疾走

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 80
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411073

感想・レビュー・書評

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  • 凄腕の始末屋として恐れられた榊原健三は、今では名前を偽り、人目を避けて山奥で暮らしていた。
    そんなある日、かつての恋人・多恵子の息子である恵太が、〈低レベル廃棄物処理研究施設・えびす〉見学に現れると知った健三は、胸騒ぎを覚える。
    だが、恵太をひと目見たい一心で施設に向った彼の前に、想像を絶する惨劇が待ち構えていた―――。
    命の危機に晒された恵太と同級生を救うため、健三はすべてを捨てて走り始める。
    (アマゾンより引用)

    これ、シリーズ物なんだろうな…
    けど、それはそれで楽しめた。
    ただ、乱闘の描写が少し、ゾッとする。

  • 榊原健三シリーズ、3作目。

    久々に著者の作品を読んだ。震災の原発事故以来、関連機構の胡散臭さは現実味がグッと増したように思うが、流石に本書のようなところまでいくと荒唐無稽と言わざるを得ないかも。でも、まぁそこは読み物だし、素直に楽しんで読むべし。何てったって、健三がカッコいいんだから。恵太と純江の中学生カップルも健気で賢明だし、好感高い。敵対組織の悪さも突き抜けていて、逃亡劇中の三人への感情移入は半端ない。さらに、東作品のキャラがオンパレード。便利屋に畝原、その他脇キャラ、惜しみなく登場かつ活躍していて、ファンの私には嬉しいかぎり。最後の結末はちょっと雑に終わった感もあるけど、面白く読めた。また、新作出して欲しいなぁ。

  • 2015.2.19-15
    廃棄物処理場見学中に起きた事故を見た為に追われる恵太達を助ける榊原。機構と各関係との癒着も描かれ興味深い。

  • 見方によれば複雑な情報や知識が短いスパンで示される状況で主人公が一切無駄な動きをせず的確に機敏に行動し余りにも強いために全てうまく事が運ぶだけ、って穿った話になるんだろうけど、充分に芸術☆

  • 榊原シリーズ第三弾。

    ザ・オールスターという感じで。
    作品ファンなら楽しめるのでは。

  • 「疾走」東直己

    榊原健三シリーズの3冊目。
    1冊目は未読。

    これは2008年に書かれた作品。
    低レベル放射性物質廃棄処理場の建設に関わる
    いろんなこと。
    「今」にとてもマッチした題材で驚いた。
    というよりも、時代が追いついたのか。

    いろんなものにぶら下がるずるがしこくて
    汚い、とても汚れた大人達。
    汚い大人は、見ちゃいけないものを見てしまった子どもたちを、
    いとも簡単に殺してしまう。

    そこから逃げた二人の中学生と、彼らを助ける健三。

    うーっ、かっこいい。
    もう、超絶かっこいい。

    ちらりと出てくる畝原さんもかっこいい。

    「俺」も・・・
    いや、ちゃんと仕事してた、うん、してた。

    久しぶりの東氏、面白かった。

  • 榊原健三さんシリーズ三作目です。

    低レベル放射性物質廃棄処理場を建設した会社の企画した見学ツアー。
    参加した子どもたちは、その問題の処理施設で見てはいけないものを目撃してしまう。

    見学バスが事故に遭う直前、危険を感じた二人の少年少女が逃亡を試みる。
    山の中の逃避行。駆けつけた健三とともに両親のもとを目指す。

    前作の『フリージア』『残光』がうろ覚えでしたが、問題なく読めます。
    東さんのオールスター出演。探偵畝原、便利屋その他もろもろが登場します。
    東直巳ファンなら楽しめるかな!?

  • 「フリージア」(未読)「残光」に続く榊原健三シリーズ三作目。「低レベル廃棄物処理施設」で見てはならぬものを見てしまった人々を抹殺しようとする「機構」。辛うじて脱出を図った少年と少女を救うために、榊原の活躍が始まった。前作から8年。ストーリーを忘れかけていたので、よい復習の機会になりました。何しろ、「便利屋」と「私立探偵畝原」シリーズの人々も登場しますし、ファンにとってはたまらない作品。しかし、リアリティは、感じられませんでした。いつも東さんの作品を期待して読んでいるのですが、このところ「当たり」がないのが残念です。

  • いっきに読み進めました

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著者プロフィール

一九五六年札幌生まれ。本郷幼稚園中退、本郷小学校卒、東白石中学校卒、札幌東高等学校卒、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。
現場作業員、ポスター貼り、調査員、ガードマン、トラック助手、編集者、広告営業、コピーライター、受刑者など諸職を転々。
一九九二年『探偵はバーにいる』(早川書房)で小説家としてデビュー。同作は、一九九三年『怪の会』激賞新人賞受賞。
二〇〇一年『残光』(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞受賞。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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