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- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784752910282
感想・レビュー・書評
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昭和の初期、東洋鍼灸学校の創設者である柳谷素霊が、「古典に還れ」と日本の鍼灸家に問いかけました。その号令によって、古典的な鍼灸治療を追究する人々が、音頭をとった柳谷素霊の下に集りました。この集まりによって、それまで経穴と病名をつなげただけの対処療法的鍼灸治療から、歴史の中で埋もれてしまっていた病因病症を基にした治療の再興がはじまりました。そしてこの治療方法は、“経絡治療(けいらくちりょう)”と名づけられ、その研鑽と研究が進められていきました。
この『誰にもわかる経絡治療講話』は、草創期のメンバーである本間祥白によって書かれた名著です。
東洋医学本来の理論は、荒唐無稽なものではなく、古医書治療を行う上ではなくてはならないもので、しっかりと臨床に活かせるものです。この本は、鍼灸治療に必要なガイドラインを学ぶには最適で、読めば読むほど東洋医学の奥深さが伝わってきます。昭和24年に初版が出されて以来、長きに渡って読み継がれてきたその重みも大切にしたい本です。
古典的な治療を志す治療家の入門書として、いまだに廃れないスタンダードかつ最適な一冊です。司会者、質問者、それに答える先生の講義形式で書かれているので、読みやすい本でもあります。詳細をみるコメント0件をすべて表示