中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

制作 : 陣内 秀信  三浦 展 
  • NTT出版
3.43
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本棚登録 : 129
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757143012

作品紹介・あらすじ

『東京の空間人類学』の陣内秀信と、郊外論の第一人者三浦展が組む、新たな東京論。近代の産物である「中央線」を視界から取り去ると、武蔵野・多摩地域の原構造がくっきりと浮かびあがる。古地図を手に、中野、高円寺、阿佐ヶ谷、国分寺・府中、日野を歩く。地形、水、古道、神社、商店街などがチェックポイント。中央線沿線の地形がわかるカラーマップも掲載。楽しくて深い、新・東京の空間人類学。

感想・レビュー・書評

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  • 川や湧き水、神社、古道に注目する
    川と地形。東京では崖に水が湧き、付近に神社、聖域ができて、周りに人が住み、近世の集落につながる。
    明治42年頃の地図を使う。駅前商店街、古い米屋、酒屋、タバコ屋、郵便局、クリーニング屋に注目。

  • 東京都の西側。中央線がまっすぐに東西を走っているため、現代ではあたかも中央線を軸に街が広がりを見せているように見える。しかし甲武鉄道(中央線)が開通したのは1889年のことであり、それまでの東京西側はどのような様相を呈していたのだろうか?

    国府・国分寺が設置された奈良時代、鎌倉に幕府が置かれた鎌倉時代、そして江戸に幕府が置かれた江戸時代。湧水のあるところに寺・神社が置かれ、当時の政治の中心地を軸に街道は整備されていった。たとえば阿佐ヶ谷から南に伸びるパール商店街は、鎌倉街道の名残だとか。その後江戸時代に鎌倉街道を交差するように青梅街道が東西に整備される。青梅街道から離れたところに甲武鉄道が敷設され、やがて商業の中心は、街道沿いから鉄道駅へと移っていった。

    <目次>
    マップ
    対談 近代以前の東京の原形を探る 陣内秀信+三浦展
    第一部 中野・杉並編
     第一章 新宿〜中野 青梅街道から中央線へ移動した軸
     第二章 高円寺 前近代の宗教地域から近代軍事都市へ
     第三章 阿佐ヶ谷 聖域・湧水・古道・河川・釣堀から読む地域構造
    第二部 多摩編
     第四章 国分寺〜府中 いにしえの東京を探しに、古代武蔵の中心をめぐる
     第五章 日野 用水路を軸とした農村、宿場から鉄道中心のベッドタウンへ

    2013.03.04 AYUMI書店で見つける。
    2013.03.05 予約
    2013.05.28 読了

  • 今年読んだ本のベスト候補。東京西部で暮らして四半世紀、街の面白さをどこに見出したらいいか考えあぐねることもあったが、この本で目を開かれた。灰色のコンクリートジャングルに愛着を見いだせないでいる人に勧めたい。地域の見え方が変わる。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:213.6//J52

  • SLはデビュー当時は、近代化による公害だった。畑の野菜は煤まみれ、茅葺き屋根は火事の危険。

  • テレビのタモリ倶楽部やブラタモリで認知されるようになった地形を愛でる街歩き。中沢新一「アースダイバー」は海が奥にまで入っていた縄文期のミサキが聖なる地点となっているという論考だったが、この本はそのポイントを繋ぐ古い道や水の流れにより視点が注がれる。
    杉並の大宮八幡とか府中の大國魂神社は太古からの聖なるスポットとのこと。そこに集まる道。この2点を結ぶのが人見街道とのこと。
    人見街道沿いに住んでいたけれど、全然知らなかった。
    大國魂神社は本来南向きだったとかちょっと驚きも。

    スリバチ地形散歩とか、暗渠案内とかも読んだが、それぞれ注視するものは違うらしい。僕自身は最近あまり外を歩いてないな。

    日野市が平地と台地と水の流れがあり、よい場所なんだとのこと。そうかね~と思う。(日野の人、御免なさい。)駅前と市役所や市民ホールのある大地の高低差がきついし、駅前がさびしい印象だけど。地に足をつけて暮らせば違うのかね~。
    国分寺や府中の湧水の流れや野川はいいなと思う。

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著者プロフィール

陣内秀信(じんない ひでのぶ)
法政大学 江戸東京研究センター 特任教授、中央区立郷土天文館 館長。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。ヴェネツィア建築大学留学、ユネスコのローマ・センターにて研修。専門はイタリア建築史・都市史。著書に『東京の空間人類学』(筑摩書房)、『水と都市』(編著、岩波書店)『水都東京―地形と歴史から読みとく下町・山の手・郊外』( 筑摩書房)、等。受賞歴にサントリー学芸賞、ローマ大学名誉学士号他。

「2022年 『東京水辺散歩~水の都の地形と時の堆積をめぐる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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