おもひで屋

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.12
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本棚登録 : 75
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411400

作品紹介・あらすじ

初めて聞く母の声、初めて見る父の姿。そこで少年が出会った四日間の奇蹟。甲子園出場の道を断たれ、同時に母を失った、西沢素晴。失意と絶望の中に届いた「想い出チケット」を手に、素晴は19年前の世界に向かった。父の甲子園への夢を叶えるため、そして、列車事故に遭う母を助けるために…小松左京賞作家が描く、切なくて心温まる感動のストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 後輩の不祥事で甲子園出場がだめになった『素晴』は、酔っ払いと揉め留置所に入れられる。迎えに来たじっちゃんに連れて行かれたのは母が入院している病院だった。

    「美樹が危篤だ」

    『美樹』は高3で妊娠していて、事故に遭って植物状態となっていた。素晴は意識のない母から手術で取り出され、父親のことは知らない。母の死後、母がマネージャーである野球部でピッチャーだった『竜太』が父親だと聞かされる。竜太は美樹の事故後、行方がわからないままだった。素晴は甲子園出場を決めた時の父親の新聞記事を見せられるが、一度も会ったことのない父に何の感慨もわかなかった。顔を見ているだけだった母親も同じようなものだ。
    葬儀後、素晴宛ての封書を見つける。差出人はNPO法人『おもひで屋』。
    -つらい人生を送っているあなたに、暖かい思い出を差し上げます-
    信じていたわけじゃなかった。行くあてもあく訪ねて行った先には、一人の男が待っていた。


    自分が生まれる前に失踪してしまった父親。そして生まれる前から意識のない母親。当然思い出と呼べるものは何もない。そんな素晴が行くのは19年前の自分がまだ生まれてない世界。そこで父親と間違われる。なんだか『バック・トゥ・フューチャー』みたい。当然母を事故に遭わせないように試みるのだ、映画のように未来を変えるために。自分の両親と同じ歳ってどんな気分なんだろう?親としての姿は知らないんだから違和感はないのかな?でも変な気分だろうね。
    どんなに足掻いても自分も過去の一部だったと気づく、過去は変わらない。いや、変えたくない大切な思い出・・
    そしてぷっつりと消息がとだえた父の行方は・・
    泣けます。
    理論は吹っ飛ばして、後どうするんだろうなんていう疑問も吹っ飛ばして。
    周りからは不幸に見えても、当人は幸せなんだね
    そんな切ない話。

  • 最後の最後につながるピース。母と父との思い出を作る時空の旅。

  • 青春だなぁと思いました。
    気になる点がいくらかあったが、サラサラと最後まで読めた。この結末は親子の思い出と言えるのか悩めるところではあったが、全体通して嫌いじゃない。
    それなりにスッキリしたかと思います。

  • 両親との思い出がない素晴が過去の世界に行き両親との思い出を作っていく。

  • やばい、泣いてしまった。
    単純なんだよな、私って。

    19年間、植物人間だった母親。
    意識のない母親から生まれた素晴(すばる)。
    父親、竜太は19年前行方不明になったまま。
    親に何も思い出が無い素晴。
    母親が亡くなる寸前、彼に「おもひで屋」のチケットが届く。
    それは、過去に戻るチケットだった。

    19年前の出来事。好きなように出来るはずなのに、
    事故が起きないように必死に頑張る素晴なのに、
    変えられない・・・
    でも、最後の最後、美樹と竜太は救われたのかな。
    切ないわ~

  • ラストが凄くいいです。高校野球とか世代とか、内容もピンポイントで自分好みです 。

  • ラストが素晴らしくいいです。高校野球好きな人や20年前に学生だった人にはピンポイントでヤバイです。ファミマの看板が違う所とか。

  • いい作品。
    過去は変えられないていうのがまたよかった。

    両親との思い出がないため
    葬儀涙か流せない主人公。
    そこへ送られてきた思い出チケットを使い
    両親の生きている時代へタイムトラベルするストーリー。

  • タイムスリップものはあまり読まないんだけどこれは面白かった。
    最後のシーンは凄く好き。

  • タイムパラドックスは折り込み済みです。


    最後まで読んだら最初から読み直したくなる本でした。
    というか、最後のあれ、どう始末つけたのか…。
    謎だ。

    昭和の終わり頃…
    なにもかもが懐かしい。
    ていうほど覚えているわけでもない。
    当時の携帯って、どんなやつ?
    普及し始めたのは15年くらい前…か?
    そんなの持っていたのか。
    ていうか、その頃はまだポケベル全盛期じゃね?
    …ううむ。
    なんか、そんなんあったっけとか思ってばかりだった気がする。
    もう20年以上前なのか。

    一番突っ込みたかったのは、500円玉ばらまき事件…。
    普通、財布に500円玉なんて1枚くらいしか入ってないよね。
    多くても2枚くらいのものだろう。
    残りは片道切符しかないのにどうやって手に入れたのか。

    なんか突っ込みどころも沢山あったがまあ面白かった。
    が、野球まったく知らない人、興味ない人にはそこまで面白くないと思う。

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