地球へ… 3 (Gファンタジーコミックススーパー)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757520110

感想・レビュー・書評

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  • 何が起きているのか、詳細にはわからないのに、気付けば惹き込まれページをめくっていて、心にさざなみを残して終わっていった。そんなお話でした。

  • グランドマザーとの対決。ジョミーとキース。どこまで行っても地球に縛られる人類。

    話を構成するだけでもすごい。それを絵にするのはもっとすごい。漫画文学といっていいのかしらないが,その力を感じる作品。

  • 2007年復刻版刊行、初出1977~80年。感想を書けるようなものではない。ただ面白かったと。そして、多面的な登場人物描写から見て、シーンをあらゆる角度から解読し、夫々の立場の違いを踏まえつつ読むと、また違った色合いを映し出すように思える。メカ・宇宙船の設定は流石に宮武一貴氏等には及ばないが、そこまで要求するのは酷というもの、あるいはないものねだりなのだろう。ちなみに、メカ描写は、あの「ひおあきら」氏だろうか。ならば、宇宙空間の戦闘シーンにおける描写は、彼の力に負うところも多いはず。

  • 面白くて一気に読み終わってしまった。風の谷のナウシカ,イティハーサ,などなど出た順がどれが先かはわからないけれど,あらゆる要素が詰まった作品。キースが最後にコンピュータを停止するところは,ナウシカが墓所を破壊するシーン,タカヤが天音を倒してしまったシーンを髣髴させた。
    AIの大がかりな研究が始まろうとしている今こそ,読み直しておくべき作品の気がする。星新一の「声の網」も併せて読むともっと良いかも。

  • 読み終わった後もしばらくこの「地球へ…」のことが頭から離れない。
    まず、この題名から最高。地球へ…という言葉に全てが詰まっている。彼らの望みであり、願いであり、そして約束。ただ一心に地球へと向けられた想いの強さに、泣きたくなってくる。
    この物語では、皆が地球に全てを懸けている。どうしてそこまで求めるのか、求めずにはいられないのか。私の生きているこの場全てを支えているのが地球ということを改めて実感したのだ。
    キャラクターも皆魅力的。ソルジャーとジョミーの関係はもう言い表せないくらい。彼の色んな想いを受け継いだんだよね、ジョミーは…。
    ジョミーと対する位置にいるのがキース。マザーの申し子だと言われても、シロエやサム、マツカとの出会いや別れを通して、彼も人間のしていることに疑問を感じていたのだ。シロエもマツカも切なくて…。マツカの、「彼についてきてよかったのだ ー満足だ」が印象深い。
    そしてこの物語が、単なる作り話に思えないこともすごい。本当に起こるのではないかと、どこかで思ってしまうような現実味があるのだ。
    ミュウも自然に生まれてきたもので、平等で、そして精一杯生きたのだ。マザーという存在に考えることを委ねずに。ミュウは自分たちで生きているのだ。
    そしてトォニィ…!全てを捧げていたジョミーを失って、孤独に仲間の魂と共に宇宙へ。ジョミーを奪った地球から遠くへ…
    エピローグ、キースの記憶を持った少女とジョミーの記憶を持った少年が出会い、手を握り合う。地球がどうなっているかはわからないけれど、希望が持てる終わり方。 もう離れない…おお…。

  • 人間はどこまでも自分に似た相容れない存在を憎まずにはいられないのか、という問題を投げかけ続ける作品です

  • 壮大。もっと若い時に読みたかったわ〜!東日本大震災の後に読むと色々考えます。彼らが恋い焦がれた地球を福島に例えて読んでみたり、二つに分かれてしまった人類をキリスト教徒とイスラム教徒で読んでみたり、ソルジャーブルーの狂おしい程の地球への渇望を時を超え語り継ぐ憲法9条の厳守になぞらえて読んでみたり、様々な角度で読めるのが名作たる所以なのかなあ。

    意思を継ぐというのは並大抵の矜恃では達成する事の出来ない使命。生きるって幸せってなんなんでしょうね。

    全3冊で収まっているのが素晴らしい。
    ただ、起承転結の【結】に答えはない。こちらは個々の死を超越した壮大な物語を書いている。私の場合、邪道で矮小なキャラ読みなので3巻は星3つとなりましたが、凄く面白い本です。オススメしたい。私、一度読んだ本は殆ど読み返す事はないのですが、こちらは何度でも読めますね。密度が濃いし、テーマが多岐に渡りまくり。難しいとは思わなかったなあ?濃いのは確かです。

    子安さんがキースの声優をされたと書かれていた。え、子安キース!観たい!レンタルあるかなあ。

  • 最後まで息をつく暇を与えられなかった
    濃い作品だー

    ラストは個人個人によって思うところは
    あるのでしょうが、やっぱりああいう感じに
    なるんでしょうかね
    エピローグが清涼剤にはなっていますが
    個人的にはちょっとありがちかなあ、と。

    などと文句言ってますが、3巻に入り
    ますます迫力が増しています。
    この迫ってくるパワーをどう表現したら
    いいんでしょうね
    うまく表現できないな。

    小説にしろ漫画にしろ衝撃が大きかったら
    なかなか抜けれない感じがするんですが
    今ちょうどそんな感じ

  • トォニィが大変好みであった

  • 昔大きいサイズで持っていたのだけど、どこかへいってしまったので改めて購入。
    昔読んだ時はジョミーのカッコ良さに惚れたんだよね~

    今読むと、キースが話のキモであり、主題だったのかな、と。
    キースの最後はアニメより原作の方がすごいと思う。

    この容赦ない絶望感は、原作者が女性であるならではかもしれません。


    最後、全部破壊して終わり、というラストは最初読んだ時ちょっと肩すかしを感じた部分ではありました。昔に戻っただけじゃん、と。
    主題そのものは、キースの最後で言い切った感あり。

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著者プロフィール

1950年、徳島市に生まれる。徳島大学教育学部中退。68年『リンゴの罪』でデビュー。70年、雑誌連載をきっかけに上京。以後、SF、同性愛、音楽、歴史などを題材に多彩な執筆活動を展開。80年、『風と木の詩(うた)』『地球(テラ)へ…』により第25回小学館漫画賞を受賞。主な作品に『ファラオの墓』『イズァローン伝説』『私を月まで連れてって!』『紅にほふ』『天馬の血族』『マンガ日本の古典 吾妻鏡』などがある。京都精華大学にて2000年~教授就任。14年~18年学長。2014年紫綬褒章受章。

「2021年 『扉はひらく いくたびも 時代の証言者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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