きさらぎ異聞 NoVelize~猿夢・くねくね~ (HOWLノベルス)

  • 一迅社 (2024年1月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (244ページ) / ISBN・EAN: 9784758026079

作品紹介・あらすじ

「猿夢」を探れ――君の順番が来る前に
インターネットで人気公開中の楽曲の世界観をノベライズ。


ある日彼女は小さな猿達にクラスメイトが生きたまま解体されている夢を見る。
それはかつて噂された都市伝説「猿夢」に酷似しており、夢の中で殺された人間は現実でも亡くなっていた。
毎晩一人づつ級友が殺される夢に恐怖し、月野は生き延びるため怪異を殺す少女、怪異から逃げ延びた級友と共に「猿夢」の原因を探っていく。
そして月野が辿り着く、救いようのない真実とは…?

「猿夢」の他、短編「くねくね」を収録したホラーオムニバス。

感想・レビュー・書評

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  • 漫画版では見られない月野のいちめんが知れる
    とにかく月野とバールの少女が可愛

  • 都市伝説がやがて現実世界に侵食して、というホラー小説。楽曲を題材にしているだけあって、恐ろしい表現はややマイルドになっているように思える。
    数々のホラー小説を読んできたから言えるが、怖いと思えるような部分は少ない。子供でも読めるような内容だし、題材は今流行りのネットロアだから面白い。扱ったのが『猿夢』と『くねくね』だったが、他のネットロアとかだったらどうなるんだろうか?
    これの続編が出るならば、ちょっと読んでみたいかもしれない。

    猿夢はグロテスク寄り、くねくねの話はホラー寄りだろうか。猿夢の方が面白かったな。
    くねくねに関してはあの、彼女大好きな彼氏の方が若干イラついた。結局最後は「だろうな」って終わり方だったし。民間伝承とか知ってるなら相棒的な役割で立ち回ってもよかったろうに。
    まあ妥当な結末だよなって思いました。

    全体を通して面白かったです。かなり好きな部類。
    続編があるなら楽しみ。

  • 楽曲の世界観を文字に表したらこうなるのだな、と読んでいて思いました。
    タイトルにもある猿夢・くねくねともう一つ(これはネタバレになるので言えませんが)の3つの都市伝説が出てくるのですが、SNSが発達し、都市伝説が流行り始めた当時以上に情報の変質、伝達が早い現代だからこそ書けるストーリーと内容だと思います。
    サクッと読めますが都市伝説の持つ怖さや背筋がゾクゾクする感じもしっかり感じられるお話だったと思います。
    この都市伝説をこう使ったのか〜!と、感心させられる部分もあり、都市伝説・ネットロアが好きな自分にとってはかなり面白い作品でした。

  • 女子高生の月野明はある日生々しい夢を見る。自身は駅のホームにいるが電車の中には自分以外のクラスメイトが乗っている。そしてクラスメイトが猿の駅員に殺される。これは何かの予兆なのか?
    都市伝説とそこに関わる事になる主人公の明。1冊目という事もあって1話は「猿夢」、2話は「くねくね」と有名所を持って来た。こういった話が好きな読者としてはこのオリジナルを作者がどう料理するのかが楽しみな所。
    1話では主人公の明は猿夢の中に本来必要いるメンバーではないイレギュラーな存在。彼女だけが夢の中で動け、それが強みだが、そもそも猿夢から逃れる唯一の方法は夢から覚める事。夢を見ないですむ方法は寝ない以外にない。現実世界でどれだけ手がかりを掴み猿夢でそれを活かし事態を納めるかがポイントな話かと思いきや、犯人が分かりやす過ぎた。惜しい。
    2話では明はくねくねを利用している排他的狂信者たちの住む農村に行く。猿夢と違ってこちらはくねくねの存在感が薄い上にくねくねが弱いからNNN臨時放送も出しているのが見え見えで残念。どちらかと言うと一緒に行動する事になる尾田環の大学生とは思えない人を警戒心のなさがある意味恐怖。そして自分たちの信じるものを否定するものは排除する村人と首謀者の清香も恐怖。村からの脱出シーンはもはやゾンビ映画。いろいろ繊細さに欠けてて残念。
    都市伝説に時に巻き込まれ、時に飛び込む話だが、そんなものより人が怖いがテーマなのだろうか?主人公の明は孤独なファイターで唯一の味方は青い少女。主人公は良いのだが、ストーリーに残念な所がある。都市伝説にオリジナルを入れるのは力量が必要なようだ。

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著者プロフィール

web小説サイトを中心に活動し、2022年、「領怪神犯」で第7回カクヨムweb小説コンテスト〈ホラー部門〉大賞を受賞し、同書籍にてデビュー。同年、「龍久国継承戦:九人の皇子と九柱の大魔」で「戦うイケメン」中編コンテストを受賞し、23年に『はぐれ皇子と破国の炎魔 ~龍久国継承戦』と改題して刊行。

「2023年 『領怪神犯2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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