春の呪い(2): IDコミックス/ZERO-SUMコミックス (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

著者 :
  • 一迅社
4.03
  • (54)
  • (62)
  • (36)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 1043
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758032483

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • うん、大好きです。この暗さは大好き。

    最愛の(という言葉を冠する時点で既に痛々しい)妹が亡くなるというショッキングなシーンから始まるセンシティブさ満開の作品。愛する事は痛い、でも抑え込めばもっと痛い、塞ぎ塞がれる逃げ道。メインキャラクターたちの想いが微妙にすれ違い、すれ違うからこそ分かりあい傷つける。この重層さがたまらないです。

    からりとしたハッピーエンドには到底ならないと思っていましたが、やはり落着点はここしかなかったでしょう。「解放」とは程遠く、しかし2人は2人で生きていくしかないー。このラブストーリーを「呪い」と名付けた、タイトルのセンスに脱帽です。

    生前も死後も全く報われない春ちゃんがどこまでも可哀想…と思っていたのですが、他の方の感想を漁ると色々な視点が出てきて面白いですね。あと、あの一族の環境で真人間を貫く篤実さんはちょっと凄いと思います。

  • 駆け落ちエンド
    両者ともに成人している社会人ですし、騙されている人間はいないので何も問題ないと思いました

    家庭環境が少しお硬いだけで、ピュアな少女漫画ノリで恋愛は進んでいきました
    死んだ妹がホラー演出になり、吊り橋効果を演出していました
    パワーカップル誕生によるハッピーエンドでした
    表示でも遺骨抱いてたり、なんというか作者が精一杯思いついたホラー演出で少女漫画を書きたかったんだろうなという気持ちは伝わりました
    性を匂わせずに書ききった作者の潔癖性がすごかったです
    登場する女キャラはすべて貧乳、痩せ気味で男性的な印象を残しています
    肉眼的な洋画的美女では一切表現されていません
    男キャラは八頭身で高身長高収入高学歴しか出てきません
    女性の負の性欲がありったけに詰め込まれています

  • 死というのは一般的に肉体が機能しなくなることで定義されるのだろうけど、生前に関わった人達の心の中にいるうちはまだ死んでいないと考えることもできる。春の死を乗り越えて行く人達の物語。

  • 読了。面白かった。よかった。久しぶりに、ホッコリした。45のおっさんなのに、娘からキモいと思われるかもしれない。

  • 今朝pixivで作者さんご本人の宣伝を見て、気になりすぎたからさっき買ってきて、1巻から一気読みして今に至ります。とても好きな方向性の暗い話でした。

    読んでよかった。頭の中にいろんな感情がガーーーッて渦巻くような、引き込まれる話だった。交通事故にあった冬吾さんの病室で抱き合って想いを伝え合うシーンはとても印象的でドラマチックでした…わたしもあんなシーン描けるようになりたい。内容については、書きたいことがまとまらないので、思いついたらまた書き足します。

    絵柄がシンプルなのにすごく魅力的で好みでした。あと、冬吾さんの容姿や仕草やなんやかんやが全部性癖どストライクで読んでいて悶えました。女性陣もみんなスタイル良くて素敵。

  • ※ネタバレ

    期待以上に良かった。
    思い返す度あーそういうことだったんだ、とか小さな気づきがある。人の話を面と向かって直接聞いてるような感覚。
    「自殺未遂なんて一度あれば十分だ」ってセリフがあったけど、その通りで、死の存在って大きくて、一度その兆候を見せた人はその後もそうなんじゃないかって心配してしまう。そのせいで自然にミスリードさせられてた。
    そしてそれがミスリードだって分かるときの気づかせ方も良かった。
    死んだ人に振られて、ある意味死の世界への未練が断ち切れたんだ。
    家出る前に二人で話してるときのお母さんの「がくっ」ってリアクションもよかった。全然伝わってないんかい、っていう。

  • 発売日に買ってた(登録が遅すぎるだけ)

    雑誌を買って糧にしてたくらい好きだったなあ・・・。
    友人と「この人たちどれだけお互い好きなんだろう」・・・と意見交換しながら読んでたのも楽しかった。

    リアルタイムで追ってた時は、心中とかしたらどうしよう(それはそれでオイシイよねと友人にも同意を得た)とかいろいろ考えたものですが。そうならなくって良かったな。そういう流行り展開にするようなのはやめてほしかったので。
    姉に愛されてたから、春ちゃんは全て内緒で写真(過去)だけ連れてったし、冬吾さんはなんだかんだ家の歪み以外は真っ当に育ったから自分が望む=自分を大切にする選択肢も考慮に入れる。
    人間は歪みもあるけど、真っ当さもあるからこうなったなという。
    夏美ちゃんは「自分を愛せない呪い」を「春の呪い」をきっかけに打ち破ったんだな。

    ところでキスくらいあってほしかったようなあると台無しだったような。
    一緒に苦しさを乗り越えられる二人が結局結婚はうまくいくから、なんだかんだたくましく生きてくと思う(それぞれニュアンスの違う天然二人だけど)
    この作者さん買い支えると思うから、いつかどっかの作品の世界観の中で名前だけでもでてきたらいいな、なんて。

    ・・・なんだかんだで呪いを解けるほど、この二人が大人なのって、いいな。

  • 最終巻。結局、春が取ったのは男で、夏美の気持ちには少しも気付くことなく、恋愛はともかく家族としても一方通行でしかなかったことが切ない。

  • アキのアカウントがあることで
    夏美は春の呪いから
    解き放されて
    ふたりとも前に進める感じが
    読後感もだけど
    心にスッとはいって
    よかった!

  • 2巻でこのボリュームのあるエピソード
    素晴らしい!

    妹の死後、妹の元婚約者と恋愛関係になるっていう
    プチ禁断の恋愛。
    ラブシーンは無いのに愛情が伝わる

    きっと2人なら上手く行くだろうと思った最後

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2015年から「月刊コミックZERO-SUM」にて『春の呪い』を連載開始。同作で「このマンガがすごい!2017」(オンナ編)2位を獲得した。2017年より「月刊アフタヌーン」にて連載『来世は他人がいい』をスタート!

「2018年 『来世は他人がいい(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小西明日翔の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×