テロとの戦争とは何か: 9.11以後の世界

著者 :
  • 以文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784753102228

作品紹介・あらすじ

「テロとの戦争」の当面の結果が、アフガニスタンの徹底的な破壊であり、さらには「最悪」を更新し続けるパレスチナの惨状である。「テロリスト」ならどんな手段で撲滅してもかまわない、いや「文明世界」の安全のために殲滅しなければならない。ブッシュとその仲間がそう宣言し、世界の主要国の首脳たちがそれを認めて以来、すでに虐殺の責任を問われているアリエル・シャロンのような人物が、大手を振って「正義」を執行する。9.11以後の世界の変質に警鐘を鳴らす。

感想・レビュー・書評

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  • 生活、環境、政府、経済、その他諸々を破壊しておいて「正義の為、自由の為」と言う世界が怖いと思った。日本もアメリカに恩を売るために追従している。メディアも出さない「本当に起こっていること」。気にもしなかった自分勝手恥ずかしい。2002年の本だけれど未だにこれと同じことが起きている。知らないということの恥ずかしさ、恐ろしさを感じた。

  • アメリカには他者経験がない。敗戦を経験したことがない。
    テロとの戦争は始まったばかりでなく、長く続くとブッシュは演説した。これは一時の非常事態ではなく、恒常的な体制を目指しているとううこと。最強国の無法な軍事性津圧であるテロとの戦争はなぜ恒常化されなければならないいのか。テロとの戦争は世界の貧困地域をますます荒廃させ、不断にテロの温床を生み出す可能性があるからであり、ありうるべきテロかr亜グローバル経済の安全を守る必要がある。つまりテロとの戦争とは、グローバリゼーションが必要とする新たな軍事的安全保障体制である。

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著者プロフィール

西谷修(にしたにおさむ)
哲学者。1950年生まれ。東京大学法学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。明治学院大学教授、東京外国語大学大学院教授、立教大学大学院特任教授を歴任したのち、東京外国語大学名誉教授、神戸市外国語大学客員教授。フランス文学、哲学の研究をはじめ幅広い分野での研究、思索活動で知られる。主な著書に『不死のワンダーランド』(青土社)、『戦争論』(講談社学術文庫)、『夜の鼓動にふれる――戦争論講義』(ちくま学芸文庫)、『世界史の臨界』(岩波書店)、『戦争とは何だろうか』(ちくまプリマー新書)、『アメリカ異形の精度空間』(講談社選書メチエ)などがある。

「2020年 『“ニューノーマルな世界”の哲学講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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