私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (4) (ガンガンコミックスONLINE)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・マンガ (137ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757539808

感想・レビュー・書評

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  • なによりも孤独な冬、過去を糧に未来を夢見て、足踏みしながら現在(いま)を生きてく、そんな季節。

    この四巻をもって「一年生編」終了です。
    2013年に放映されたアニメも変則的な構成を取りつつ、ここまでの話に題を取った回で送りました。
    最近の隆盛を見るに、次なる展開も夢見ていい頃合いですが、まずは眼前の巻のレビューと参りましょう。

    弟・智貴とお母さん、従姉妹のきーちゃんと、親友のゆうちゃん。
    ここまでのストーリー進行としては『わたモテ』全体の中で控えめで、学園ならではのイベントの記述も詳細でなく、主人公に関わる人数もささやかなものでした。

    けれど読者の胸が痛むことをさて置けば、主人公「黒木智子」の性格と核たる部分がしっかり提示され、アイデンティティーが確立したことも確かです。
    この雌伏を経たからこその今後の雄飛に説得力が生まれます、ただし男の影はありません、などど言ってみたり。

    「冬」特有の孤独で乾いた空気が流れる中に、帰る場所になってくれていることで自然と支えになってくれている家族の存在が心に染みます。
    そして、主人公のことを面と向かって肯定も否定もしないけれど、自然と自らを振り返れるようになっている身近な子たちもまた、いい。

    ふと「夜の蝶」を妄想して歌舞伎町にやってきたはいいものの、自分が学生という身分に守られている臆病な子供であることに気づく。
    最も身近なお手本として、進んでいるゆうちゃんと比較して現状確認に至るわけです。
    画の上達とともに、元々可愛く描かれていたゆうちゃんもさらに魅力的になっています。

    で、これら最初と最後の話の間に。
    最初の進路を分ける「文理選択」、どうしてもあと一歩を踏み出せずに孤独に過ごした「クリスマス」、優しい思い出を垣間見た「大掃除」などのイベントが挟まります。

    この巻は「モテる」って現象が男や大人への漠然とした憧れに過ぎない、ってことを最初の「遠い世界」と「身近な人」を通して認識できた、まさに一旦〆の仕切り直しと再出発の巻だったと思います。

    「未来」を見るのはまだまだ辛いけど、「現在」を生きていこう、「過去」は痛いこともあるけれど優しい。
    漫然と流れていく「時間」に恐怖を感じつつ、この移り変わりをしっかり黒木智子が認識し、自覚したことも大きい。

    この段階からして時間へ取り組む姿勢には茶化しが入らず本当に真摯でした。
    豪快で痛々しいギャグに隠れていますが、主人公の人称から繊細に語っていますね。
    本質的には多感で臆病な少女の青春と成長の記録と言い換えられる、そんな物語へ移ろい変わっていく萌芽が芽生えつつあるようです。

    自分を変えようと一歩を踏み出したところが「アレ」を踏み潰すってのがなんとも彼女らしいですが、確かに彼女はみんなの記憶に刻みこまれたと思います。
    図太さと強さを忘れずに生きていける黒木智子の姿には読者も勇気をもらえるかもしれません。

    ついでに言っておくと、もうひとつの新展開のポイントとして弟の姉離れに続いて、姉の弟離れをしっかりしたサインで明示し、新展開につなげていきます。
    願書出し忘れという痛恨のやらかしは説得力として十分ですが、弟を同じ学校=彼女の舞台に送り込みつつ、くっつきすぎない距離を取らせる妙手だったと思います。

    さて、五巻からは「二年生編」突入です。
    すぐさま劇的に変わるというわけでもないですが、自然と人間関係が広がっていく様にご注目ください。

  • 読書録「私がモテないのはどう考えてもお前
    らが悪い!4」3

    著者 谷川ニコ
    出版 SQUAREENIX

    p82より引用
    “明日は一人で普通の日を過ごそう…
    苦しくないさみしい一日を過ごそう…”

    目次から抜粋引用
    “夜の世界に行く
     ケーキ作る
     走る
     中二病でも…
     年の瀬”

     人とのやり取りがいまいちうまくいかない
    女子高生を主人公とした、妄想と苦悩を描く
    日常系漫画。
     他のクラスの男子に、同じクラスの男子を
    呼ぶように頼まれたが、うまく話しかけられ
    なかった主人公・智子。これから先も同じ
    だったらと落ち込んでいる時に、TVに映った
    のは…。

     上記の引用は、クリスマス会を描いた話で
    の、智子の心の声。
    あまり合わない事を無理すると、気持ちが壊
    れてしまいかねないので、努力の方向性はよ
    く考えて決めたいものです。
     どうしようもなく切ない主人公の日々です
    が、弟に対する言動を見ていると、自業自得
    な部分も多々あるのではないでしょうか。

    ーーーーー

  • 今回も泣きそうになった。

  • もこっちが現実でいたらどのくらいのレベルなのかすごく気になる。

  • 本作の空回りするぼっち描写は、極端に戯画化されているにも関わらず、いわゆるスクールカーストものよりもリアリティがあるように思う。というか、日本での「スクールカースト」ってアメリカのものほど明確化されていないのではなかろうか。

  • 喪女の思い通りいかないコミック。キャバ嬢になろうとしたり、ケーキ作ろうとしたり、便意と闘いながらマラソンしたり、いやいや大掃除したり、正月を従姉妹と過ごして劣等感におちこんだり、弟の願書出し忘れたり、大人ぶったけど友人のほうがはるかに大人だったり。
    こういう女の子を可愛い、と思ってしまうところに、僕自身の闇があるにちがいない。

  • 2学期も終わりを迎え、結局何事もない喪女生活を過ごす女子高生黒木智子。冬休みという学校のリア充共から別れられる期間を待ち望み、冬休みを迎えたのだが何も進展はしない。このまま友達どころか会話も出来ないままなのか。

  • 色々思い出してツライです。

  • 黒木さんゆうちゃんにセクハラしすぎ!
    弟くんとケンカしつつも兄弟愛が垣間見えるのがイイです。

  • アニメになって、すっかり原作の絵がこんなだったの忘れてた。

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著者プロフィール

原作と作画のふたり組。著作には『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』『ちょく!』(スクウェア・エニックス)、『ライト姉妹』『ナンバーガール』(KADOKAWA)、『クズとメガネと文学少女(偽)』(星海社)などがある。

「2019年 『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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