世界で一番のねこ

著者 :
  • アリス館
3.91
  • (12)
  • (15)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 143
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784752004172

作品紹介・あらすじ

エトワールは気品にあふれたねこでした。コンテストでは一等賞に選ばれていました。ところがある日、ひふの病気になってしまったのです。美しくなくなったエトワールが、新しくみつけた自分にぴったりの仕事。ねずみとりコンテストでは一等賞をとれるでしょうか?ねこの成長物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • コンテストで一位を取った美しい猫、エトワール。
    でも、皮膚病になり、ご主人様に捨てられてしまいます。
    美しくなくなったエトワールはバイオリン職人のおじいさんに拾われ、おじいさんの役にたつよう、ネズミ取りを覚えるのですが…

    可愛らしい表紙に惹かれ、借りて来ました。
    なぜ相手を大切に思うか、それは、優れているからではない。
    読み終わってしばらくしてから、じんわりと沁みてくるお話です。

  • おじいさんが、エトワールをずっと「ねこ」と呼んでるのが、すごくいい。
    名前じゃないんだけど、愛情いっぱいで。
    おだやかな日々で、お互いを思いやって暮らしているのに、エトワールはおじいさんのもとを離れると決意する。自分を高めるために。
    旅立つエトワールの背中をやさしくなでて、手をはなしたおじいさんのセリフが、すごくいい。

    * 「おまえさんがどこにいようとも、どんなにはなれていようとも、おまえさんはわしにとって世界で一番のねこだ。がんばってくるがいい」

    ほんものの愛って、こういうのを言うんだろうな。
    しみじみ思った。

  • 小学5年生ぐらいの時に図書館で借りて読んでから、ずっと大好きな本!自分の道を進むために、大好きなおじいさんのもとを去る猫、、、
    そのラストはとっても切ないのですが、おじいさんにとってはずっとずっと、その猫は世界で一番の猫なんですよね。
    とっても優しい絵本、絵も文もぜんぶが本当に好き!

  • 息子が夏休みの読書感想文に選んだ1冊。
    さらっと読めるが、深く考えさせられる本。
    読書感想文には最適!よく選んだよ。

    息子が読むと、きっと主人公のエトワールという猫に感情移入するんだろう。
    大人の私が読むと、新しい飼い主であるおじいさん側の気持ちになる。
    「1番」になることの意味ってなんだろう?
    人のため?自分のため?
    親が子供に期待をし、子供もそれに応えようとがんばるが、それは本当に子供自身が自分で選んだ道なのか。
    親離れ子離れについて考えさせられる、児童書だけど大人に読んで欲しい作品。

  • コンクールで優勝するほど美しい猫だった主人公。
    けれど皮膚病にかかってしまったことで、ご主人から見放されてしまう。
    行き場を失った猫を拾ったのは、バイオリンを作ることを生業としているおじいさんで、猫はおじいさんの頼みを聞き、ネズミを捕ることを始めます。

    最初はうまくいかなかったネズミ獲りも、どんどん上達し、猫は失っていた自信を取り戻し始めます。

    頑張る猫の姿もいじらしいけれど、優しく穏やかなおじいさんの存在がじんわりと胸に迫ってきました。

  • コンテストで一等賞になったエトワールが皮膚の病気になり元の飼い主に捨てられてしまう。そこでおじいさんにねずみを取る事を約束し、家に連れて帰ってもらう。最初は失敗ばかりで中々、取れなかったが野良猫のタビーに狩りを教わり、やがて上手に取れるようになる。取れるようになると今度は取れなかった時の事を考え悩む。
    ねずみが取れても取れなくても、おじいさんにとっては世界で一番の猫だったのに、なぜさらに上を目指したのだろう。エトワールにとっての一番を目指す事を否定はしないが、ラストは読み手によって考え方は分かれるのだろう。おじいさんがエトワールに言った最後の言葉は深い愛だけど、とても寂しい。
    ねずみ取りコンテストで一番になったらおじいさんの元へきっと帰って。

  • 自信喪失したネコがバイオリン作りのおじいさんとの出会いで『特別な才能が無くたっていいんだよ』と言う事を教えてくれる物語。普通ならそれだけで心温まる話として完結するのが多いですが、その先に『自分の道を見つけ切り開いていこうとする』物語が控えていてちょっと意外でした。

  • 世界一美しいと評された猫は、
    世界一でなくなってしまい、
    捨てられる。

    たまたま、通りかかった人に
    拾ってもらって新生活をスタート。

    その生活の中で、
    猫は猫らしい?生き方を知り、
    猫らしく、
    いえ、エトワールらしく生きることを知り、
    やがて旅立つ。

    自分らしい自分を認めてもらえる幸せ、
    それがあるからこそ
    次に迎えるのだと感じる。

    新しいご主人様はステキな人だ。

  • 尊敬する方の推薦書なので、読んでみました。(´ⅴ`)

    かつて世界で一番美しいとされた猫、気ままな野良猫、ねずみとり一等賞の猫…
    いろんな猫が登場しますが、中でも私のお気に入りは、思いのまま暮らしている猫・タビーですね。
    「おれはな、がんばるのが好きじゃないんだ。だらだらごろごろしてるのが好きなねこなんだよ」(74頁)
    なんて、堂々と言ってみたいものです。笑

    おじいさんに愛されるために、役に立たなければ!というエトワールの気持ちが、とても切なかったです。
    一緒にいたいと思う人の側にいるために、何かしなくちゃ…っていう不安は、よくわかる気がします。
    だけど逆の立場からしてみれば、側にいてくれるだけで有り難いと思うことも、きっとあると思います*

    “ナンバーワンよりオンリーワン”が持て囃されたかと思えば、やっぱり一番でなければダメだ、競争や順位付けは必要なんだ…と、なかなか生きづらい世の中です。
    そんな中で、「自分はどうあれば満足できるのか?」をしっかり見つめて、自分らしい生き方が出来たらいいなと思います。

    そう、たとえば…
    ねずみとりの後継者を育てようと頑張っている、ピートのように。
    あるいは、
    一番を目指すのは疲れるから、今日ものんびり昼寝が一番の、タビーのように。
    そして、
    ねずみとり一番を目指して修行の道を選んだ、エトワールのように。

    短いお話だけど、「一番」について深く考えさせられた1冊でした。(^ω^)

  • エトワールがとてもかわいかった。おじいさんはやさいいよ。おともだちもできてよかった。(87)

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

藤野恵美
『七時間目の怪談授業』『七時間目の占い入門』『お嬢様探偵ありすと少年執事ゆきとの事件簿』(講談社・青い鳥文庫)をはじめ、『怪盗ファントム&ダークネス』シリーズ(ジャイブ・カラフル文庫)、『世界で一番のねこ』(アリス館)ほか、一般書ではコージーミステリ短編集『ハルさん』(東京創元社)が話題となり、2017年にテレビドラマ化されるなど児童、一般書の両部門で活躍。『しあわせなハリネズミ』は「ひとりで過ごすのが好き」だという息子をモデルにして書かれた。

「2019年 『しあわせなハリネズミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤野恵美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
マージェリィ・W...
三浦 しをん
竹下 文子
ジョン・クラッセ...
伊坂幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×