道元の世界 (朝日カルチャーブックス 49)

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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784754810498

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  • カント哲学の研究者である著者が、西洋哲学との対比をまじえながら道元の思想について解説している本です。

    著者は「あとがき」で、「詩(短歌・俳句)や文学の領域においては、世界一流のものを残しているにしても、哲学の領域ではそうともいえない日本思想史の中で、道元の出現は類稀な現象である」と述べています。本書ではそのような道元の思想を、ニーチェやカント、ハイデガーといった西洋の哲学者たちの思想と関連づけることで、現代的な観点からその意義を明らかにすることをめざしています。

    道元の思想を哲学として解釈するという試みは、ハイデガー研究者の辻村公一や、サルトル・デリダの研究者である森本和夫によってもおこなわれてきました。本書もそうした先行業績と同様、宗学から自由な立場に立って道元を読みなおすことが試みられており、興味深く読みました。

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著者プロフィール

1939年生まれ.京都大学文学部哲学科哲学専攻卒業後,同大学院文学研究科博士課程単位取得により退学.文学博士.京都大学名誉教授.東亜大学客員教授.著書に『カントの超越論的主体性の哲学』(理想社),『道元の世界』(大阪書籍),『「正法眼蔵」に親しむ──道元の自然思想』(学生社),『カント哲学の現在』(共編著,世界思想社),『エチカとは何か──現代倫理学入門』(共編著,ナカニシヤ出版),『哲学の立場』(晃洋書房),『道元禅師のことば「修証義」入門』(法藏館),他に論文・翻訳など多数.

「2011年 『カント入門講義 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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