超人高山宏のつくりかた (NTT出版ライブラリーレゾナント 36)

著者 :
  • エヌティティ出版
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757141605

感想・レビュー・書評

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  •  著者については、あまり詳しいことは知らない。昔の文学の知識人といったところだろうか。
     本書は著者が、どのような本を読んで知識を高めていったのかが書かれているのだが、書かれている本を私はほとんど読んだことがなくて分からなかった。著者の博識ぶりと熱中ぶりは凄まじいものがあるし、自信があるところもわかるが、人物の歴史を語っているのか本の内容を語っているのか入り混じり、気づいたら章が終わっているという変わった文章の書き手だと思った。
     知っている名前は松岡正剛と荒俣宏くらいだった。荒俣宏は、高山宏から見ても凄まじく変で凄い人のようだ。
     この本は私には分かりにくかったが、世の中には凄い読書家もいるんだと分からせてくれた。

  • 10/31 読了。

  • 由良、澁澤、正剛、荒俣の系譜の人。

  • 『学魔』とはよくつけたもんだ。
    私もかくありたい♪

  •  高山宏という人も前から気になっていた人の一人だ。それが四方田犬彦の『先生とわたし』の中に由良君美の高弟でありながら破門された人とあったので、なおさら気になった。そこへこの本が出た。みれば高山宏の著訳書の誕生の歴史を語った本のよう。そこで、買って一気に読んだ。最初は、その自己中心的なことばの運びについていけなかった。まるで自分だけがわかる世界で独り言を言っているようなしゃべり方。(あ、書き方まで似てきた)そしてなんと自己愛と自尊心の強い人間か。たしかに彼はもと都立大の英文科の助手をしていたときに英文科の書庫の本およそ5万冊に目を通し、クロスレファレンス的な目録をつくった人なのである。おそろしく勉強家である。自信家である。それがたたったのか、もともと悪かったのか知らないが、それでほとんど片方の目が見えなくなったらしい。しかし、本人の話ではなかなかかっこいい男らしく、3人も子どもがいるのに、他に女をつくり子どもまでつくった。それがため、都立の給料はボーナスまで含めてもとの妻の口座にふりこんでいるらしい。とまあ、元妻もここまで書かれてどんな気持ちか、子どもたちもどんな気持ちか聞いて見たくなるが、本人はそれなりに楽しんでいるところをみると、悪い気はしていないようだ。とにかく、破天荒な男だ。それでいて、けっこう渋沢龍彦とか有名人と知り合い対談したことがうれしいらしい。ある意味かわいい男だ。高山宏がどんな人間か興味のある人はぜひ読んでみると良い。

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。批評家、翻訳家。大妻女子大学名誉教授、副学長。著書に『アリス狩り』(青土社)、『近代文化史入門――超英文学講義』(講談社学術文庫)、『殺す・集める・読む――推理小説特殊講義』(創元ライブラリ)など多数。翻訳書にジョン・フィッシャー『キャロル大魔法館』(河出書房新社)、エリザベス・シューエル『ノンセンスの領域』(白水社)、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』(共に佐々木マキ画、亜紀書房)など多数。

「2019年 『詳注アリス 完全決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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