この落語家を聴け! いま、観ておきたい噺家51人

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757215207

感想・レビュー・書評

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  • 私が志の輔を最初に聞いたのは大正解で、そのあと落語にハマっていくのは必然だったんだ。ヤバイヤバイ。面白くない落語家もいるらしいけど、今のところ当たりのほうが多いぞ。それに私の感覚は正常でした。

  • 溢れんばかりの落語家愛!
    知っている落語家だと思わずそうそう!とうなずきたくなる。今を時めく落語家達の特徴や個性を知るにはもってこいの一冊。

  • 好きな噺家は桂米朝と桂枝雀、立川談志と立川志の輔だ。特に枝雀さんにはあったこともあるくらい入れ込んだ。志の輔さんもipadに入れて通勤途中でよく聞いた。とはいえ、落語自体にそんなに熱心なファンだったことはない。だから、読了したとはいえ、興味を持てない部分は読み飛ばしている。逆に面白く読めた部分に登場する立川談春、立川志らく、立川談笑、柳家喬太郎、三遊亭白馬、春風亭昇太については音源を探して聞いてみたい。
    ともかく、著者の落語愛、談春愛が伝わり、落語を聴きたくなる1冊

  • 文春MOOKの「今おもしろい落語家ベスト50」の特集の中で特によかったのが、年間1500席以上の高座に足を運んでいるという広瀬和生氏の「この落語家を聴け!2009年版」だった。2008年にもっと詳しい本も出してるってんで、手に取った次第。

    著者のもともとの筆力なのか、ほぼ毎日高座に足を運んでいる経験がそうさせるのか、この方が文字で再現する高座の迫力というのが途轍もない。2007年12月18日よみうりホール立川談志の「伝説の芝浜」、2007年9月立川談春の「子別れ」等々……文字だけで泣ける。

    スポーツに何年何月何日の伝説の試合があるように、同じ演目を演っても落語はそのときそのときで中身が違う。落語はまさに、「今が旬」なのだと実感させられる。落語家もどんどん進化している。2008年版のこのときよりも、もっと面白くなっている人たちがいるかもしれない。

    本書は2010年に文庫化されており内容も加筆されたということで、さらに最新の情報を得たくてこのたび購入。この本を持って、寄席や落語会に足を運びたい。

  • 音楽雑誌の編集長による、数ある落語本の中でも傑出の著書 !
    とてもわかりやすく今の生きた落語を紹介していて、前書きから同意点続出で各所に傍線引きたい欲求、純粋に落語の面白さを第一義に置いたフラットな批評、落語という現代ではマイナーな文化を語っているにも関わらず一般性が高い文章に好感。名前だけ耳にしている噺家もいて触手が伸びる。

    落語は構えずに楽しめる伝統的な芸能の代表。
    「落語は気になるけど誰から?」という人に最適なガイドブック。

  • この人のこの噺がおもしろい、と列挙しつつ解説してくれる一冊。聞いたことがある噺家さん、落語は「うんうんそうそう」と共感し、まだ接したことのないものには「そうなのかあ」と興味を覚えます。
    白鳥さんの「僕は江戸前の芸は見られません!」みたいなまくらは文字で読んでもおもしろい。寄席にいきたくなります。

  • この本を読んで
    立川談志、志らく
    柳亭市馬、古今亭志ん輔、柳家喜多八
    桃月庵白酒、柳家三三、柳家権太楼、
    柳家さん喬
    を追いかけたくなった。
    分析力が素晴らしい!

  • 落語の入門書として最適。
    どうでもいいけど、「落語」で「入門」て書くと弟子入りみたいになっちゃうな。

    『子別れ』という噺は本物を見ていないのに、テキストだけで泣ける。震える。

  • テレビのデジタル化につれ番組が増え、その影響の一番がワタシにとっては落語番組の増加だ。『「落語ブーム」という言葉には、もう用は無い。~落語がブームなのではなく、人気のある落語家がいる、ということなのである。』とあるが、言えてますね。そうした時代と重なったことがラッキィだった。ジャンルの活発化の時にはそれを読み解くリテラシーを提供する解説者が現れる。落語界ではこの広瀬和生さんですね。

    柳家小三治が面白いのは分かるのだが性善説に立った人物の描写で登場人物がかわいいという指摘は言われてなるほどと思うことだ。そうした見方がどの落語家にもあって面白い、勉強になる。

    落語ファンは寄席に行かない。寄席にもカラーがある。など初心者にもわかりやすい。
    『新宿末広亭と浅草演芸ホールは一組あたりの持ち時間が少なく旅行者用上野鈴本と池袋演芸場は持ち時間がやや長めなのでトリを目当てに行くといい。上野鈴本は落語協会のみしか出演しない。』

    ただ基本的に誉めたたえる文章なので、誉め言葉がややワンパタン化して続けて読むとつらい時もある。書くほうも苦労してるとこだろう。
    今を切り取った内容なので、2年に一度は更新してもらいたいものです。
    それにしてももりもりと落語を聞きたくなる書です。

    取り上げられた落語家は
    立川談志/柳家小三治/立川志の輔/立川談春/立川志らく/立川談笑/柳亭市馬/柳家喬太郎/古今亭志ん輔/柳家喜多八/橘家文左衛門/三遊亭白鳥/林家彦いち/桃月庵白酒/柳家三三/三遊亭歌武蔵/瀧川鯛昇/古今亭菊之丞/入船亭扇辰/柳家一琴/橘家圓太郎/五明楼玉の輔/春風亭昇太/林家たい平/春風亭小朝/柳家花緑/春風亭鶴瓶/柳家さん喬/柳家権太楼/入船亭扇遊/古今亭菊志ん/柳亭左龍/三遊亭遊雀/春風亭一朝/柳亭燕路/柳家はん治/古今亭志ん五/五街道雲助/林家正雀/三遊亭歌之介/林家しん平/川柳川柳/昔昔桃太郎/立川左談次/立川談四楼/立川ぜん馬/立川談幸/立川生志/三遊亭鳳楽 など

  • 先に読んだ『この落語家をよろしく』よりも一人一人の紹介が詳しくて楽しく読めた。

    魅力的な紹介文には是非聞きたいと思わせられる力がある。

    もちろん噺も聞きに行きたいけど、この人の本をもっと読みたい。

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著者プロフィール

広瀬和生(ひろせ・かずお)
1960年、埼玉県生まれ。東京大学工学部卒業。へヴィメタル専門誌「BURRN!」編集長。落語評論家。1970年代からの落語ファンで、毎日のように生の高座に接し、自ら落語会のプロデュースも手掛ける。『この落語家を聴け!』『現代落語の基礎知識』『落語評論はなぜ役に立たないのか』『談志の十八番』『「落語家」という生き方』『僕らの落語』『噺は生きている』『21世紀落語史』など、落語関係の著書を多数上梓。


「2022年 『小三治の落語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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