資本主義が嫌いな人のための経済学

  • NTT出版
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感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757122819

作品紹介・あらすじ

資本主義に疑問をもつ人こそ、経済学を知るべきだ。身近な問題を通して説く、「経済学の考え方」入門。

感想・レビュー・書評

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  • 左派、右派の何れにしても資本主義について何らかの思想を抱く人々が陥りがちな経済学の誤解を正すために書かれた本。この本を読むと、自分がなんとなく前提にしていた思い込みをあぶり出すことができるので、自分の経済政策の思想立ち位置を知るにも役立つ。

  • お金と縁が薄いので、此の手の本とも縁遠い。面白そうなので読んでみようかな、、、

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    http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002183

  • カナダの哲学者が、経済的右派(リバタリアン)と左派(リベラル)の両方の陥りがちな間違いに対して言及し、右派は人の不勉強に漬け込むな、左派はもっと勉強しろ、と説得している(気がする)本。

    経済学に興味がある人ならおそらくとても面白いので必読。
    興味が無い人でも得るものは多いはず。

    プロローグとエピローグをさらっとでも見て、興味が沸いたなら読んでもらいたい。
    特にプロローグは、
    ・「ブレードランナーが衝撃的だったのは、近未来に広告が大量にある背景を描写する事で、もしかしたら資本主義は無くなったりせずずっと残ってるんじゃないのか?」という示唆をした事
    ・当時のSF作家が揃いも揃って予測し損ねたのは「情報技術の主役はロボットではなくITであった事と、市場が消滅せずに残っていたこと」
    なんて話で始まっていて、とっつきやすい。

    エッセンスとして、ここだけでも読む価値アリ。

  • ・生産性上昇の計算法は、経済成長率から明らかに説明できることを除外していくというもの。成長がいくらかでも労働者の増員や労働時間の増加によるなら、新しい設備や機械などの資本支出によるなら、それらを除外する。生産性はちょっとロールシャッハテストに似ている。ある人にとって、生産性の向上には教育と「技術革新」への莫大な政府支出が求められる。別の人にとって、産業の果敢な規制緩和とともに大幅減税が必要になる。

    ・アメリカで自動車を生産するには二つの方法がある。一つはデトロイトで生産する方法、もう一つはアイオワで栽培する方法だ。アイオワで自動車を栽培するには、小麦をトヨタ車に変える特殊技術を活用する。小麦を船に乗せて、太平洋に送り出すのだ。しばらくすると船はトヨタ車を積んで戻ってくる。小麦を太平洋沖で自動車に変えるこの技術は「日本」と呼ばれているが、それはハワイの沖合に浮かぶ先進的なバイオ工場だといってもいいだろう。いずれにせよ、デトロイトの自動車メーカーの労働者が直接競争しているのはアイオワの農民なのである。

    ・「フェアトレード運動が明らかに示したのは、良質の品を買いたいと言う消費者の意欲を損なわないで、生産者は今日の破壊的な安値の倍の報酬を得られるという事だ」。これはこれで結構なことだが、まったく的外れである。問題は、生産者がその産品の市場価格の二倍報酬を得られて、なおかつ生産を減らすことを納得させられるかどうかなのだ。2001年の全世界のコーヒー供給量1億1500万袋に対し、全需要量は1億500万袋前後だった。

  • 資本主義の本質を理解するための良書

  • ふむ

  • 面白そうなのに読む時間を取れなかった。時間ができてから再読することにして一旦返却。

  • 経済
    社会

  • 右派の謬見と左派の誤信の二部に分かれている。哲学者の著者が経済学の入門書を書いた。読んでいて分かりやすくは思うのだが、翻訳の問題だかもしれないが、論旨についていけない所が出てくる。

  • 第一部は右派の謬見、第二部は左派の謬見と題して、それぞれの立場への誤解や思い込みを指摘する形で、それぞれ6章ずつの計12章で論じる。

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著者プロフィール

1967年カナダ生まれ。トロント大学教授(哲学・公共政策・ガバナンス)。著書に『ルールに従う』、『資本主義が嫌いな人のための経済学』などが、共著書に『反逆の神話』(すべてNTT出版)などがある。

「2014年 『啓蒙思想2.0 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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