- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757218239
感想・レビュー・書評
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以前に『図解 東京の地下技術』(ISBN:4761259787)を読んで、シールド工法の仕組みや、埋め立て地への基礎の打ち方など、土木の概要は知った気になってたんですが、では、実際に土木工事をするにあたって、工事の種類によってどんな現場になるのか?どんな重機や機材が必要なのか?どんな所に気を遣っているのか?という観点が多すぎず少なすぎず伝わってきました。
最初はモリナガ・ヨウさんのイラストを漫然と眺めて雰囲気だけを楽しんでいたのですが、各記事1ページ目の「どんな工事」「工事のポイント」に目を通した上で溝渕教授の補足説明を読んだ途端、それぞれの工事はどんな感じのプロジェクトだったんだろうという方向に意識が変わっていったのが、自分でも面白かったです。
第2部の「土木の基礎知識」も分かり易く面白いし、GD高速道路ゴシックがオシャレだし、これで1,500円は非常にお得だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白いなあ。普段見れないところって。やっぱイラストだけじゃなくて写真も、見たいな。
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土木の素人であるイラストレータが、日本の土木現場を訪ねて書いた土木現場の紹介集。土木学会誌に定期的に掲載された23箇所の土木現場レポをまとめたもの。イラストがうまく、素人ならではのコメントが面白い。素人視点でかつ土木の専門家が監修しているため、土木工事のことがわかりやすく説明されており、現場の状況や機材などが容易に理解できた。良書。興味深い箇所を記す。
「新宿駅南口基盤工事:総事業費1200億円。地下鉄副都心線:2510億円。羽田空港拡張工事:8000~9000億円。関西空港建設:1兆5000億円。ダム1つ:数千億円」
「(土木と建築の違い)一般には、地上から上の部分を造るのが建築、地上から下の部分を作るのが土木といわれているが、必ずしもそれに当てはまらないこともある。「箱もの」は建築、それ以外は土木という表現が適切かもしれません」
「JR東日本が持っている土地は駅本体と線路の敷地だけで、駅前の土地は持っていない。だから、駅ビルとターミナルは線路の上に建てている」
「地下鉄副都心線は、東京都内で新設される最後の地下鉄といわれている」
「時間が空いてしまうと、先に打ったコンクリートと次に打ったコンクリートがうまくくっつかないで隙間が空いてしまい強度が保てません。これを「コールドジョイント」といいます。だから4昼夜連続で生コンを次から次へと打って連続施工するのです」
「(地下式LNGタンク)現場にあった階段や足場などはいちいち解体しないで、コンクリートでそのまま埋め殺してしまう」
「(道路)土木工事では基本的に掘り出した土の移動がお金に直結します。土を運ぶことを、いかに効率的にやるかで工事を請ける側の儲けが決まってくる」 -
「土木学会誌」に連載された工事現場のイラスト・ルポの単行本化。ユーモアのあるイラストで楽しいし、案内役である元・鹿島の大学の先生も一緒に楽しんでいる感じがする。
巨大なダムあり、北海道の原野を切り開く道路あり、住宅街そばで気を遣いながらの工事あり、セメント・鉄筋など資材の工場あり、まだ311前なので原発の建設現場あり。大橋ジャンクションはお世話になっていますという感じ。
公共事業削減で風当たりの強い土木だが、多くの雇用を生み出すのは納得の規模感。 -
面白いけどイラストじゃよく分からん。著者のモリナガさんを寡聞にして存じませんでしたが、写真とイラストの量が逆だったら資料的にもっと私好みになっていたと思います。とはいえ見えないものを見ようとするのは楽しいですね。
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この本は、震災前に出版されているので、原発の建設のときの話が載っている。原子炉建屋はとてもよく考えて作られていることがわかる。だからといって、それに付随する施設が弱いと福島の二の舞になるのだけど。
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土木学会誌2007年1月号~2009年3月号に連載された「モリナガ・ヨウのぶらっとぉ土木現場」を元に加筆・修正したもの。土木現場見学のイラストルポ
登録情報: D01.01*M 58420 開架 -
土木学会誌の連載の集成。
2010/9 発売という時期から原発の現場も収録されており、資料的によかったと思う。
土木の現場は、機会があったら万難排して見学すべきだと思う。一期一会ということを思う。 -
イラストレーターのモリナガ ヨウ氏が土木学会誌に連載した現場見学記。技術的な課題にもきちんとふれられています。