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- / ISBN・EAN: 9784757123588
作品紹介・あらすじ
本書の著者サミュエル・ボウルズは、進化社会科学に基づくミクロ経済学を発展させてきた、日本でも著名な世界的経済学者である。これまで日本ではラディカル・エコノミストとして紹介されることが多かったが、ボウルズの本質はむしろリベラル派である。本書には、近年の行動科学やミクロ経済学の研究をもとにアメリカ的なリベラリズムを発展させた、ボウルズの奥深い経済思想が鮮明に示されている。
感想・レビュー・書評
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本書によって、経済学の知見に依拠するインセンティブを組み込んだ政策を実施すれば、社会的厚生が向上するという「常識」が通用せず、実際にはモラルを低下させ、逆効果になり得ることを数々の社会実験によって示されたことは驚きであった。人間の利己的な側面だけでなく、利他的な部分を考慮したインセンティブに基づく政策は効果的であるという実験結果もあり、社会実装にはまだ課題があるが、将来に期待を抱かせるものだった。ただ、和訳が非常に読みにくく(おそらくオリジナルが悪文)、理解に苦労した。
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社会
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原題:The Moral Economy: Why Good Incentives Are No Substitute for Good Citizens (2016)
著者:Samuel Bowles(1939-)
訳者:植村博恭、磯谷明徳、遠山弘徳
【メモ】
・著者のサイト
<http://tuvalu.santafe.edu/~bowles/>
【書誌情報】
発売日:2017.03.31
サイズ:A5判
ISBNコード:978-4-7571-2358-8
経済学と社会思想のパラダイムシフト
本書の著者サミュエル・ボウルズは、進化社会科学に基づくミクロ経済学を発展させてきた、日本でも著名な世界的経済学者である。これまで日本ではラディカル・エコノミストとして紹介されることが多かったが、ボウルズの本質はむしろリベラル派である。本書には、近年の行動科学やミクロ経済学の研究をもとにアメリカ的なリベラリズムを発展させた、ボウルズの奥深い経済思想が鮮明に示されている。
<http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100002409>
【目次】
序文
第1章 ホモ・エコノミクスに関する問題
第2章 悪党のための立法
第3章 道徳感情と物質的利害
第4章 情報としてのインセンティブ
第5章 リベラルな市民文化
第6章 立法者のジレンマ
第7章 アリストテレスの立法者の使命
補遺
原註