いい人」を演じきった「いい人」と、「いい人」である「いい人」は同一でしょうか。まあその境界は周りからは全く分からないだろうが。

    本筋とは少し離れるが、姉妹で性格がかなり違うところ、それを把握し認めている父がとてもよいと思った。

  • 中学校が舞台。
    クラスでいい人ランキングをしたことで始まるいじめ。
    そして・・・という話なのだが、私はいい人というわけじゃないけど、主人公にちょっと似ている。
    真面目に、そしていい人であろうとするけど、長く生きていると、そればかりではうまくいかないことが多々あるもので、ちゃんといろいろ分かっておく、分かろうとすることも大切で。でも、空気を読みすぎると、それもまたうまくいかない。
    主人公の生き方は、きついこともあるかもしれないが、まっすぐそのままで生きられたらいいなと強く思う。

  • 大病院の次期院長を継父に迎えた2学期、中学2年生の桃の学校では、クラスごとに「いい人ランキング」が行われ、桃が選ばれた。「いい人」であり続けようとする彼女をクラスの一部は利用し、雑務を押しつけたりパシリをさせたりしていくが、それはやがていじめに発展していく。同級生の圭機は、そんな彼女にアドバイスを与えるのだが……。

    「いい人」でいたいという気持ちにつけこむ悪意と、そこから逃れ出ようとする思春期の葛藤を描く?のか?わからない。

    まず主人公の桃が天然のいい人過ぎて、現実離れしているため、感情移入ができきれない。
    彼女を助ける圭機も、以前はいじめの首謀者だったものが「いい人」に変化したらしいが、その変化が余りにも鮮やかで無理が感じられないことにも違和感を覚える。
    また、桃の親友友亜も、彼女が「いい人」に祭り上げられた途端に離れていき、「いい人」を沙也子に譲った途端に戻ってくるのは不自然だ。そして桃もそれを自然に受け入れていて、おかしい。

    何が何でも「いい人」でいようとしたがために、いろんな悪意さえも受け取る形になったのだから、これからは自分の意見もちゃんと示そうと結ばれるのなら納得がいく。しかし、圭機も含めて、「『いい人』であり続けるゲームを一生やり続けたら本当に『いい人』だったと言える」と言っているので、これでは現状は変えにくいのではないかと思ってしまう。

    無理をしてでも「いい人」であり続けようとする自分の気持ちがどこから来ているのか、そこを見つめる視点が欲しいところです。

  • 中学2年生の木佐貫桃は「いい人」だ。人の悪口を言わないし、掃除はサボらない。「宿題を見せて」と頼まれたら気前よく見せてあげる。天然とも言われるが、基本、いい人。クラスメイトからも、いい人の象徴みたいと思われている。
    最近、苗字が変わったのはお母さんが大病院の時期委員長のお医者さんと結婚して、地元では高級住宅街の大きな家に住むようになったからだ。

    中学1年の妹・鞠は、クラスでは「いい人」を演じているけれど、いじめられないように、目立たないように立ち回っている。

    桃のクラスで中心的存在の沙也子と知奈津の提案で、文化祭では中止になったミス・ミスターコンテストの代わりに、「いい人ランクング」をすると言い出した。
    そして、桃はクラスで一番票を集めて「いい人」に選ばれた。

    いい人、って悪いことではないはず。けれど、みんなにいい人を期待されるまま、頼みごとを断われないままの状態が続き、いつのまにか「うざい」とイジメられるようになってしまう。



  • 前半はありきたりで退屈。後半は何とか読めました。いかにも課題図書って感じで、なんだかなぁ。

  • 448

    2017年では82冊目

  • クラスのいい人ランキングで「いい人」になった中学2年生の桃。よろこぶべきことのはずなのに、クラスでの立場がだんだんおかしくなっていく…

    さらりと始まったいじめは、そのうちさらりと標的がかわり、さらりと何事もなかったかのようになる。いじめって軽々しいものではないのに、気がついたらはじまっていたり、おわるときも何事もなかったかのように終わったりする。だけど、もちろん当事者にとっては簡単なものなんかじゃない。主人公の桃は天然すぎて、なかなかいじめに気づかなかったりするけれど、「体重は増えてないのに体が重たくなった気がする」とか、しっかり心には負担がのこっている。最後にも、すべては終わったけど何事もなかったことにはならない、といっている桃がいい。妹の鞠と桃に助言する圭機も、小賢しいというかとても頭のまわるおもしろいキャラクター。このお話のなかで恋愛云々にならないのがいいけど、3人の行く末を想像すると心がうずうずする。気になる。

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著者プロフィール

1970年生まれ。神奈川県出身。作家、脚本家。2005年、『秋の大三角』(新潮社)で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞。児童書の作品に、シリーズ20万部を超え、文庫化もされた『チームふたり』などの「チーム」シリーズ(学研プラス)や「100%ガール」シリーズ、『時速47メートルの疾走』『赤の他人だったら、どんなによかったか。』、「ライバル・オン・アイス」シリーズ(以上講談社)などがある。『劇団6年2組』『ひみつの校庭』(ともに学研プラス)で、うつのみやこども賞受賞。童話に『おしごとのおはなし パイロット パイロットのたまご』『どうぶつのかぞく ペンギン はらぺこペンギンのぼうけん 』(いずれも講談社)などがある。

「2019年 『スポーツのおはなし 卓球 ピンポン兄弟 ゆめへスマッシュ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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