- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757142787
作品紹介・あらすじ
"都市"をつくる"生き方の景観"。住まいのあり方は、人生の道筋にどのように影響するのか。人びとの生き方が変わり、より多様になった今、都市の成熟と持続に必要な条件を問い直す。
感想・レビュー・書評
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不完全な都市を読んで、現在の住宅政策に批判的な人だと理解し、あえて購入。
もっともと思うところも多い。
若年者で世帯独立していない人、公営住宅に入れない低所得者、単身高齢者などのセーフティネットについての指摘は本当に耳が痛い。
しかし、地方分権と国も地方公共団体もお金がなくて、住宅セーフティネットが縮小方向。さらに、URの賃貸住宅の補給金もなくなって、古いUR賃貸だけが、実質的にセーフティネットになっているといういびつな構造。
一方で、世帯数が減少、息子、娘も高齢化してから親の住宅を相続して、使うあてもない、ほっておくとゴミ屋敷や荒れ地になる。なんか、そこに知恵はないのかな。
例えば、一軒単位で借り上げ公営、シェアハウスを認めて、コレクティブ的に住んでもらうとか。
平山さんは、新自由主義とか持家主義とか、政府が誘導したように書かれているが、セーフティネットの重要性をわすれたことはないはず。ただ、住宅セーフティネットは建設も維持管理も、お金と人がかかるので、とても、経済成長が見込めない日本で引き受ける主体がいないのが実態。
しかし、若者が階段をあがっていくための大事な仕組み、あるいは引退したが資産を形成できなかった高齢者の終の棲家として、セーフティネットの重視それ自体は大事な課題、住宅政策の最大の課題だと思う。
決して、市場主義だけを考えているわけではありません。がんばります。
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