エンロンの衝撃: 株式会社の危機

著者 :
  • エヌティティ出版
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本棚登録 : 46
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757120938

作品紹介・あらすじ

エンロン、ワールドコムだけの問題ではない。米国型資本主義、欧州型資本主義、日本型資本主義の優劣の問題でもない。資本主義の根底を支える"株式会社"の危機なのである。

感想・レビュー・書評

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  • エンロン事件に託けた現代資本主義批判。エンロン事件の詳細は特にない。推測からの批判が多く、特に建設的な提案はなかった。

  • 粉飾資本主義と著者が同じだから同じようなことを言っている。
    読む順番が前後したが、この本で出てきた文章が粉飾資本主義でそのまま使われているという点が多くあった。
    こちらはライブドアという特定の会社が出てきていない分、日米比較を広い視点で行っている。

  • 粉飾決算を行ったとされるエンロンについて書かれています。
    こういった事件は、珍しくはなく投資家は何を信じればいいのか懸念されます。

  • エンロンの粉飾を切り口に株式会社のあり方について言及されている。資本の充実と情報開示という株式会社の二つの前提が崩れ、矛盾が生まれた今、大規模株式会社に変わる新しい会社形態の登場を著者は予見する。

  • 2001年12月にアメリカで売上高7位のエンロンが倒産し、2002年7月に同5位のワールドコムが倒産した。
    これほど規模の大きい企業の倒産は全米を激震させたが、それ以上に衝撃的なことがある。
    それは、会計帳簿をごまかして虚偽の利益を計上し、それによって株価を吊り上げ、そして経営者が会社から巨額の報酬を得ていたという点だ。


  • 友達に借りてそのままもらってしまった本。会計の知識が少しでもあれば読み易くなると思います。
    エンロンの事件はエンロンだけの問題ではない。また、米国資本主義や日本型資本主義の優劣の問題でもない。資本主義の根底を支える株式会社の危機なのである、と言うのが筆者の問題意識。
    この事件に類似の不正は株式会社というシステムに発生する構造となっている。特に大企業には発生する可能性が高い。その対策として大企業はカンパニー制や持ち株会社からさらに一歩進めて、事業部や工場、営業所ごとに完全に独立した法人とすべきである。
    大企業に勤めている方、エンロン事件に興味のある方、会計を勉強されている方、オススメします。

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著者プロフィール

奥村 宏(オクムラ ヒロシ)
会社学研究家
1930年生まれ。新聞記者、研究所員、大学教授を経て、現在は会社学研究家。
著書に、『日本の株式会社』『法人資本主義の運命』『無責任資本主義』『東電解体』『パナソニックは終わるのか』『会社の哲学』(以上、東洋経済新報社)、『会社本位主義は崩れるか』『株式会社に社会的責任はあるか』(以上、岩波書店)、『エンロンの衝撃』『会社はどこへ行く』(以上、NTT出版)、『三菱とは何か』(太田出版)、『会社をどう変えるか』(筑摩書房)、『株のからくり』『経済学は死んだのか』(以上、平凡社)、『会社学入門』『徹底検証 日本の電力会社』(以上、七つ森書館)などがある。

「2015年 『資本主義という病』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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