墜落

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 63
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758410663

感想・レビュー・書評

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  • 再読。
    再読にしてなかなかのくどい文章だと気付いたけれど、
    それも東氏の面白さと思うと楽しめる。

    14歳の売春をする少女と
    地元の名士と言われた老人のつながりが
    そうかぁ、そう来たかぁとなる。

    毎回毎回、救いようのない話なんだよなぁと思う。
    でも、探偵畝原は好き。

    ひきとられた幸恵が声を発するのが嬉しい。

  • 大好物の、バツ一、子持ちの私立探偵、畝原シリーズだが、中でも「熾火」が大好きだ。

    畝原は、ある晩、血だらけのTシャツを1枚だけ着た、幼児にも見える女の子を保護する。

    彼女は戸籍を持たず、ずっと段ボール箱の中で虐待を受けてきた。そして、腎臓を1つ失っていた。

    ある事件がきっかけで親しくなった姉川(やはりバツ一で娘を育てている)は、女の子のカウンセリングを引き受けるが、女の子に接触する前に数名のグループに拉致されてしまう。

    畝原シリーズには、なにやら得体のしれない、不気味で気持ちの悪い人間がよく出てくる。

    ニヤニヤ笑いながら、平気で残酷なことをする輩や、普通の社会生活を送りながら、ネジが外れ、想像力のかけらもなく、人を傷つける者、などなど。

    「熾火」も、情景描写が抜群なので、気持ちの悪さが尋常でない。

    「熾火」の事件をきっかけに畝原と姉川は、「墜落」で結婚しているが、同時に、この女の子を養女にし、「幸恵」と名付ける。

    人間的な扱いを受けてこなかった幸恵は言葉もしゃべれない。

    「墜落」以降、この幸恵は、畝原、姉川、そして二人のそれぞれの娘たちの愛を受け、徐々に、徐々に、人間の子どもらしくなっていく。

    陰惨な事件も起きる、いやハードボイルド小説としてはそうした事件がストーリーの中心となるのだが、あいまあいまに描かれる、幸恵が笑ったとか、「おとぉ」と言ったとか、家族が暖かく見まもるなか、人間を取り戻していく、こっちのストーリーも楽しみなっている。

  • 探偵畝原シリーズ。何も関係なさそうな事件はすべて何処かで繋がっていて、そもそもそれの最初はある男が誰かの人生を乗っ取ったところから始まった。家出少女の行方探しから、脅迫状の調査、駐車場で殺された二人の警備員、不良たちのリンチ殺人、そうして最後は無理心中したうえでの、犯人の自殺と。甲殻と何が何だか分からなくなるんだけどすべて後ろで繋がっている事件だった。この方の描く事件は身勝手で、どうしようもなくくだらない理由で殺人が起こることが多いのだけど、どうにも現実にありえそうな話で怖い。

  • 畝原シリーズ第五作。

    官公庁の不正がらみのようなスケールの大きい話は
    今回出てこない。

    その代わりに、
    地域の不良社会と地方文学界の
    黒い部分が重なり合った嫌な世界が今回の事件。

    最後の暴露は必要なのかちょっと分からなかったけど。

    出てくる不良が軒並み不快に感じるのは
    やはり上手だと思う。

    あと、読了してから感じるのは、
    この畝原シリーズはタイトルが秀逸だということ。

  • 同義語が並んでややくどいと思う瞬間もあるのだけど次の瞬間には納得している自分がいる。同じように感じているのだろうな多分。泡盛など飲めないのに何故か美味しそうと思ってしまうんだ~

  • 結末に無理がある。

  • 私立探偵畝原シリーズ。
    畝原一家のほのぼのに癒されつつ、玉木が無事だったことに狂喜。
    玉木!
    良かった!
    あれ、畝原さんなんか最近可愛いな……。
    なんだろう、もっさり感が増したからだろうか……。

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著者プロフィール

一九五六年札幌生まれ。本郷幼稚園中退、本郷小学校卒、東白石中学校卒、札幌東高等学校卒、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。
現場作業員、ポスター貼り、調査員、ガードマン、トラック助手、編集者、広告営業、コピーライター、受刑者など諸職を転々。
一九九二年『探偵はバーにいる』(早川書房)で小説家としてデビュー。同作は、一九九三年『怪の会』激賞新人賞受賞。
二〇〇一年『残光』(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞受賞。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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