青春ノ帝国

著者 :
  • あすなろ書房
3.92
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本棚登録 : 110
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751529485

作品紹介・あらすじ

坂の上の古ぼけた一軒家。その不思議な塾は、私のたったひとつの希望だった。14歳の私がしんどい時代を生き抜いた――青春という名の「帝国」で戦う同志に贈る、YAストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 大人のほうが、この物語は響きそう。
    大人になってからしかわからないものはあるけれど、でもそれは大人だから、というより、過ごしてきた時間だけの差なのかもしれない。そして、それがいいのか悪いのかも、わからない、かもしれない。

  • 前半読むのがかなりきつい。
    14歳という難しい年齢の内面を、
    まざまざと突きつけられる感じ。
    きついなー、と思っていると徐々に光が見える。


    私ではない誰かが羨ましい、
    満たされているあの子が羨ましい、
    嫉妬と表裏一体の羨望。
    あの感情を見事に書き切るとは、、。


    やっと光を掴んだと思ったら、
    突き放される現実もあり、
    それでも「未来」はある。
    最終的にタイトルでうなる。
    うーん、こうきたか、と。

  • 2020年12月新着図書

  • 他人にいらだつ自分に苦しくなる。思ったようにふるまえない。今すぐここから逃げ出したいのに動けない。そんな自分に翻弄されつづけたあの頃、ゆるやかな坂道をのぼりきった高台にあるその家が、私にとってただ一つの希望だった。1本の電話からよみがえる14歳の夏の日々を描いた物語。

  • 憎んでるんじゃなくて「焦がれてたんだ」

    早瀬さんを思うさきの気持ち、自分もきっと誰かに持ったことがある感情。

    この本の中には、自分も体験したことのある気持ちか詰め込まれていたように思う。

    奈良くんと久和先生の関係もいいな。読みながら、さきと一緒に後ろで歩きながら微笑ましく感じているような感覚。

    時間がとまったままの大切なもの。そこから離れて皆それぞれの生活を営むのだけど、やっぱり心に刻まれたものはいつまでもいつまでもそばにあって、それを共有し合う人たちを「同志」という言葉で表す。繋がり。

    坂の上の古ぼけた一軒家がさきのそのときのたったひとつの希望であったように、自分にも同じように希望があって、それが今のわたしを作っているなんて思うと、生きるって大変だけど愛おしいって思える。そんな作品

  • 退勤前の職員室
    佐紀にかかってきた1本の電話が
    23年前、14歳のときを一瞬にして想い起こさせた……

    関口佐紀、中学2年生

    《クラスの中でのわたしのポジションは、いちばん目立たないグループの中の、さらに目立たない峯田さんとその友だちの関口さん、というところだ。》

    そんな佐紀が、弟が通う「科学と実験の塾」で講師の久和先生、助手の百瀬さん、そしてクラスメイトの奈良くんと出会う

    久和先生への信頼、百瀬さんへのあこがれと嫉妬、奈良くんへの恋心
    変わろうともがく佐紀に重い現実がのしかかる

    《青春という名の〈帝国〉で戦う同志に贈るYAストーリー》

    著者は自分を見つけようと揺れる中学生に寄り添う物語を書き続ける作家
    重い題材がくふうされた構成で読後さわやかにしあがった作品、2020年6月刊

  • 学校帰りに峯田さんから言われた言葉がわかりすぎて辛い。浮かれては怯え、の繰り返しで愚かな青春。YA本らしいが、自分が10代の頃にこれを読んでどう思うか想像できないな…。

  • YAと思って読んだけど、23年経った現在だからわかる視点が、とてもリアルに感じられてとても良い。帝国での思いを胸に、世界のどこかで頑張れている人がいる。色んな思いが凝縮されて一切の無駄がない、そんな本だった。ぜひ大人に。

  • 青春時代を振り返り、「似たようなこと思ったことあったなあ」と共感できるところがありました。

  • 中学校教師の関口佐紀にかかってきた電話は恩師の訃報を伝えるものだった。

    自分しか見えていなくて、仮面をかぶりながら、まわりに憎しみをまき散らしていた14歳。
    大人だとあおいでいた人や同級生の心の痛みを知り、優しさを知り、少しずつ成長していく。

    14歳というのは本当にしんどい。たくさんの出会いや経験で、大きく変化する年齢なのだろうな。

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著者プロフィール

『ユリエルとグレン』で、第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。主な作品に『お面屋たまよし1~5』『死神うどんカフェ1号店1~6』(以上、講談社)、『墓守りのレオ』『見た目レンタルショップ 化けの皮』(小学館)、『拝啓パンクスノットデッドさま』(くもん出版)などがある。『少年Nの長い長い旅』(YA! ENTERTAINMENT)と対をなす物語『少年Nのいない世界』(タイガ)(共に講談社)を同時展開して話題となった。


「2020年 『メイド イン 十四歳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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