お嬢さまとお呼び!

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757737754

作品紹介・あらすじ

少女小説界を震撼させた伝説のいじわるお嬢さま、再臨!書き下ろし「工藤君の誕生日」では、シリーズ随一の女難キャラ・工藤をめぐって、またまた騒動勃発。

感想・レビュー・書評

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  • なぜ絵が飯坂友佳子じゃないのだ。お嬢様は飯坂友佳子の、トイレットペーパーの芯が連なったようなガッチガチの縦巻きロールでなくてはならない。作中で主人公の麗花が度々昭和時代の少女漫画に出てくるようなライバル型お嬢様(セーラのラビニアや、ガラスの仮面の亜弓みたいなイメージ)への憧憬をしつこく言及しているんだから、これを現代的なおしゃれロールの絵で描くのは間違ってるだろう・・・飯坂友佳子の絵って、ちょっと90年代の香りがするけど華があってかわいくてギャグっぽくてこの話にすごく合ってたと思うのになあ。新規客開拓を狙うにしても、イラストはそのままで十分だったんじゃないかなあ。とりあえずイラストに関して気に入らないので星は1つ減らした。事情はあとがきに書いてあるけど、担当は見る目がないなあ。

    小学校のころ読んでいて、その後も時々思い出しては森奈津子を調べたりして近況にびっくりしたりしていた。内容については、子供向けの文だけど今でもそれなりに楽しめる。主人公の性格に少しブレがある気がするけど、一人ひとりキャラがたってて。

    ところで、森奈津子の同時期の作品(多分)『いつでもこの世は大霊界! 』とこのお嬢さまシリーズを私は混同してしまっていて、なんとなくこの話も読めると思い込んでこの本を手にとってしまったので入ってなくて残念。舞台は同じ(中等部と高等部だけど)なので、このシリーズのどこかに入ってないかなあ。大霊界の方も面白くて、お嬢さまシリーズより恋愛要素が多い感じ。物語序盤から出てくる健康的な美青年ではなく、暗くて女嫌いの副部長との恋愛物に発展するところがなんか好きだったなあ。森奈津子は初めからこういう嗜好(昭和的ベッタベタの展開を読者が知っていることを踏まえて、あえてそれをベタベタのまま踏襲したり正反対の展開で予想を裏切ったりする)があったんだなあと思う。

    第一作目から書き進めるごとに文章がうまくなっているのもわかるし、今回読んだ総集編には巻の最後にお嬢さまシリーズの新作書き下ろしが入っているのだけど、最近書いたものはやはり読んでいて安心できるというか文章が確実にうまくなっている。初期のものは、勢いやアイデアはいいんだけど構成がまだ練れてなくて中だるみしたりしてるので(それを覆す魅力があると思うけども)。

    それにしても全編通して、拓人よりも工藤くんよりもお杉くんがかっこいいよなあ。

  • 悪役お嬢さまが主人公の学園小説であり、その実ぶっ飛んだギャグ小説でもあり、ただし真の顔は数多のうら若き少女(まれに少年も)を特殊性癖の道へ誘ったと名高い「お嬢さまシリーズ」、その復刻版です。
    もともと小学生・中学生の少女向けに発刊されたもので興味のない大人もにオススメ!することは難しいですが、もし少しでも興味があればその点を踏まえてぜひ。

    当時のお嬢さまはイラスト:飯坂由佳子先生によるツイスト縦ロールで、自分はその美麗な絵に惹かれて購入したこともあり、イラストの変更は大変残念です。現行のも決して悪くないのですが、当時を知っている身の身勝手です。申し訳ない。

  • ・「お嬢さまとお呼び!」
    麗花さまなら、「お呼びっ!」な気もしますが。家来の佐伯を従えて、ちょっとアレな言葉づかいの麗花を受け入れさせる導入はすごいものが。また、悪役を目標とするのも斬新というか。
    P119 佐伯が犯人という驚愕の事実
    P130 麗花は改心?と思ったのですが、この先を読むとそうでもないのかも。
    ・「お嬢さまの逆襲」
    おなじバレエまんがを目標に据えながらもいがみあう二人は、宗教で例えると……危険なのでやめておきます。
    ・「お嬢さま帝国」
    最初はいい話だと思った自分は浅はかでした。任意といいつつ"ブランド"制服をばらまいてからの同調圧力で一気に締め上げるという掌握術。およそ、少女小説ではやらない流れかと。
    ・「工藤君の誕生日」
    なんというか、無難な締めでした。毒が無いというか。
    ・あとがき
    麗花はゴスロリではないかと。ロリではありますが。
    麗花 155
    佐伯 167
    アクタガワ 154
    タカりん 150
    アケミ 152
    幸子 164
    ※「工藤君」以外は1991年

  • とても面白い!
    少女小説という若い世代の人が、多く読むであろうジャンルなのに、今でいうBLがあったりツンデレがあったりと少女小説に新しい風(設定)を入れていたんだなぁ‥凄いと感心しました。 

    主人公を始め脇役まで、とても色が濃いメンツが、揃っているのに一人1人にいい面、悪い面をしっかりと出していて、そこも読んでいて面白かった。

  • 森奈津子さんのデビュー作。様式美を逆手に取って笑いどころにする手はこの頃からの十八番だったのですね。少女向け小説で、10代の方向けのメッセージも強いですがいい大人が読んでも楽しめました。

  • 小学生の時に読んで、大好きで何度も読み返していました。

    大人になって再版されていてうれしかったです!

  • お杉君と工藤君の悲惨な過去にやられたww

  • レモン文庫版も全部持ってます。花園学園シリーズ大好き。まさかの文庫からのハード版化(笑)。もちろん全部揃えました★
    書き下ろしも有なのでファンは絶対読むべき。

  • 何年前になるのだろうか…(遠い目)私が小学生時代に密かに大好きだったシリーズ。
    今でもこっそり続編ないのかな…とかも思っていたりもしました。(笑)
    レモン文庫なんて響きすら懐かしい。レモン文庫は読みやすくて楽しい本が多かった。
    まさか、10年以上の時を経て、ハードになるとは思わなかった。(苦笑)

    悪役お嬢様を心から敬愛するお嬢様のお話。(笑)だからといって、
    悪役一直線!なのではなく、自分の信じるお嬢様道なるものを愉快な仲間たちと
    一緒に突き進む(?)…そんなお話です。個性豊かなキャラクターが良い。
    皆が元気に動き回っているのが楽しい。読む側もテンションが上がる。(笑)

    今読んでも十分通用する面白さ、楽しさだと思う。おススメです。

  • 復刻版全巻持ってる。

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著者プロフィール

作家。1966年、東京都生まれ。作品に、「お嬢さま」シリーズ、『地下室の幽霊』(いずれも学研)など。

「2017年 『脇役ロマンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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