iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス (アスキー新書 048)
- アスキー (2008年1月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756150967
作品紹介・あらすじ
CEOの座に就いてもなお製品開発に誰よりも情熱を注ぐスティーブ・ジョブズ。幾多の成功と失敗を繰り返し、波瀾万丈の人生を歩んできた彼がつねに大切にしてきたのは、自分たちが最高だと思える製品を作ること-。自分の仕事に迷いが生じているすべての人に捧ぐ、痛快ビジネスストーリー。
感想・レビュー・書評
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現代版の伝記。
さらりさらり。一本木のコンセプトがよい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アップル社創始者の一人にして現CEOであるスティーブ・ジョブズを中心に近年のアップルの成功について綴った本。アップルファンならずとも楽しめる。
最初の2章でジョブズとアップル社について紹介した後、第3、4章ではデザインとキャッチコピーからアップルの販売戦略に迫っている。最終5章では過去の失敗談とそれらをどう活かしているか記している。
ビジネス書っぽいサブタイトルが付いていたり、それっぽい帯が付いているが、本書からビジネス上のヒントを得ようというのは難しいかも。普通の人が普通の会社でジョブズのように振舞うことは難しいし、アップルのような会社もそうはない。
ところで、本書にも冒頭に「ジョブズの基礎知識」があるが、ジョブズのことをあまり知らない人はWikipediaのジョブズについての記述を読んでおくと良いだろう。アップルのCEOに復帰する以前の話は本書より詳しい。
アップルとジョブズの関係は、ソニーにおける井深大、ホンダの本田宗一郎などに通ずるものが感じられる。となると、ジョブズ後のアップルがどうなるのかに興味を抱かずにはいられない…。 -
ジョブズの神髄およびアップルの成功の原因をかいま見ることができる本。アップルのシンプルさの追求はレオナルドダビンチまでさかのぼれるという議論、またデザイン重視の戦略は、ほんとわくわくする。傷がつきやすいのもデザインのうちという解釈はしびれる。
[private]以下注目点
・「業界内には、我々ならば胸を張って出荷できないような製品が存在する。自分たちは、そういうジャンクを出荷するわけにはいかない。」P.005
・レオナルド・ダ・ビンチの言葉に「単純であること、これすなわち最高の洗練」P.101
・ジョブズ体制下のアップル社においても、シンプルであることは一番の美徳として考えられてきた。P.102
・アルバート・アインシュタインも「ものごとは、ただ単純化するのではなく、それ以上できないところまで単純化すべきである」という名言を残している P.104
・「これからは毎日会社に出てこの星で働く最も優秀な人間たちと働くことになる」00年1月のマックワールトエキスポの基調講演で、肩書きから「暫定」の文字を外し正式なCEOとなることを表明して P.108
・フランスの名門自動車メーカーのルノー社は、かつて業績不振に陥ったときに、他社のチーフデザイナーだったパトリック・ルケマンをヘッドハントした。そのときにルケマンが出した条件は「デザインに関する一切の権限を自分に与えること」というものだった。ルノーは、その条件を飲んでルケマンをデザイン担当の副社長に据え、ルケマンは、強い意志を持ってルノーの製品デザインを改革し、ブランド復活の立て役者となった。
また後にルノーとの資本提携によって事実上の傘下に収まった日本の日産自動車でも、CEOのカルロス・ゴーンは、業績のV字回復を成し遂げるための組織改編の一環としてデザイン部門の権限強化を実行し、その目標を達成した。P.112[/private] -
本書は、アップルの現(2008年2月)CEOスティーブ・ジョブズがどのような男かを1章 スティーブ・ジョブズという男について2章 アップル社の経営方針3章 デザインの重要性4章 キャッチコピーからみるアップル社5章 同じ過ちは繰り返さないという章立てで解説する。ここから得た彼の人物像は、「プレゼンの達人&歩く広告塔」、「非常に情緒的だが、最強の策士」、「プライベートでは控えめ」、「非嫡子(娘で、名前はLisa。実はマックの前のリサはここから来た?)を持つ父親」、「ユーザの目に触れることのない電気基板のデザインにすら口出しする完璧主義者」、「転んでもタダでは起きないタフガイ」、「スーパー・ハード・ワーカー」といった感じで、非常に個性あふれる。アップル=ジョブズであり、ジョブズなしでのアップルは考えられない。不世出の企業家という肩書きがぴったり当てはまるほどの一流人物であることは間違いないが、あまりにも個性的な彼の人物像から学べることはあまりない。
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未読
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2008年1月25日初版
スティーブ・ジョブズの歴史、その才能。
いわばスティーブ・ジョブズの入門書といった感じ。
細かいビジネス哲学よりも、ジョブズが何に情熱を感じエネルギーを注ぎ込んできたのか、ということを紹介している。
もちろん同時にアップル社の歴史も簡単にまとまっている。
啓蒙的ではないが、アップルの事を全然知らない人ならば面白く読めると思う。 -
appleフリークの著者なので、ヨイショ的な面が多々あるのは否めないが、色々と裏話もあり、読み物としては面白い。
ジョブズの意外な面というのは意外に少ない。 -
勝手にiPodの開発秘話のようなものを期待していましたが、それは私の勘違い。本のタイトルのとおり、この本は、つくった「男」の話なので悪しからず。
もっとも、それはそれで興味深く、楽しく読めました。
アップルが絶好調な時期に読んだので余計にそう思えるわけですが、スティーブ・ジョブズはやっぱり魅力的だなあ。
次は私もマックか? -
初めて読んだジョブズ関連本。
ジョブズのこれまでと
作者のApple好きが何とはなしに
入ってくる一冊。
短い区切りで読みやすい本でした。 -
スティーブ・ジョブスさんが亡くなり、ジョブスさんのことが知りたくなり、読みました。
本書は、アップルの設立当時の話から、iPodを発表するまでの話を読みやすく説明しています。アップルの製品に対する思いや、ジョブスがプレゼンテーションを非常に大切にしている点、その他大勢の家電企業との違いを説明しています。
この本から学んだことは、ブランドイメージを大切にするが、市場の変化によって、微妙な変化をつけることで継続的な成長をすることができる企業がこの先、生き残れるのだと思いました。
その一つの例がアップルだと思います。
今、アップルやスティーブ・ジョブスさんの本はたくさんあると思います。本書は、偏った内容ではなく、読みやすいので、まだ、一度もそれらの本を読んだことがない方にお勧めします。