24/7 :眠らない社会

制作 : 岡田 温司  岡田 温司  石谷 治寛 
  • エヌティティ出版
3.50
  • (0)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 46
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757143319

作品紹介・あらすじ

現代社会の「知覚の危機」を考察する長編エッセイ。いまや情報管理社会は、人々の睡眠時間をコントロールするまでに至っている。人々は24時間、情報や視覚イメージの生産・消費機構の中におかれ、眠らない世界=24/7に住むようになりつつある。映画、美術作品などを例に挙げつつ、アメリカの現代美術史を代表する碩学が問いかける警世の書。

※24/7:「24 hours/7 days a week」 1日24時間・週7日。「休みなくずっと」という意味。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 最近は、警世の書を読むことにはまっている。私は、もしかしたら、自分自身のふがいなさを、世の中が間違っているということにすり替えて解釈したいだけなのかもしれないが。

    情報が溢れ、メディア、大企業、権力者によって流される情報を受動的に受け取り、マーケティングや営業の戦略に踊らされるままに、受動的に生きている現代人。
    睡眠という、人間にとって本来その価値を推し量るまでもない行動にまで、経済的価値を追い求め、労働している時間に比べて、寝ている時間は価値がないと言ってしまうまで、人間は忙しく、余裕がなくなっている。
    24/7という、休みのない社会は、誰のなんの目的に基づいて、提唱されている概念なのだろうか。
    これほどまでに、非主体的かつ生理的欲求とは無関係な活動にとらわれて、休まずに動き続けている動物は人間以外いない。
    それは、知能の発達ゆえの帰結と考えて本当にいいのだろうか。
    ましてや、テレビをはじめとするメディアの垂れ流す情報は、生きることにとって必要なものだろうか。睡眠時間を削ってまで、得る価値があるのだろうか。
    交換手段であったはずの通貨は目的となり、ひとりひとりにとって違った流れ、そして価値を持つべきであった時間は切り売りされるようになってしまった。
    パターン分けされた人生と、他者から規定され、切り売りされる時間に、人は無為さ感じているはずだと思う。
    利子を味方につけ、時間が流れるほどお金が増えるようにすることこそが、資本主義の勝ち組のように語られる。
    しかし、人生には本来的には目的などない。
    その時々を、自分の時間として生きることしかない。
    通貨と情報に踊らされることなく、自分の頭で考えることのできる人間でありたいと思った。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:365.5//C91

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784757143319

  • インターネットポルノや暴力的なコンピューターゲームに関連する準中毒症でさえも、たちまち反応を平坦にし、反復の必要性を快楽と取り違えるようになる。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

【著者】ジョナサン・クレーリー:1957年生まれ。コロンビア大学教授(美術史・芸術理論)。プリンストン大学建築学科客員教授。著書に『観察者の系譜・新装版』(以文社)、『知覚の宙吊り』(平凡社)などがある。

「2015年 『24/7 眠らない社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジョナサン・クレーリーの作品

ツイートする