やっぱり! インフレがやって来る (アスカ・ビジネス)

著者 :
  • 明日香出版社
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本棚登録 : 75
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756914989

作品紹介・あらすじ

下がる給料、上がる物価。この国は、これからどこへ向かうのか。私たちは、どう備え、何をすべきなのか。長期運用のパイオニアだから見える、これからの日本経済。

感想・レビュー・書評

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  •  どうせ、「自分ひとりでは生きていけない」のだったら、「自分は皆のためになにができるのか」を、もっともっと積極的に模索すべきではなかろうか。それこそが、価値の創造である。
     おもしろいことに、社会的な価値の創造はいつでも人々の感謝とともに、それに見合った報酬となって戻ってくる。これが富の創造である。
     もう、「失われた20年」は聞き飽きた。そろそろ、日本人の一人ひとりが自助意識を高めて、21世紀にふさわしい新しい価値と富の創造に向けて、力強く一歩を踏み出そうではないか。
     最後のこの3段落に、澤上さんの世界観が集約されていると思います。とても共感できます。

  • 長期投資家の澤上篤人氏の著書です
    澤上篤人氏は株価について、上下の波はあるものの、会社というものは基本的に会社を大きくするため経済活動を行っているはずだから、きちんとした会社の株であれば株価は上がるはず、という考え方をしています
    そのため、株価が低迷している状況にはあるが、今後株価の上がる要因となるインフラが起こる、というのが本書の主な主張です

    なお、この本は1997年発行の「超インフレがやってくる」を時代の変化に合わせて大幅に加筆修正したものとのこと
    個人的には、本書の内容より15年も前の本をいまさら出せてしまうほどの時代の変化のなさが驚きである

  • 80年代後半のバブル 一昔前 → 小泉政権の荒治療
    バブル処理 国債発行残高GDPの2倍 地方の疲弊

    バブルは弾けた→政策が追い打ち→バブル再来は許さない?失政
    地価,株価下落は放置→失われた20年

    無理やりの超低金利→きっかけでお金のイライラ爆発→インフレへ→80年代のバブル
    市場経済的な景気対策→需要減→所得減税で購買意欲→供給側も努力して多少値段を下げる→需要が高まる。

    日本経済新聞,一般新聞 企業,産業界の都合を代弁する記事をチェックしてみる→マスコミも企業,産業界の代理人→大企業中心で経済をみる習慣が付いている。
    消費税は伸びている→報道されているほど産業全体は悪くはない。

    旧国鉄所有地の売却見送りのミス 土地無策,内需振興→リゾート法

    80年代前半=資産運用より実物経済の方が賢明

    海外のファンドマネジャー→数人の規模,小額で固定費がかからない
    運用のプロたちが中長期投資のモデルを見せてくれることになればありがたい。
    自助意識なし,不安だと騒いでばかり→日本の危機感のなさ
    直販ファンド→日本で最大の成長産業のひとつ

    のんびりしたい人はスローライフ,世界の競争に出たい人は17時間労働でよい→多様性
    日本の積極的な投資→円安,海外の新規需要→日本の輸出環境改善

    年金制度70年代に整備→資金のプールが巨大化→年金の運用へ
    年金の運用は短期で成績が判断されることはおかしい。
    金融商品の複雑化→危機の際に現金化が難しい。

    1900年から均してみると,株価10%成長,経済4%成長
    内需振興策→農業の国際競争力強化

    長期投資→安く買って高くなったら売る→暴落相場にしっかり買いを入れる。
    長期投資はリズム→応援企業が売られたら買う→景気回復のお手伝い☆R021124子供の社会勉強のために株購入/自分は失敗→ゲーム会社、アプリ、ディズニー…子供の感覚の方がうまくいくかも?

    下手に経済や投資の勉強はしない→まじめに勉強すればするほど,暴落時に買えなくなってしまう。
    投資なんて安く買って,高く売るだけなのに,暴落時に買えないなら勉強する意味がない。
    戻ってくるまで1年でも5年でものんびり待っていて,株価が跳ね上がっていたら少しずつ売り上がっていく。
    暴落時に買うコツ→相場を意識しない。とにかく応援するんだという気持ち

    債権価格→売り→債権の値下がり→悪循環

  • 本書は1997年に書かれた本を改訂して2011年夏に書き直された本。
    前半ではひたすらバブルが起きて、崩壊したシステムを図解などを使用して簡略に説明している。
    そして、後半では、これからの活性化策(あくまで2011年なので東日本大震災後、アベノミクス以前)や、展望が書かれている。
    具体的には、年金問題の解決、法人税の引き下げ、消費税の名称変更と引き上げ、納税者番号導入、長期投資の減税などである。

    特に、長期投資を信条としている著者は、余剰なほど眠っている預貯金を投資へ向かわせることが成熟経済でのあるべき姿と語る。特にこの本が書かれている2011年夏は、地震後を除いては、株価は底であった。今こそ、人々は日本にとって必要な企業の株を買い、お金を流動させるべきだと書かれている。もちろん、株価は何かのタイミングで必ず上がる。その時に利益を頂戴すれば処分すればいい、長期投資は長いスパンなれどリズムが大事だと熱く語っている。
    くしくも、衆議院選挙を行い、アベノミクスが注視され、株価が倍近くになった。NISAなども始まる予定であり、特区で法人税の引き下げなどが議論されたり、と本書はかなり的を得ていると個人的には思う。

    2011年夏と、現在ではかなり状況が違うが、基本的な経済の構造に関しても優しく説明してくれるし、バブルに関しても詳しく説明してくれていて、とても勉強になる。中長期投資が株式投資の本道だと私も考えているので、この本、ならびに著者の意見にはこれからも注視していきたいと思わせる大変良い本であった。ただ一つ、問題があるとすれば、本の題名はあんまりよくないと思う。インフレに関しては、説明も不十分だったのか、あまりピンと来なかった。

  • 読了。規制緩和して民営化を促して、なんだかんだでインフレになるから株を買え!が基本ライン。この人と藤巻さんは結論が分かっているから安定感あるね。常に物事は損か得かで判断する・89年12月のベルリンの壁崩壊後のドイツの話・イギリスサッチャー首相の話は面白かった。マーケットは力の世界、年金運用が諸悪の根源、ゼロ金利での債券投資は天井つかみ、などなど。そういえば新人の頃、澤上さんのセミナー聞いたな。。。

  •  賛否両論だろうけど結局こういう本を書く人たちは自分の立場がいかに有利に働くかをつぶさに見ながら記述している事だろう。

     ということは著者にとってインフレが有利であり多くの庶民にとって果たしてそれが有益なのかは疑問の残るところだ。

     このような上からお上を一刀両断切りつける手法がこの国の民には好かれるようだ、もう少し冷めた見方で見ることも一つの手ではなかろうか。

     そのためにも与えられた情報を自分で判断する力が必要になるだろう。自分にはまだそれはない、インフレになるまでに身につけられればと思うところだ。

  • 資源価格の上昇からインフレがくる
    その時のために株式投資を。

  • とにかく読むべし。有用。

  • 長期投資で有名な澤上さんの本。

    おもろかった。国民生活を今後も豊かに
    あるべきと考えたら、経済成長と規制緩和と
    小さな政府。

    もうほんとにそう思う。

    そういうと市場経済主義みたいな馬鹿言う人
    いるけどそれはきめ=ルールやどういう産業が
    伸びるといいなーという方向性の問題で
    ごちゃごちゃにしすぎ。

    僕も思うけど今後は物作りの時代ですよ。はい。

  • なぜ、インフレになるのかの説明が不十分。
    インフレに対して何をするべきか?
    ・支払い能力UP、
    ・長期投資をしろ。

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著者プロフィール

さわかみホールディングス代表取締役、さわかみ投信創業者。1971 年から 74 年までスイス・キャピタル・インターナショナルにてアナリスト兼ファンドアドバイザー。その後 79 年から 96 年までピクテ・ジャパン代表を務める。96年にさわかみ投資顧問(現さわかみ投信)を設立。販売会社を介さない直販にこだわり、長期投資の志を共にできる顧客を対象に、長期保有型の本格派投信「さわかみファンド」を99年に設定した。同社の投信はこの 1 本のみで、純資産は約 3300 億円、顧客数は 11 万 7000 人を超え、日本における長期投資のパイオニアとして熱い支持を集めている。『10年先を読む長期投資』(朝日新書)『金融の本領』(中央経済社)、『本物の株価上昇の波が来たぞ!』(日経BP社)『2020年に大差がつく長期投資』(産経新聞出版)『大暴落!その時、どう資産を守り、育てるか』『インフレ不可避の世界』『暴落相場とインフレ 本番はこれからだ』(いずれも明日香出版社)など著書多数。

「2023年 『本物の長期投資でいこう!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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