- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757742338
作品紹介・あらすじ
ひそかに漫画家に憧れる隠れオタクの高校生・聡史はある日、幼なじみの春香をかばって事故に遭い-なんと"キャラの故郷"なる異世界で目が覚めた!?"現実界"の作者とシンクロして作品へ降臨する-様々なキャラたちが暮らす世界。そこで聡史は、喋る犬・フンボルト氏、天才美少女探偵を目指す光子、そして自分がこっそり創作した美少女・秀奈と出会い、"記憶喪失キャラ"として暮らすことになるが…。キャラパワー満開ぱられるコメディ登場。
感想・レビュー・書評
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過去に読んだ本。
ライトノベルのキャラクター小説らしさを全面的に出した作品。
萌えとキャラクターって切ってもきれない関係なんだよなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
設定は大事です。詳細まで決めて、初めてキャラは成り立つのです。
ラノベでも書こう!と思ってる人には、案外参考書になるかもしれない1冊。
キャラはどこから降りてくるのでしょうか?
漫画やアニメ・小説のキャラクター達が住んでいる世界・<キャラふる>
この世界のキャラは、作り手のイメージに沿ったとき、現実世界の媒体に現れると言う設定。
いうなれば、キャラクターたちにとって、「お呼びが掛かる」のは非常に名誉なこと。
特に新人の住人は、いつか現実世界の人の目に触れることを夢見て待っています。
まぁ、当然ながら連載終了とかになると、また戻ってくるわけでして。
漫画家に憧れながらどこか諦めモードの聡史は、ある日幼馴染の春香をかばって事故に遭い、この〈キャラふる〉に飛ばされます。
ただ、この幼馴染・・・「現実なんてこんなもの」という幻滅対象でありながら、読者から見れば充分萌えキャラなのは○
キャラふるで出会ったのは新人の探偵「光子」と同じく新人の「秀奈(ひいな)」
光子はともかく、秀奈は聡史が手帳の片隅に設定したキャラ。そして設定しか創らなかったキャラでもあります。
秀奈はいつか「お呼びが掛かる」ことを待っていますが、設定した当人からすれば、お話を作れてない以上それはありえないこと。
でも、いつかは現実で愛されるために頑張る彼女達に、聡史がしてやれることはなにがあるのでしょうか?
また、クライマックスでは秀奈が、聡史の予想外の行動を取ることに!
このあたりは「自分の手を離れてキャラが勝手に動き出す」と言う、各作家が言われるところを再現できていると思います。
さて、あなたが設定したキャラの好きなものは紅茶。
ではその他は?
・・・細部を決めておかないと、食パンをそのまま食べますよ(^^;