ルース・ベイダー・ギンズバーグ (信念は社会を変えた!3)

著者 :
制作 : ジェフ・ブラックウェル&ルース・ホブディ 
  • あすなろ書房
3.78
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本棚登録 : 181
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (88ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751530030

作品紹介・あらすじ

法とは何か?正義とは?アメリカ合衆国最高裁女性判事「RBG」が語る、男女平等と、決意と、社会貢献の意味。

感想・レビュー・書評

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  • ネルソン・マンデラ財団がリーダーシップ養成の一環として、現代の影響力のあるリーダーたちを選び、何を考えているか記録した本。

    大変コンパクトに、RBGの経歴、スピーチ、インタビューがまとめられている。
    RBG映画を二本観ているのであまり新規の情報はないけど、彼女が残した言葉のいくつかが素晴らしくて、やっぱり読んでよかった。

    感動した一つは旦那さんの姿勢。
    「(夫は自分をライバル視することなく、むしろ)自分が生涯を共にしたいと思った女性なんだから、特別な人にちがいない、って信じていた」

    もう一つは、自分の授かった才能を社会のために生かしなさい、という一貫した仕事観。この言葉は、彼女が社会変革を起こす上で掴んだコツが余すところなく凝縮されている気がして、原文をわざわざ探してしまった。
    「Work for what you believe in, but pick up your battles and don’t burn your bridges. Don’t be afraid to take charge, think about what you want, then do the work, but then enjoy what makes you happy, bring along your crew, have a sense of humor」

  • 信念は社会を変えた! (全6巻) 第2弾を紹介。|taku|note
    https://note.com/troom202/n/n7b4a69750754

    5・6月号 橋本恵さんの巻 - 徳間書店
    https://www.tokuma.jp/news/n33688.html

    あすなろ書房【③ルース・ベイダー・ギンズバーグ】
    http://www.asunaroshobo.co.jp/home/search/info.php?isbn=9784751530030

  • RBG 興味を持って手に取ったが、上べだけ切り取った様な内容で、うすく感じた。導入としてはこれでいいのかなぁ

  • 先般亡くなった際に、経歴や業績を見てはいたものの、ニュース等ではどういう人柄かというのはいまいち伝わってこなかった。なんとなくもっとトゲトゲした人、仕事一本槍みたいな人を想像してしまっていたのだが、この本にあるインタビューを読んでその心根の温かさや配偶者との特別な関係性を知れてよかった。印象に残ったのは、自分の才能を社会に還元し、自分よりも恵まれていない人の役に立てなさいという言葉。きっとこの利他的な姿勢こそが、彼女が人に選ばれ尊敬された理由なんだろうなあと思うとともに、我が身を振り返って色々反省。

  • 女性の権利と社会的平等を擁護し数多くの画期的な判決を書いてきた米の連邦最高裁判事だったRBGは、70年代に性差別裁判の弁護をした時にはは、小学校の先生になったつもりで臨んだという。「要は、教育ですね。私が訴えかけている相手は、自分とは違う立場の人間の暮らしがどのような良さものか理解していないのだから、理解できるように手助けしよう、と」。同じ思想を持つ者同士で固まり、多様な意見に耳を傾けない現代の傾向に警鐘を鳴らす。「大切なことのために闘いなさい。ただし、周囲の人が協力してくれるような方法でおやりなさい。」

    怒りに任せて言い返したりせず、何度か深呼吸してから、理解していない人々わ教え導くように応える女性になる、という彼女の言葉は、彼女の思慮深さが最も表れている箇所であるように思う。そして、やはり、彼女がマーティンについて語る箇所が、すきだ。立場が違う人や考えが異なる人をも尊敬し、尊重した上で、説得を開始する。彼女が推し進めてきた平等な社会の実現のために用いた方法を、私も手にしたい。

  • 小ぶりで薄い本で、あまり本を(特に伝記などは)読まない若い読者向けに作られた本なのかな、と思って読み始めると、フリガナは振ってあるものの、文章そのものは子ども向けというわけではない。
    伝記に近いもの(略歴プラス当時の社会情勢程度のもの)と、本人へのインタビュー、写真(出版当時のもので、幼い頃、若い頃のものなどはない)、名言で構成されている。
    はっきり言って30分で読めてしまうけれど、何にも知らない人にもとっつきやすいし、読みやすい。そもそもこれはネルソン・マンデラ財団の企画したシリーズものの一つで、原著者への著作権料は開発途上国への翻訳や、このシリーズに基づく映画、書籍、教育プログラムなどを無償で閲覧する支援のために用いられると書いてあり(P73)、話題の人物を取り上げてお手軽に稼ごうというようなよくある出版理由とはちがうので、これはこれでいいと思う。
    ただRBGの人生をちゃんと知りたいなら、むしろ絵本の『大統領を動かした女性 ルース・ギンズバーグ』(汐文社)の方がよくわかる。
    彼女の名言も、英文併記だったらもっと良かったし、期待したほどの内容ではなかった。良い本ではあるが。
    しかし、ネルソン・マンデラ財団のこの企画で大抵の日本人が知っていそうなのはマンデラとグレタ・トゥーンベリくらいで、RBGは最近亡くなってニュースになったから一部の人は知っているだろうが、その他のステフィン・カリー、グロリア・スタイネム、ブライアン・スティーブンソンは知らない人の方が多いだろうから(私も知らない。後で読みます)、売れる人の収益で、売れない人の分も出せる、ということもある。
    (ただ、グレタ・トゥーンベリはまだ若いので、このシリーズに限らず、本を出す事で彼女の将来の選択の自由を奪うことのないようにして欲しいと、老婆心ではあるが、思う。)

    個人的には、RBGの能力の高さはもちろんだが、良き伴侶を得られた幸運(なのか。それも才能なのかもしれないが。)も彼女を偉大にしたのだと思う。夫は(彼も有能な法律家であったが)彼女の能力を高く評価し、仕事を続けるためのサポートをし(家事、育児はもちろん)、彼女に変わらぬ敬意を持ち続けた。
    世に有能な女性は多いが、これ程素晴らしい伴侶を持つ人がどれくらいいるだろうか。家庭と仕事の板挟みで夫と上手く行かなくなる。子どもを安心して預ける所がない。そういったことで、能力があっても泣く泣く仕事を諦めたりセーブしたりしている女性は多いと思う。特に日本は。家庭が安定しなければ、十分な仕事もできない。
    これ程の伴侶にたった17歳で出会い、若くして結婚し、愛し合いながら生涯添い遂げた。そのことが、奇跡のように思えてしまうのは、私だけだろうか。
    (「私の賢さを気に入ってくれた、ただひとりの男性」P70と本人が言っているのだから稀な人であったことは分かっていた。)

    調べたら、ステフィン・カリーはバスケットボールの名選手ということだから、知っている人も多いのかもしれない。自分がスポーツ苦手なため知らなかっただけの可能性あり。すみません。

  • インタビューや挨拶の言葉を拾ったもの。映画「ビリーブ」 ドキュメンタリー映画「RPG」も見ているが、短い誌面で彼女の歩みと功績、考え方のエッセンスがわかる。

    <インタビュー>
    ー仕事でこれまでずっと守ってきた方針について
     当時、自分の仕事は重要な意味を持つと、信じていました。女性がどれほど見下されているかを世間にわからせる必要がある、と信じていたのです。男性は、人種差別は忌むべきことで、宗教を差別するのは悪いことだと分かっていたのに、女性が直面している障壁に関しては、女性のためを思って優しくしてあげているものだと思いこんでいたのです。・・女性は実は崇められていたのではなく、鳥籠の中にいた。

     法律も役割分担が反映されていて、出産で妻を亡くし父子家庭となった男性には、女性にある育児給付を受けられなかった。この男性の裁判で弁護に尽力した(勝った)

    ー今世界でもっとも必要なことは?
     ひとことで表わすとしたら、「他人の声に耳を傾けること」 アメリカは(多種多様な背景を持つ)「多くからひとつへ」です。

    ー二十歳の自分に向けてアドバイスするとしたら?
     女の子には「とにかく、やってみなさい」です。「自分以外の人に向けて働きなさい」(社会還元)
    ー青年には?
     地域社会に還元するのは同じ。青年に対しては「子どもを育てる喜びと、その責任を感じるチャンスを逃さないように」
    ーご主人とは?
     とにかく面白い人で、ユーモアのセンスに優れていた。自分というものをしっかり持っていて、自分の才能に自信があったから、私の実力を畏れることなく、ライバルともみなさなかった。それどころか、正反対。自分が生涯を共にしたいと思った女性なんだから、特別な人にちがいない、って信じていたと思いますよ。

    <スピーチ>
     2018.4.10ニューヨーク歴史協会で
     ハンド判事の、1944年セントラルパークに集まった移民を前にしたこの言葉・・自由の精神とは、己の正義に固執しないこと。他の人々の心を理解しようと努める精神のこと。そして自分の利益だけでなく、他人の利益をも、公平無私に慮る精神のことです・・これを人生の指針として下さい。


    <ギンズバーグの下した判決>
     ・最高裁、バージニア州立軍事学校で、長年男子のみの入学者としてきたのを違憲とした。
     ・精神疾患を身体障害と認定し、アメリカ障害者法の適用を可能にした。
     ・アメリカ全州での同性婚の合法化を決定
     



    「信念は社会を変えた!」シリーズで、①グレタ・トゥーンベリ ②ネルソン・マンデラ ③ルース・ベイダー・ギンズバーグ ④ステフィン・カリー ⑤グロリア・スタイネム ⑥ブライアン・スティーブンソン

    2020.10.30初版 図書館

  • 同じことが何度も書かれてて正直内容も冊子も薄かった

  • RBGは言葉の一つ一つが、研ぎ澄まされていて、強く、優しく、真っ直ぐ。子供向けに読みやすくまとめられていたけど、とにかく痺れました。特に女の子に読んで欲しい一冊。

  • 私の尊敬する人!インタビュー形式で読みやすいけど、背景を知らないと、どれだけ凄い人か伝わりづらいかも。でも短くて読みやすいし、小学校の図書館とかにあったら良いと思う。彼女が語る旦那さんマーティンがとても素敵だなぁといつも思う。

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著者プロフィール

東京生まれ。東京大学教養学部卒。翻訳家。主な訳書に「ダレン・シャン」シリーズ、「デモナータ」シリーズ(以上、小学館)、「アルケミスト」シリーズ(理論社)、「カーシア国」シリーズ(ほるぷ出版)など多数。

「2017年 『地底都市コロニア 第1期 既4巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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