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- Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
- / ISBN・EAN: 9784754810498
感想・レビュー・書評
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カント哲学の研究者である著者が、西洋哲学との対比をまじえながら道元の思想について解説している本です。
著者は「あとがき」で、「詩(短歌・俳句)や文学の領域においては、世界一流のものを残しているにしても、哲学の領域ではそうともいえない日本思想史の中で、道元の出現は類稀な現象である」と述べています。本書ではそのような道元の思想を、ニーチェやカント、ハイデガーといった西洋の哲学者たちの思想と関連づけることで、現代的な観点からその意義を明らかにすることをめざしています。
道元の思想を哲学として解釈するという試みは、ハイデガー研究者の辻村公一や、サルトル・デリダの研究者である森本和夫によってもおこなわれてきました。本書もそうした先行業績と同様、宗学から自由な立場に立って道元を読みなおすことが試みられており、興味深く読みました。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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