僕らに月は見えなくていい (メゾン文庫)

著者 :
  • 一迅社
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本棚登録 : 13
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758092234

感想・レビュー・書評

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  • 自分では絶対に体験できない恋愛を体験させていただきました。
    それも一つの愛の形なんでしょうけど、多分普通じゃない。
    高崎さんも、藍さんも、普通の人から見ると多分異常者で、二人の関係性もやはり異常で異端。
    理解は多分自分ではできない。
    普通の枠に囚われたままの自分では、そういう愛もあると知り得ても、心の中では理解できず目を逸らすかもしれない。
    でも、だからこそ惹かれてしまうんですよね。
    そんな異常な二人が、どんな日々を過ごし、どんな最後を迎えるのか、気になって仕方がない。
    普段は読まない系統の話ということもあり、中毒的惹かれ方をして一気読みしてしまいました。
    いやあ、自分では絶対想像できない世界、圧倒的でした。
    藍さんの愛を、自分は最後まできっとちゃんと理解できなかったし、高崎さんの生き方を素直に肯定もできなかったえけれど。
    でも、あの二人だからこそあの「本」が出来上がって、あの展開を選んだ先に何か新しい可能性が見えて、希望の持てるラストだったのがいい。
    不快感がない。
    満足感すらある。
    何とも濃厚な読書となりました。
    あの不思議な感覚、的確に言語化できないのがもどかしくありますが、初めての経験だったように思います。
    まあ、だからといって、あんな女たちがドロドロしちゃう恋愛は経験したくはないですけど……クライマックス付近の女性陣は本当に怖かったから。
    藍さん、よく耐えた。


  • 久しぶりに櫻いいよの大人の恋愛小説読めて嬉しいよおおおお
    (なにせわたしは大の乳メス好きだし)

    高崎のけしからんおじさん具合が最後までぶれなくて大変よろしい。
    男も女もある程度の年齢まで生きてきたら、そう簡単に変わらないからね。そのリアリティがなかなか小説には生かされないことが多いなかで、この作品はたいへんよろしい(二回目

    藍ちゃんのぶっ飛び具合に、好みが分かれそうな作品ではあるけれど、これは藍がこういう女の子でないと成り立たないからね。
    愛が欲しいのに恋ばかりを繰り返してしんどい思いをする女が世に溢れてるなかで、恋を知らずに愛を成立させようとする藍はある意味狂っててたいへんよろしい(三回目

    そしてこれはわたしがよく知る彼女のアイラブユーの翻訳ですね。
    櫻いいよらしい、『愛』の言語化だとおもいます。

    しかし高崎は最後の最後までずるい男よのう。
    物書きの男には決して近づかないようにしようと心に誓いますね、わたし。

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著者プロフィール

櫻いいよ(さくら いいよ)
奈良県出身、大阪府在住。2012年『君が落とした青空』でデビュー。同年、『乳房にメス』で「オトナ女子が本当に読みたい小説大賞」の優秀賞を受賞。『図書室の神様たち』が好評を博している。

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