- Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
- / ISBN・EAN: 9784752001867
感想・レビュー・書評
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人も、ねこになれる、ふしぎなお話です。
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自分が小学校3年生のとき、読書感想文コンクールの小3の課題図書だった本。本を全く読まなかったが自分が、珍しく読んだ本だったのだが、内容を忘れてしまったため、ふと思い出したのを機に読んでみた。
小学生の女の子「ミコ」とそのお父さんが、飼い猫の「スズ」に連れられて、「ねこたち町」という猫たちの住む町のお祭りに参加する物語。雨の日の夜、「スズ」が突然、人間の言葉で「〈ねこたち町〉のねこ祭り」に行こうと誘ってくる。
面白いのは、白猫の「スズ」と「ミコ」の二人が話している声を聞いて、お父さんもさも当たり前かのようについてくるところだ。お父さんは、「うん。いつかきっと、スズはひと語を話すようになると思っていたんだ。それが今夜だとは……」と言う。この物語では、子どもだけでなく、大人たちも異世界へと行き、猫たちが普通に言葉を話し、生活をすることを難なく受け入れている。それどころか、猫と子どもたちとともに、絵を描いたり、歌を歌ったり、トランポリンで跳ねたりと、お祭りを満喫するのである。
この物語では、大人たちも皆、子どものような振る舞いをする。
物語の大きな軸になるのは、「ミコ」ではなく、同じクラスの「小林くん」である。「小林くん」は、小さい頃に両親を事故で亡くして、現実の世界では一言も話すことができない。しかし、ペットの「ジロウ」とともに、「ねこたち町」では、「ミコ」とも楽しくおしゃべりができる。
「ねこ祭り」を通して、「小林くん」は「ミコ」と遊び、仲良くなり、現実世界の学校で二人が挨拶をする。周りの子どもたちは、「小林くん」が話すところを初めて見て、驚く。物語は、「小林くん」と「ミコ」の二人が、「ねこたち町」に行くための合言葉「ニャーオン」と言って終わる
猫たちが、人間のように暮らす町、という不思議な世界が描かれていながら、登場人物たちは、大人も、子どもも、猫たちも、そのことを大して不思議だとは思わず、受け入れる。そして、「ねこたち町」は、一度だけの冒険ではなく、猫たちの気まぐれによって、いつでも行ける場所なのである。
ただ明るい気持ちになりたい人におすすめの本だった。 -
娘(8歳)用。
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猫がいっぱい出てきて面白かった
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ふさわしい時期にこの本を読む子供は夢たくさんの人間に育つのだろう。少なくとも60歳直前のおっさんが詠むよりすごくたくさんのことを得るのにちがいない。
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楽しい
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2013年4月26日
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ねこたちのお祭りにやってきた女の子と男の子の物語。
ねこの姿になってなこたちと遊ぶ。それだけでも楽しい物語ですが、そこにいじめやら地球環境やらをエッセンスとして加えているんですね。これは下手すると「子どもの為の本だから、教訓的なことも書かなきゃ」という思いが浮き彫りになって興醒めになりますが、ここではぎりぎり巧いこと紛れ込ませているかなと。すこし突拍子もなく感じはしましたが。