魔女の下僕と魔王のツノ(2) (ガンガンコミックス)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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本棚登録 : 211
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784757546295

感想・レビュー・書評

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  • 女体化男子をめぐる、友情!恋愛!下心!と、ロイドの師でありレイの兄、エリック。自分の心臓の病気を治すためにエリックは魔女になり、ロイドも学んだ。しかし、その魔法が失敗してレイが女の子になってしまう。
    前半のもふもふエリックからの美形エリック(男→女)。好奇心て怖いな!てか天才ってなんでもやるな!!ギャグとシリアスがごちゃまぜで、段々混乱してくるから面白い。
    紙派はカバー裏が素敵だから見て。

  • 呪いを解くのはいつだってキスと決まってる、だけどそれが呪いであると誰が定義するのだろう?

    極北の大地「ヒュペルボリア」が育んだ世界最強の狩猟民族、男子が強いのは当然として女子もまたしなやかでたくましい。
    と、いうわけで元男子の現ヒロイン「レイ」とその兄「エリック」、ふたりの間に幼なじみの男子「ロイド」と、今後の展開を担う三人の背景についてしっかりと説明がなされるそんな二巻です。

    一巻から続く魔王関係は本題ではないのか、とりあえず痛み分けという形で一旦は終了。
    「魔王のツノ」って典型的なマクガフィンですよねと思いつつ、相変わらずダイナミックな動きで魅せるレイが素敵。上半身が注目されがちですが、下半身もすごいよこの子。

    幼いころから馴れ親しんだがゆえに、お互い抱える感情として、友情と愛情の認識にブレがあるロイド。
    鉄火場を共に潜り抜けて早くも打ち解けつつ、好意の表現がストレート過ぎて受け止められないアルセニオ。
    お互い、責任を感じ方は違いますがが、仮にも女の子相手に不器用な対応しかできない男ふたりが映えます。

    そして、女の身体を抱える自分の心に変化が生じつつあることに気づくレイ、と。
    肉体の性と心の性についても触れられ、早くもこの物語の方向性が定まってきた気がいたしますね。体は女の子でも本質的な性がなかなか定義しづらいこの手の天真爛漫な子だからこそ、劇的でなくとも方向性の違いがわかりやすい。
    過去回想で語られた男の子時代のレイも成長期前ということも性別を感じさせる要素に乏しいのがその印象を後押ししています。

    ところで「Witch」という名詞は本来男女を区別しません。訳語として当てられた「魔女」は不適切であるという見方もあるそうです。
    そんな中、独学で魔女の魔法を修めた兄エリックはそんな指摘もあるなか、性別の壁を取っ払ってなんと「女」になってしまいます。

    はい、本作の女体化男子二号(時間軸上は一号)ですね。こちらはスレンダーで病弱で蠱惑的な雰囲気もどこかに漂わせる研究職系クールビューティー。

    もっとも生まれつき抱える心臓の病に抵抗するためというあくまで実用重視、必要に応じていつでも戻れるというものですが。
    その余裕もあって初心な少年時代のロイドをからかう小悪魔っぷりを発揮したりして、この弟(妹)にしてこの兄(姉)ありということを実証しました。
    方向性は違うんですが、エリック自体頓着がなくて自由なんですよ、不自由なのは体だけで。

    この辺、魔法が存在する世界において、医療もまた共存して発展してるとか、あと現代に似た進んだ見方を魔女の知識は与えてくれても違和感はないとか。
    北の大地が育んだ狩猟民族の価値観と、免疫についてとか。

    早くも示唆に満ちた教授が行われます。
    で、きょうだいに振り回されてるロイドも一貫してこのきょうだいを守ろうという意志で行動しているのでブレがありません。
    自分のミスで(おそらく恒久的に)女にしてしまったレイを娶ろうとするのもその責任感の表れということで。
    一巻で見せた唐突に求婚していくスタイルがわかりやすくなっていますね。

    だからこそ、この出来上がった関係に第三者として関わっていくことになる主人公アルセニオがカギになるわけなのでしょう。

    ところで漫画として追っていく分にはわかりやすいんですが、文章に起こすといささか骨が折れるかもしれませんねこの漫画。
    好意の表現自体はストレートなんですが、キャラクターの視点に立って追ってみると性の認識について揺らいで素直に抱きしめ返していいのか悩む機会が多いです。

    女性化の「呪い」を受けてしまいました。
    でも、長じては考え方を変えて「祝い」に転ずることもできるかもしれない、というのはこの手のジャンルの定型のひとつとも言えます。
    けれど、こういう少年漫画誌で全年齢向けに置き換えた強さがよく見えます。

    変わった性について楽しみつつも茶化さず、学術的で真摯な姿勢も相まって複雑で趣深い味わいに似た読み応えで読めていいのですよ。
    キスの意味について思いを馳せたのは久しぶりかもしれません、それはもちろん魔法を解くためだけの意味でなく。

    キスは二人でいなければできない大切な儀式、だから特別だって錯覚していたいのかもしれません、女の子はもちろん、男の子だって特に。

  • まあまあ

  • ロイドは女体化してたら誰でもええのんかw?エリックでもレイでも。どっとも美人・可愛いし♪ネコ化したベティも可愛いよ?しかし、こんなわちゃわちゃした面々で魔王たおせるかいな?

  • 魔法や魔物が存在する世界観のファンタジーラブコメ。シリアスとコメディーのバランスがちょうどいい。魔物や動物がかわいい。レイがかわいい。
    仮死状態の魔女ビビアンの病気を治す薬の材料となる魔王のツノが欲しい弟子魔女ベティ(10)とその下僕の元人間現在魔物のアルセニオ(24)。彼らのもとに、魔法の失敗で女体化し魔王に気に入られたレイ(15)と、レイにプロポーズし連れ戻しに来た幼馴染のロイド(17)と魔女で病弱なレイの兄・エリック(フクロウ状態)がやってくる。

  • 面白かった!
    続きが早く読みたいです。

  • 【別置/請求記号】 726.1/モ/2 
    【資料ID】 1001012392 

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著者プロフィール

インスタグラムフォロワー11万人超。千切りができないゆとりOL(26)による、激せまコンロなしキッチンからスタートした、誰でもマネできる自炊研究が人気。現在一人暮らしメディア『とりぐら』で連載中。インスタグラム:もち おえかきレシピ@__mo_chi

「2021年 『ゆとりOLの毎日はなまるひとり暮らしルール コンロなし激せまキッチンでも幸せ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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