- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757220195
作品紹介・あらすじ
舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の秘密の部屋に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベラに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。…からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す。
感想・レビュー・書評
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ユゴー少年と時計屋の父が拘り続けたからくり人形が織りなす物語。
まだ幼いユゴー少年の過酷な生活に、からくり人形は心の支えであり、父が追い求めた夢、希望だった。
挿し絵が多い。鉛筆で描かれたものだろうか。
スラスラとページをめくる。
登場人物のジョルジュ・メリエスは実在した人物。
あの月のやつ。見たことある。
読了。
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何気なく手に取った一冊が、一生の宝物になりそうな予感。買ってすぐにページを開くと、気づけば一気に読み終えていた。映画好きには特にたまらない作品。現実の歴史と創作部分が丹念に絡み合わされていて、どこまでが現実なのかよく分からなくなる。でも、それを検証するのは不粋かなと思わされる完成度。
本屋で手にとった、分厚い文庫本。パラパラとめくってまず驚いたのは、挿し絵の多さ。でも、実際は挿し絵なんかじゃなくて、絵そのものが物語を綴っている。むしろ、文章の方が補助的な印象。
鉛筆の濃淡だけで描かれるモノクロームの世界は、私にはとても魅力的に映った。あたかも映画の1コマ1コマのよう。と同時に、これに命を吹き込みたいと思ったスコセッシ監督の思いもよく分かる。
たくさんの鉛筆画、ペン画、そして映画のスチール。ページをめくるたびにワクワクして、物語の展開に固唾をのむ。一つ一つのピースが繋がっていくカタルシス。全篇を通して感じられる、映画への深い敬意と愛情。
そして、ラストの一章が実に憎い!
誰でも楽しめる作品だと思うけれど、映画ファンなら読まなきゃもったいない。
映画版も評判が良いようなので、必ず観に行きたいな。きっと別ものだろうけど、新しい魅力を見せてくれそうな予感がする。
本作の中の少女の言葉にとても共感したのだ。これに近い感覚かも。
「映画が好き。でも、同じくらい写真も好きだなと思うときがあるの。写真だと、自分だけの物語をつくれるでしょ。」 -
絵と文章で読んでいく構成が面白かったです。単なる「挿し絵」ではないので、絵もきちんと「読」まないと、お話が読めない。
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アスペクト文庫って、大型書店ならなんとか棚が…ある…。というかんじですものね。
私も文庫難しいかな〜? どうかな〜?
と考えていて、忘れた頃...アスペクト文庫って、大型書店ならなんとか棚が…ある…。というかんじですものね。
私も文庫難しいかな〜? どうかな〜?
と考えていて、忘れた頃に文庫を発見したので「やった〜☆」でした(*´艸`*)2012/10/29 -
「文庫を発見したので「やった〜☆」でした(*´艸`*) 」
羨ましい。
たまにパラパラ捲るために、文庫も買おうかな?「文庫を発見したので「やった〜☆」でした(*´艸`*) 」
羨ましい。
たまにパラパラ捲るために、文庫も買おうかな?2012/11/09 -
ハードカバーと、文庫、中身は結構変わってたりするのですか? ハードもパラパラ見てみようかな…。
でも文庫も結構重いですよ!wハードカバーと、文庫、中身は結構変わってたりするのですか? ハードもパラパラ見てみようかな…。
でも文庫も結構重いですよ!w2012/11/29
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マジシャンによって巧妙な仕掛けが周到に準備された物語。
上映開始を告げるブザーが頭の中で鳴り響き、読書に最適な姿勢をとるように全身へ信号が行き渡ったので、わたしは自動人形みたいに視線をページの端から端まで規則的に往復させ、ページを繰り一息に読んだ。これは本で、その上で映画で、両立するはずのないそれらが融合して溶けあい、言葉が絵を描き、絵が言葉を紡いでいた。
〈終わり〉の字幕が現れても、わたしはまだ席を立ちたくないと思う。映写機は回り続けているだろうから。目を開けたまま見られる夢をみている。しばらく、そのままで。 -
映画がとても良かったので原作が気になり、調べてみると訳者が金原瑞人氏であるとわかって、これはもう買わない理由がなかった。
部分部分で映画とは異なるところも少しあったが、概ね映画で見た通りで、ジョルジュ・メリエスがかつて観客に夢を与えたように、この本も映画も、ものづくりとしてのエンターテイメント精神に溢れている。
イラストが多数挿入されていてまるで絵本のようでもあり、また一枚一枚のページを黒い線が縁取っているところやラストに向かう数枚のページは、ジョルジュ・メリエスへのオマージュとしての映画的表現を多分に感じる。装丁が素敵なのも良い。 -
モノクロ映画を観ているような、不思議な魅力の本。
ぐいぐい引き込まれるようなイラストと、重厚感のある装丁が物語を引き立ててくれています。
少し残念だったのは、見開きのイラストの中心部がノドにかかってしまっていて見にくかったこと。
でもこの作品を文庫サイズで作ってくださった出版社の方に感謝。-
「イラストの中心部がノドに」
ノドって専門用語ですね。
私は基本文庫派なのですが、この本はハードカバーが出た時に即買いでした。ヴォリュームが...「イラストの中心部がノドに」
ノドって専門用語ですね。
私は基本文庫派なのですが、この本はハードカバーが出た時に即買いでした。ヴォリュームが結構あったので、文庫にするのは少々無理があったかも?2012/10/30
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ねじまき世界のことを考えてたら
誘われるように手にした本。
映画『ヒューゴの不思議な発明』 の
原作だとは知らずに読みました。
きっと
無意識に情報を探していて
表紙に描かれたハートの鍵のイラスト
に反応したのかもしれないです。
時計職人の家に生まれた少年ユゴー
と
"からくり男"をめぐる不思議な物語。
この物語が傑作かどうかはわからない
のだけど(*゚ー゚)ゞ
とまれ
からくり男、時計師の血、マジック、
魔術的映画etc...
今探していた物語だと思った!!
これは
覚めて見る夢の世界のお話かな?
あるいは
覚めても醒めない夢のお話だ♥ -
映画が気になって読んだけど、大量のイラストにビックリ。でも文章と相乗効果が出ていて、イメージの広がりとストーリーの緊張感がすごく感じられる本だったー。厚さはあるけど、短い話なので、すぐ読めます。
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絵が怖っ・・・。
タイトルと映画の予告をCMで見て、雰囲気に惹かれ購入。
さすが洋書というか外国の作品だけあって、ムードがもう最早海外のそれ。訳本の雰囲気は基本的に好みなのだけど、今回は肌に合わなかったなぁ・・・。物語が何を言っているのか、ユゴーが何をしたいのかもやもやしたまま終わった感じ。
好きな場面は一番最後のページと、p395のパパ・ジョルジュの言葉かなー。あれは夢あるね、ぐっとくるね。
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舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の秘密の部屋に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベラに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。・・・からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す!(紹介文参照) -
絵本です。映画を先に見た方は、是非おすすめしたい一冊。
映画では「ヒューゴは何も発明していない」と、突っ込みを入れている方が多いようですが、この原作の中では「不思議な発明」が何なのかが明かされています。
blog上での感想はこちらに記述。
http://fade-in.air-nifty.com/radio_and_pc/2012/03/post-0996.html -
映画も良かったけど、本も最高だった。
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いやー面白かったー!
一気に読んでしまいました。
内容もだけど 絵がいいですね。文庫サイズだとちいさいので原作本も買っちゃいました♪ -
映画を観た後に読む。
絵が素晴らしい。
絵だけでも充分満足出来る。
そして絵と文章のバランスが見事で、ページを繰る毎にドキドキ感が広がって本当に面白かった。
この作品を読むと、映画版は非常に忠実に作られていたのだなと感心した。 -
映画化されたやつが去年のアカデミー賞ノミネート。
(といってもそんなのまったく興味なかったが)本屋で見つけて
ちょっと読んでみたらおもしろくなってきて買わざるを得なくなった。
まず装丁がシンプルでいい。 色も目を引くきれいな山吹色。
中身は絵と文章が数ページずつ進む形なんだけど、
絵がなんともあたたかい感じでいい。 ただ文庫だと見開きの絵が見にくいのが難点。
ストーリーはファンタジーではなくて心温まるヒューマンドラマ(って書いてしまうと安っぽいな)
舞台は1930年代のパリ。主人公はパリ駅の秘密の部屋に隠れ住む12歳の孤児ユゴー。彼は、父が遺したからくり人形に隠された秘密を探っていくうちに、不思議な少女イザベラに出会う。からくり人形には二人の運命をも変えていく秘密が隠されていたのだ。…からくり人形のぜんまいが動き始めるとき、眠っていた物語が動き出す。
内容(「BOOK」データベースより)
ストーリーはまあ読んでる途中でわかるんですが、
絵の雰囲気で楽しむ本だと思います。
プレゼントとかに良いかも。 -
映画の原作である。
最初手に取った時「文庫の絵本か?」と思ったほど挿絵が多い。
しかし、読んでみて気づいたが、これは挿絵ではなかった。
絵でストーリーを進ませる。
つまり、映画の絵コンテである。
いみじくも、ストーリーも映画にまつわる内容。
大変に面白い“小説”(あえて小説と呼ぶ)であったと思う。
けど、いわゆる「企画もの」の印象は拭い去れない。
続けて映画も見てみたいと思う。 -
映画「ヒューゴの不思議な発明」の原作。
映画が気になったのはもちろんのこと、装丁が気になって手にとった。
こんな黒い文庫見たことない。
映画の絵コンテのようなイラストと文章の混じりあった不思議なお話。
内容も非常に魅力的で、“映画”を愛しているからこういったお話が書けるのだなぁと思った。
映画黎明期のドキドキワクワクってきっとこんな感じ。 -
んー。本なのか、これは。
絵本に近い。
映画の方が面白そうなので、時間に余裕があれば観にいきたい。 -
棚でものすごく目立っていたので気になって手にとってそのままレジへ。
絵本の賞をとった作品らしく、ページをめくると鉛筆描きのような
挿絵がいっぱいあって、これは読み応えがありそうだと思っています。
ちょっと意味がわからない部分もありましたが
期待以上の1冊でした。
映画を観るかどうかはわかりませんが、
この本は改めて開くことになりそうです。 -
本屋さんの店頭でその装丁に一目惚れして衝動買い。
何の予備知識もなく読んでみた。
紛れもなく小説なのだが、ときおりはさまるイラストがその臨場感を後押しするさまは見事というほかない。これはけっして挿絵ではない。絵本という位置づけでもいいのかもしれない。この構成は本当に素晴らしいと思います。
ただ、ストーリーはどうなんでしょうか。前半は宝箱を開けるときのようなワクワクドキドキな気分でページをめくれたのに、後半に入ると急に物語が現実的になってしまいます。しかも現実に存在した人物が登場するに及んでは、物語のファンタジー性は一切なくなってしまうのです。映画好きでないと楽しめない内容かも?いや、映画好きこそ純粋なファンタジーとして楽しめないのかも?