死神姫の再婚 -鏡の檻に棲む王- (ビーズログ文庫)

著者 :
  • エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757748880

感想・レビュー・書評

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  • 1-6まとめてレビュー

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     恋愛。ファンタジー。



     天然ぼけぼけ、でも妙に現実的(お金持ちと結婚したいと望む)なお姫様は、お金で一度いやーな成金に買われるが、結婚式の当日に夫は暗殺されて、でもどる。死神姫、という不名誉なあだ名をつけられて。
     そうして、15歳になったとき、また叔父が金を持っている暴君に彼女を売り飛ばす。


     タイトルに惹かれて、小説購入。
     普通、こういうあだ名つけられる、不幸を招くと評判のお姫様って、美人なのだが・・・イラスト見ても「冴えない」ように描いてあるのがすごい(結局美人にしか描けないイラストレーターさん多いよね。これは、冴えないけど、ぎりぎりで可愛いのですよ。すごいサジ加減。)。文章にもとっても控えめに「可愛い」とか書いてある程度。みんな彼女を見ると、唖然とする(笑
     薄幸の美女を想像していて、微妙な彼女が出てくるせいで。(ブスならまたいろいろ違ったろうが、強いていうなら彼女は10人並みなのです。

     ねたはオーソドックスだけれども、無夜はこれ好きだなー。
     恋愛っぽくないから、すごく読みやすい。(主人公のアリシアは金で叔父に暴君に叩き売られたのに、それをきかされるとまじめに言うのだ「お買い上げありがとうございます。まだ家名をかっていただけるなんてっ」と。すごーく感性がずれたまま、この夫婦の物語は進む。

     
     ヤンデレ、ツンデレが今の流行ですが、やはりこういう健気系無夜は好きですよ♪
     でも、可哀想なのは亭主カシューの方だったりするなー。巻を重ねるごとに、可哀想になって感情移入していく。
     背景複雑(父親が女殺しまくって、裏庭のバラ園に埋めてた)なせいで、子供を作りたくないと悶々としながら、アリシア(主人公・妻)に惚れていくのですが、もう二巻目以降はメロメロとろとろに惚れてますが、かえってだから手を出せない。
     なのに、一緒のベッドで寝なきゃならないことの多いこと多いこと。(主に、人様の屋敷に行ったとき)
     血筋だけはいいアリシアは政治的に利用価値が高いので、よくさらわれるわ、あっちこっちの悪党や没落貴族からちょっかい出されるわ、当人はその手の誘いに鈍いからわけわからずににこにことお愛想笑いしているので、カシューはやきもきやきもきし続けなきゃならないわ。
     
     最初は能天気に思えたアリシアも、巻が進むうちに「逆境に気がつかない鈍いお姫様」ではなくて「生まれた瞬間から、悪い環境に順応していくしかなかったお姫様」で、実は本当に可哀想なのかもなー、と。当人が無自覚なところが余計。

     ちゃんと恋愛物だけれど、読みやすいなー、これは♪
     続編が出たら必ず買うことでしょう。

  • 6巻目。表紙のカシュヴァーンがまた若返っている感じがします。
    今回は、王宮に呼ばれるお話で、そこには、オーデル侯爵夫妻に、バルロイ、今まで出てこなかったゼオルディス王子も出てきて、いっそう賑やかに。

    ジスカルドとバルロイのケンカを止めるためにアリシアが行ったゲームには、ニヤっとしました。

    ゼオルディスとティルナードの因縁は深そうですけど、ノーラとティルナードが前巻からいい雰囲気になってて、ノーラの相手って、ティルナードなんだ、と納得。

    酔っ払ったアリシアとカシュヴァーンのあまあま雰囲気に、とうとう初夜?って期待したんですけど、そこはまたお預けに。残念。

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