ペドロの作文

  • アリス館
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  • Amazon.co.jp ・本 (33ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784752002727

作品紹介・あらすじ

軍事独裁のもと、ペドロ少年の家族は…。2003年度ユネスコ児童書賞、2000年度バルセロナ=カタルーニャ書店組合賞、2000年度バンコ・デ・リブロ優良図書(ベネズエラ)など受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 「舞台は1970年代の軍事独裁のチリ。軍国主義の波がひたひたと押し寄せ、ペドロの学校にも軍人がやってきた。夜、家族がどんな話をしているかを作文に書かされるペドロたち…。2003年度ユネスコ児童書受賞作品。」

  • 世界ではこんなことが起きていたとは

  • 絵本で世界を学ぼう

    紹介された本。
    本書で43冊目だ。

    チリで実際あったことを元にしている絵本だ。

    と書かれているが、シリア小学校などと言う学校名も出てくるので、本当にチリ?

    チリと言うとチリワインと、
    2016年、筑波大学の学生、黒崎愛海さんが留学先のフランス東部のブザンソンで消息を絶った事件で、、
    殺人の疑いで国際手配され、フランスに移送されたのが
    チリ人のセペダ容疑者だということと、
    アルゼンチンの西側にある南北に細く長い国、と言う程度の知識しかない。

    このお話は、チリがアジェンデ政権の時代、アメリカのニクソン大統領がCIAを使って、軍事クーデターを起こさせ、アジェンデ政権を転覆させたそんな時代背景を描いたものと思う。
    何かの資料で、ATTが利権確保の為に、チリの政権を転覆させたと言うのを読んだことがある。

    リチャード・ニクソンは、ウォーターゲート事件で、
    任期中に辞任に追い込まれた唯一のアメリカ大統領た。

    このお話は、主人公の少年の学校に軍隊がやってきて、子供たちに作文を書かせるところが、特に重要だ。
    それは一種の思想調査で、子供の家族の様子を書かせると言うものだ。

    お父さんとお母さんは、毎晩レジスタンスのラジオ放送を聴いています。
    などと書いたらどうなったか!?
    少年は起点を利かすが、それは本作を読んで感じ取って欲しい。

    暗い時代のチリのお話だ。
    クーデターは、韓国でもしばしばあった。
    まさに今、ミャンマーでも軍隊がクーデターを起こし、
    自国民に発砲し、多くの人を殺害するまでに至っている。

    チリのお話は、もう半世紀ほど前の事だが、忘れてはいけない事だ。

  • 子供心にも、親の事を思い余分な事を言わないのが、いじらしい…

  • カバーの袖の作品紹介によると、チリの軍事独裁をモデルにしたこの作品は、1970年代に書かれたものの、チリ本国では発表できず、最初はフランスのルモンド紙の日曜版に掲載され、それから20年以上たった2000年に、スペイン語の絵本になってベネズエラで出版された。「パパとママは、ずっとチェスをしています。」と書いてある息子の作文を読んだ父親が、にこにこしながら「こんど、チェスを買ってこなくちゃな」と言うところで話は終わる。小学校の4年生の国語の教科書で紹介されていた本だそうだが、子どもたちにはよく分からなかったようだ。

  • 2011年読了

  • 最初から最後まで緊迫感を持って読みました。
    小さい子どもには、もしかしたら重い内容かもしれないけれど、
    いろんな国があるということを知るきっかけになるかもしれません。

  • ラストがいい。

  • ペドロは何を書いたの?
    ドキドキしながら、ページをめくる。

    お決まりの平和の本じゃない。
    ペドロの日常と、家族のつながり。
    ちょっとおちゃめなラストも、嬉しくなる。

  • 戦争の話ですが、私の苦手な「戦争は悲惨良くない」を連呼するものではなかったので、すんなりと読めました。ペドロの機知にすっきりとした終わり方を見せつつも、それだけで終わらないもやもやが残って良い感じです。絵がとても素敵です。

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