ふわふわの泉 (ファミ通文庫 169)

著者 :
  • KADOKAWA(エンターブレイン)
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本棚登録 : 123
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757704053

作品紹介・あらすじ

浜松西高校化学部部長、浅倉泉のモットーは、"楽に生きたい"。文化祭を目前に控えた泉は、ただ一人の部員保科昶と展示物質を生成する化学実験を行なっていた。だが、その時、学校に雷が直撃!実験が失敗したと落胆する泉の目前には、空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子が生まれていた。ダイヤモンドよりも硬く、空気よりも軽いその物質に泉は"ふわふわ"という名前をつけ、一儲けしようとするのだが…。星雲賞受賞作家がついに登場。

感想・レビュー・書評

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  • 軽快なテンポで読みやすいのに、しっかりハードSFしている。

  • 筆者の「南極点のピアピア動画」に出てきたので、図書館で借りた。読んだのはファミ通文庫版だったけど、ハヤカワ文庫で復刊されているのね。ファミ通文庫から出たのが謎なくらい、ちゃんとハードSFだった。ライトノベルと思ってなめるときっついで。

  • 空気より軽くダイヤモンドより硬い夢の新素材「ふわふわ」を発明してしまった女子高生のサクセスストーリー。なにげにハードSF。

    ####
    「ふわふわの泉」はひょんなことから空気より軽くダイヤモンドより硬い夢の新素材「ふわふわ」を発明してしまった女子高生のサクセスストーリーである。読んでみての感想は、ほぼ「トンデモ本? 違う、SFだ!」とだいたい同じだった。話の展開についていけないというか、中盤いきなり非現実的なものが脈絡もなく登場してしまったというか、ストーリーとして少し無理があるんじゃないかと思ってしまう。しかし、新素材ふわふわをどのように扱うか、という点はなかなかリアリティあふれ説得力があるように感じた。自由に加工できる「ふわふわ」を世の中の常識にとらわれず利用していくさまは実にわくわくする。まさか高校の化学クラブの実験からはじまる物語が、軌道エレベーターまで発展するとは・・・。ふわふわしているけど、ハードSFなんだろうな、これ。


    さらにヒロインが魅力的。ものぐさで色気はないけど頭脳明晰、男言葉でしゃべる科学マニアのメガネっ娘という設定は理系人間のツボを突くものがある。
    (by「トンデモ本? 違う、SFだ!」)
    に全面同意。

  • ■女子高生が偶然発見した立方晶窒化炭素、ふわふわ。ダイヤモンドよりも硬く、粒子の中に真空を抱え込んで空気より軽い新素材。これが社会を揺るがす大発明!いったいどこまで行くのやら。■新素材と宇宙への道…だけに終わらせないところは賛否別れますか?私は好きですが…。著者は「楽園の泉」と言いますが古典「去りにし日々、今ひとたびの幻」の面白さも…。こちらもひとつの発明で世の中が変わっていくというもの。ま、こーゆー変わりモノのお話好きなのよね、ヴェルヌで育ったもんで。(藤子不二雄かも)■イラストの御米椎も合う。彼によるマンガ化を熱望!

  • 表紙でパスする人が多いのが残念。そのせいか星雲賞を受賞しているはずなのに何故か既に見かけない。平易な文章で実に読みやすく、子供にも進められる作品。なのに、大人が読んでも面白いというのは実に凄いことだ。

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