怜-Toki-(9) (ビッグガンガンコミックス)

  • スクウェア・エニックス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757581548

作品紹介・あらすじ

新しい扉は、ふたりで──…!!
園城寺怜(おんじょうじとき)と清水谷竜華(しみずだにりゅうか)は、ついに千里山(せんりやま)中学校麻雀部への入部を決意した。今まで積み重ねてきたものがどれだけ通用するのか、緊張と不安、そして期待を胸に、新たなる扉を開ける──。

感想・レビュー・書評

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  • 「新しい扉は、ふたりで──」
    怜と竜華は千里山中学校・麻雀部への入部を決意した。これまでの実力が通用するか不安と期待を抱く怜。麻雀部は大阪府大会へと進むが、そこにはあの人物の影があって──。

    竜華やセーラとの実力差に悩む怜や除ヶ口。真剣になるからこそ、悩みは深くなる。
    「麻雀に強くなったら悩みは消えるとどっかで思っとった」
    「どんなに強くても悩みは尽きひんのに」
    弱い自分が怖い。それでも怜は一歩を踏み出す決心をした。強くても弱くても悩みは続くからこそ、立ち止まる理由にならないって思える怜こそ誰よりも強いのでは?

    除ヶ口先輩の「クソダサや──」のエモい青春ポーズが、シリアスなのにお洒落やんって笑ってしまった。ここで知恵・多恵コンビが伝える言葉が沁みる。というか、人生二周目か?という含蓄があるお言葉。
    「劣等感持ったらアカンなんていう法律ありませんし」
    「卑屈にいきましょう!」
    「悩みのない思春期なんてつまんないですよ」
    いやいや、これループしてるか人生二周目の人の言葉やん!中1の言葉じゃないぞ(笑)
    あと、勝つことへこだわるセーラへ竜華が言った、
    「楽しく部活をやるってことが勝つことと同じか それ以上に大事って思う人もおるから」
    という言葉も大事な価値観だよね。

    今回は入部から府大会へ繋ぐ巻だったけれど、しっかり迫力ある麻雀シーンを魅せつけてくれてゾクゾクした。さらに追い打ちをかける藤白七実の恐ろしさ。船Qの報告書が論文かな?って物量でヤバい。リベンジマッチは思いも寄らぬ場所で起ころうとしていて?!勝つためにすべて叩き潰す──藤白の闇を祓うことはできるのか?!

  • そういや、中学では麻雀部に入るつもりだったんだっけ。セーラのお悩み相談が割とガッツリ描かれていたものだからすっかり忘れていたよ
    久しぶりに登場した弥生の存在、最近は緊張感ある展開が頻発していた点も有ってどこか懐かしく穏やかな気分になってしまうね

    ただ、弥生だって部活でのレギュラー争いで悔しい思いを抱いている
    あと少しでレギュラー入りだからこそ後から入ってくる優秀な後輩の存在に危機感を覚えてしまい、それが行動に現れる事を恥じるか…
    自分では簡単に制御できない感情。そんな弥生に付き合いの長い多恵・知恵コンビが寄り添う様子は良いね


    そして始まった麻雀部での対局はちょっと意外な流れに
    竜華が3年レギュラーと競えるのは納得の展開として、怜が3年レギュラーを飛ばすなんて予想外すぎる展開ですよ!
    これまで弱い弱いとばかり言われてきた怜だけど、思い返してみれば一緒に卓を囲んだ相手って確かに強者ばかりだったっけ。前巻の49話から描かれた対局では結果として船久保から「弱い」との評価だったけど、あれって県や全国レベルの船久保とセーラ、その二人と張り合える竜華と囲んだ卓での戦績。そりゃ今の怜の実力が普通の部活レベルな訳ないか
    だからってあそこまで蹂躙できるなんてなぁ……

    ただ、そういった実力がすぐに認められてレギュラー入り出来るわけではないのは中学部活の厳しさといった処か
    それは納得が難しい面も有るけど、室戸先輩の戦い方が描かれることでチーム戦として戦う際には単純に実力が高い者を並べれば良いわけではないのだと示されているのは良いね
    怜にあっさり飛ばされた室戸だって先鋒として舞台に立てば、その役割に恥じぬ戦い方をしているしチームにも貢献出来ている
    また、そんな室戸の戦い方が怜に影響して今後の進路の指針になるとは予想外。少しずつ高校でのチーム割りに近づいていっている様子が感じられるね


    そんな輝かしい部活模様を送る怜達の裏で徐々に険しさを増していた藤白七実。このまま2回戦で千里山と当たるのかと思いきや、その前に過去回想ですか
    藤白七実、包帯の少女、そして七五三木なつ。この3人の過去は今の藤白七実の暴虐にどう繋がってくるんだろう?

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