はじめの一歩のイラスト生化学・分子生物学―生物学を学んでいない人でもわかる目で見る教科書

  • 羊土社
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本棚登録 : 29
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758107228

感想・レビュー・書評

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  • 第一章で細胞、第二章でたんぱく質・遺伝、第三章で臓器・代謝について解説があり、イラスト入りで学びやすい。「はじめの、、」とタイトルにもある通り初心者向けの書籍であるが、一通り必要な知識を入れるには十分であった。

  • 脳は一日に120gのグルコースを消費する。安静時に全身で使用するグルコースの約60%になる。脳には貯蔵庫はない。

    筋肉はグルコース、脂肪酸、ケトン体がエネルギー源となる。グリコーゲンを1200KCAL貯蔵していて、全体の3/4にあたる。筋肉のグリコーゲンは、グルコース6リン酸に変換されて、解糖系でATP生成に使われる。しかし、グルコースには変換できないため、筋細胞外にグルコースを運び出すことは出来ず、グルカゴンなどに対する受容体がないため、血糖のために筋細胞のグリコーゲンが使われることはない。

    安静時の筋肉の主なエネルギーは(内臓筋)、脂肪酸(心臓ではケトン体も)でありグルコースではない。

    脂肪はグルコースと脂肪酸から、トリグリセリドとして蓄えられ、リパーゼによって加水分解される。分解したグリセロールは肝臓に運ばれる。分解した脂肪酸は、脂肪細胞内にグルコースが十分にあると、再度トリグリセリドに合成され、少ないと血中に放出され肝臓に運ばれる。したがって、脂肪細胞内のグルコース濃度は脂肪酸が血中に放出されるかどうかの主要な因子となる。

    糖質は単糖類に分解されたあと、小腸で吸収される。門脈を経て肝臓に運ばれる。
    タンパク質は、アミノ酸またはペプチドで門脈を経て肝臓に運ばれる。ペプチドがアレルギーを引き起こすことがある(鯖の蕁麻疹など)。
    脂肪は、モノグリセリドと脂肪酸に分解されて吸収され、上皮細胞内で再び合成され、リンパ管、胸管を経て左鎖骨下静脈に入る。

    糖質代謝は、最初は細胞質マトリックスで行われる解糖系で行われる。
    酸素が十分にないときは、ビルビン酸から乳酸が発生し、肝臓で糖新生に使われる。
    酸素が十分にあると、ビルビン酸はミトコンドリアのマトリックスでTCA回路と電子伝達系でATPが生成する。
    糖新生は乳酸や、中間代謝物を原料に、肝臓や腎臓でグルコースを合成する。アミノ酸の中で、糖原性アミノ酸は、TCA回路の中間代謝物に変化し、糖新生の原料になる。

    余分なグルコースは肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵される。肝臓におけるグリコーゲンの合成はインスリンによって促進され、分解はグルカゴンによって促進される。筋肉では、インスリンの受容体はあるが、グルカゴンの受容体はないため、筋肉中のグリコーゲンは血糖を上昇するためには使われない(ということは脳には使えず、運動のみに使える)。

    脂肪はリパーゼで分解されるがリパーゼは、アドレナリン、グルカゴン、副腎皮質ホルモンで活性化し、インスリンで不活性化される。血中に放出された脂肪酸は、血清アルブミンと結合して肝臓に運ばれ、脂肪酸のβ酸化される。グリセロールは解糖系で分解される。

    β酸化は、ミトコンドリアのマトリックスで行われる。脂肪酸がアセチルCoAとなって、TCA回路と電子伝達系でATPになる。
    脂質の代謝物にケトン体がある。生成の主要臓器は肝臓であり、糖質の供給が不十分なときに生成される。糖質が十分に供給されている時は、TCA回路は円滑で、脂肪酸のβ酸化によって生じたアセチルCoAはTCA回路で速やかに代謝されるため、ケトン体は生じない。
    しかし、飢餓や糖尿病などで糖質が不十分なときは、TCA回路の回転率が低下するため、アセチルCoAgが処理できなくなり、ケトン体が生じる。大部分は、尿中に排泄されるが、水分も排泄される。

    20分以内の有酸素運動では、主に血中の中性脂肪が消費され、20分以上になると、脂肪が燃料となる。

    糖質が過剰にあると、糖質代謝によって生じるアセチルCoAの一部はミトコンドリアから細胞質に移行し脂肪酸に変えられる。グリセロールも糖質代謝の中間代謝産物であり、これらが結合してトリグリセリドができる。

    タンパク質の消化吸収によって生じたアミノ酸の大部分は、整体にとって必要なタンパク質の生合成に使われる。
    非必須アミノ酸は、糖質代謝の中間物から合成される。アミノ酸は、遺伝情報の転写と翻訳によって合成される。アミノ酸は、生体物質の前駆体となる。

    大部分の尿酸は、体液中では尿酸ナトリウムとして存在する。体温37度の場合、尿酸ナトリウム溶解度は7mg/dlであり、これを越えると結晶化し、痛風を起こす。

  • 最初から通して読むのもいいかもしれないが、個人的には他の教科書で勉強しながら、本書の関連した部分を必要に応じて読むという使い方をした。確かにイラストが多くてわかりやすく、説明もしっかり書いてあるが、難点は値段が高過ぎること。これで2500円程度だったら素晴らしいと思うが、4000円はちょっと…という感じ。★4つ。

  • センター生物しか学んでない自分にとって、生化学と分子生物学の試験対策としてすごくわかりやすい導入書だった。
    図もわかりやすい。
    とりあえずぱーっと一通り流し読みしてから、生化学だったらシンプル生化学とかマシューズのカラー生化学とかで、分子生物学だったらエッセンシャル細胞生物学とかで、きっちり押さえていけばいいんだろう。
    とりあえず、これ読んだだけじゃ分生の本試は落ちたから、エッセンシャルで知識を詰め込もうと思う。

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