- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757103634
作品紹介・あらすじ
あなたは新聞を「正しく」読めていますか?
ネットニュースしか読まないというあなた。でもそのコンテンツは、ほとんどが新聞社から発信されています。そしてその「紙の新聞」の記事は、実はいろいろな知られざるルールに従って書かれているのです!
新聞を「正しく」読めるようになると、なんとなく新聞を読んできた人もネットニュースだけ読んでいる人も、「情報の質」をしっかり見分けられるようになりますよ。
感想・レビュー・書評
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ネットでニュースが読める時代。質の良い記事と質の悪い記事を見わける力を身につけるため、紙の新聞をじっくり読もう。
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元日経新聞の記者である著者が、新聞の記事の仕組みや記者の仕事など新聞を深く知るためのノウハウが書かれた一冊。
本書を読んで、記事の構成や新聞ができるまでの流れ、新聞社の構造、記者の仕事や新聞社によっての思想の違いなど元記者ならではの視点で新聞についての様々なことが書かれており、非常に勉強になりました。
見出しの種類や記事の取り扱いや文章の表現から見えてくる記事の捉え方など記者として現場で第一線として活躍した著者でしかわからない内容が多くあり、新聞の読み方の幅が大きく広がりました。
また、縮尺版を読むことで時代の流れ、そして新聞の醍醐味を味わうことができるとも感じました。
本書から情報の読み解き方がわかっただけでなく、新聞の記事がどこより早く有益な情報を取ろうと記者の方が奔走され、様々なルールがある中で非常に信憑性が高いものであるということも本書で知りました。
ネットの普及により、新聞の在り方が問われている昨今、本書を読んで新聞界の裏側を知ることで大きく見方が変わった一冊でした。 -
日経の記者だったという著者が「新聞を作っている側」として「新聞の読み方」を解説するもの。
第一章の「新聞の構成を知る」などは、ある程度新聞を読んだことがある人間なら当然知っていることが書いてあるのだろう・・・と思いきや、「見出し」にはとても大きな意味がある、「見出し」を見ればニュースの「格」が分かる、という部分などまったく知らなかった、しかしとても重要なことが書いてあり、目からうろこだった。
また、どのように記事が作られているのか、という点も重要なポイントだ。どういった記事は「記者が手に入れた事実」のみが書いてあり、どういった記事は「新聞社の意見が込められた記事」なのか。新聞社の「意見」とはどういう風に決定されているのか。
どの新聞社は記者が多いのか。特ダネを取りたいと思っている会社なのか、分析に力を入れる会社なのか。
情報は力であり、知恵である、と思う。
その情報を手に入れるもっとも速く、簡単な方法が新聞だ。
仕事の関係で、一時期、毎日6紙を読んでまとめていたことがあったのだが、そういう一種の「訓練」のようなものを経たために、特に同書が勧める「新聞の読み方」に共感するところがある。
新聞社の背景を知ることで、単に「記事」から読み取れる事実だけでなく、背後にあるもっと大きな「情報」を読み取ることができると思うのだ。
ネットで簡単にニュース記事が読めるようになり、新聞は買っていなくてもネットで読んでいる、という人は多いだろう。同時によく「マスコミは報じない○○」といったようなフレーズを目にするようになった。
「なぜマスコミが報じてないのか」そこにも「情報」「意味」が潜んでいる。紙の新聞をあまり読まなくなった今だからこそ、同書を一度手にとってもらいたい、とメディアの隅っこにいる私は思うのだ。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/676568 -
新聞に使用される独特の単語「新聞用語」や、記事のニュアンスをも汲み取ってみたい人の参考としてオススメ。ただ、あくまで新聞は情報収集の手段であって、結局は自分で真偽や善し悪しを判断していくことに留意。
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新聞の仕組みや読み方のコツ、カテゴリーの意味などが記されていて勉強になりました。
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元日経記者が書いた、新聞の読み方、情報リテラシーの鍛え方に関する本。
見出しの重要度など新聞の構成に関することから、新聞の作られ方や記者のマインドまで、幅広く書かれていた。元記者ならではということが多く、勉強になった。新聞の読み方だけでなく、新聞とネット記事との差や、あらゆる情報の分析方法など、様々な情報に対してとるべき姿勢についても参考になった。
プロが重要度を格付けした見出しと記事の最初の段落を流し読みしたり、図書館にある縮刷版を読んだりということを実践してみたい。日々片手間に聞くラジオニュースやネットニュースだけでなく、新聞にざっとでも目を通すべきだと感じた。 -
見出しの段数で記事のランクが決まっているとは知らなかった。横見出しも重要フラグ。
読み方は、見出し、リード、本文という順で必要に応じて深く読んでいく。この辺りは池上さんも同じことを言っていたような気がするし、全部が全部読む必要はないってこと。
その他、情報を正しく分析するためには、事実と推測を分けて判断することが大事で、新聞の場合は事実として書かれたものであれば、基本的に信用しても大丈夫。
その上で、内容を読み解くためには、
・プロトコル(表現)
・行動原理(動機)
・制約条件(立場)
の3要素と背景が重要になってくる。これは、新聞に限らず、情報を分析する上では欠かせない。
・縮刷版を読む
・新聞はネタ集めに最適(国会の流れも) -
東2法経図・6階開架:070.4A/Ma73s//K
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何年か前に、教員との雑談で、「最近の学生さんは、実家でも新聞取ってなくて新聞読む習慣がそもそもなかったり、一人暮らしで取らなくなったりしてて、読み方がわからないみたいなんだよね~」「記事探して読んでレポート提出って新聞に触れさせるようにはしてるんだけど…誰かそういう講座してくんないかな~」なんて事がありまして、とりあえずすぐ出来ることとして、何冊かその手の本を購入したうちの1冊です。
(結局、新聞の読み方講座は正式依頼でもないし、図書館でなくても、就職課とか学生課とかでも主催足りうるので放置……実用的でよろしいんですが、学内政治とか色々ね……)
自分が大学生だった時、確か一般教養の科目でマスメディア論かなんか取って、メインは新聞の読み方だったので、その時に覚えた事が結構書いてありましたね。
著者は元日経新聞の記者さんです。(この本自体は日経でなくNTT出版)
この本、ちょっと変わってて、所々のページにQRコードがついてて、SNSで拡散出来る(してもよい)ように作ってあります。
最後にきっちり付録として、読書案内、参考文献、参考・引用リンク集完備。
で、このリンク集のページにQRコードついてるのがすごく良いと思います。
アドレスいちいち打つのも、検索してアドレス確認するのも面倒臭いので画期的!
携帯持ってない人には使えない機能ですけれど、これから身に付けて欲しい若者は使いこなしてる訳ですから、その層に広めたければむしろ付けた方が良いですわね。
各章もレベルに合わせて分けてあり、最初のページに、こういう事を知りたい人は何章と何章、と案内があるのも親切。
かなり目配りの行き届いた本だと思います。
元記者だからこそ知っている内部事情をある程度明かしつつ、情報を多角的に見る視点、分析精度の高め方のヒントなどがコンパクトにまとめられています。
基礎編章は中学生から、全体としては高校生からオススメ。
個人的には、断定するタイトルは胡散臭く見えるのであんまり好きではないのですが、訴求力のある事は事実で、内実は嘘っぱちではない(むしろ真っ当)ので許容範囲。
装丁 / 米谷 豪
本文絵 / 松林 薫