火星ダーク・バラード

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.58
  • (17)
  • (47)
  • (49)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 197
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758410212

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「華竜の宮」の上田さんのデビュー作と云う事で、はずれでないだろうと思い、いつ読もうかあたためていた一冊。
    大事に読むつもりが一気読みしてしまった(笑)

    一作目と云うだけあって、若干文章も展開もソフトで読みやすいと思いました。鋼の様に重厚でいて繊細な細工物の様な文章は、この作品からスタートして作られていったんだなあと、著者の歴史を感じました。

    人と技術の調和とか、人による人の進化とか、そう云う世界観は上田SFぽくて読んでいて心地良かったです。好きな人は、本当に一気に楽しめる一冊です。

    カナビスさんの表紙に惹かれて単行本を手にしてしまいましたが、文庫版は改変が有ったとか!?ああそっちも読まなくちゃ(笑)

  • 命の価値を考えさせる重いテーマですが、テンポよく読める冒険譚でした。世界設定もこういうのは好きです。

  • アデリーンと水島がこうなるとは予想外でした。
    警察小説のような展開も僕の好みです。また、火星というフロンティアが舞台なので、西部劇の趣もあります。

    これは本当にまだ序章のような感じですね。これからいろんな事が試されるのだと思います。

    文庫版はどう書き直されているのか、これでいいような気もしますが、やはり読んでみたい。

  • 作者のSF大賞受賞作「華竜の宮」と同様、
    信念が強い主人公がなかなか魅力的。

    逃げてはつかまり、打ちのめされてもまた立ち上がる。
    緊張感の中、物語は展開していく。一気に読めた。

    アデリーンのオヤジはさんかれあの父親みたいで、
    きもーいww
    そのおかげで、読んでてアデリーンガンバレ!
    水島ガンバレ!って気分になった。
    アデリーンも温室育ちの割に信念が強いな。
    アデリーンが水島にラブラブ過ぎなので、
    もう少し水島のアデリーンに対する心理描写があればと思うけど、
    あえてそれがないので、かえって想像力が膨らむ。
    なにはともあれ、読後感はすっきりさわやかな気持ちだ。

    私が読んだのはハードカバー版だったけど、
    表紙は文庫の方が好き。
    …えっ!?文庫版とハードカバー版ラスト違うの!?
    (図書館で借りる派の私には選択肢がないんだけど…)

  • 火星を舞台にしたSFサスペンス。
    火星の峡谷を埋め尽くすようにして建設された都市。設定は緻密ですぐに夢中になった。
    凶悪殺人犯と刑事との攻防、不可解な事故、遺伝子改良され産まれた新人類の少女との出会い。
    面白かった〜世界観を楽しめた。

  • SFというよりも壮大なラブストーリーだった。タイトル通り。

  • 【第四回小松左京賞】
    文庫版を読み終わって斜め読み。文庫版のほうがキャラの個性が強い気がします。
    単行本のほうはハードボイルドな面がいくぶんマイルドな感じ?
    結末も少し違います。どっちがいいかは好みが別れるだろうなぁ。私は先に読んだせいもあると思うけど文庫版が好きです。

  • 前半は微妙。後半は楽しめた。
    火星が舞台だが、必ずしも火星でなければならない必要は無い気がする。NIGHT HEAD と同じようなネタ。もしくは、ガンダム SEED かな。

  • ジャンルはSFなので未来設定で科学も発達している世界ですが

    なんでしょうかこの方の作品はとても骨太で土っぽい感じがします。

    他のSF作品は読んでいてとても無機質で精錬された感じがするのですが

    「火星~」は読んでいて人の匂い、血や汗が感じられる。

    火星に手首に巻かれた「リストコム」や「新人類の少女」と

    SF風味満載なのになんだかハードボイルド的なモノがある。

    暴力や痛みがなんだか身体に食い込む
    思いや感情が心に食い込む。

    人間が人間らしいのですかね。

    「リストコム」にしても今の時代から見れば十分に未来の代物ですが何と言うか今まで読んできたSF作品よりかは近い感じがして人間臭い。

    多分そこが味なんだろうな。

  • 2015/2/8
    久しぶりに読み返す。
    ああ、なじみ深いでもちょっとだけ違う感覚。
    たぶん一回目に読んだ時と違う感覚。
    それを感じるのは経験を経たから。
    また、いつか読み返したい。

    2014/5/23
    これからって感じ。
    続きが気になる。

    どこか、今を映す過去の鏡だよね。

全49件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。11年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。18年『破滅の王』で第159回直木賞の候補となる。SF以外のジャンルも執筆し、幅広い創作活動を行っている。『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『薫香のカナピウム』『夢みる葦笛』『ヘーゼルの密書』『播磨国妖綺譚』など著書多数。

「2022年 『リラと戦禍の風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上田早夕里の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×