蜜姫村

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.26
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本棚登録 : 452
感想 : 104
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411653

感想・レビュー・書評

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  • メチャクチャな設定とズッコける展開 にもかかわらず 一気読みさせる著者の文章力に星5つ(・ω・)ノ

  • 実際あったらこわい…おそろしい…でもおもしろかった!!

  • 表現的にはホラー系が強いけど、ファンタジーの世界に浸ってせつなさにキュンとなるのもありでお得感が高い。
    日常の疲れに心が乾いてしまっている時にいいかも。
    ストーリーは単純で佳境に入るとぐんぐん読める。
    罪のない良い人の死があまりにも悲惨で、そんなグロい表現にしなくてもと思ったりもするが、最終的には後味が悪くなくて救われた。

  • 新聞の書評で興味を持って読んだ。
    額縁。スーパーヒロインの登場で終幕となる。
    グロ、エロとある、昔ながらのノベルズを思い起こされる内容。

  • 変わらず、ホラーっぽいですが、そんなに怖さがありません。運命というか約束というか、それを代々受け継がれる悲劇?3代に渡る家系の物語。大人のおとぎ話みたいな感じでした。

  • とっさに幽遊白書の食脱薬師を連想したが違っていた。

    蜜壺蟻からは腹に蜜を溜め込まれた人間が、
    洞窟にぶら下げられている構図を予想したがそうでもない。
    蟻の生態系を模した秘里かと・・・


    実際に話が進むと早々に先が見えてくるが、
    生物の肉体を「壺」とする発想は面白く、
    生理的不快を喚起する描写を好みとする人には適している。


    運命だとしても、「東京から来た夫婦」が憐れ。
    夫が禁を破るのを、妻は何がなんでも阻止しなければいけなかったのに・・・




    夜に独りで読んだので怖かった。

    後日探すときに「ミステリ」としては思い出さないだろう、
    と思いホラーにカテゴライズしてみる。

  • これは伝奇ミステリー・ロマンというものだろうか?ファンタジーのジャンルに分類されるのだろうけれど、これまでの乾さんの評価を下げかねない作品。戦国時代の落人伝説を題材に、山深い越後の山奥の集落にひっそりと残されていた、とある秘密について、謎めいたストーリーが展開されていく。 乾さんらしい、ややグロテスクで不気味な表現は控え目。時代を前後させながら、おどろおどろしい血の因習の必然性を説いていく。途中からある程度、展開が予測できるのだけれど、どんな決着をつけるのかだけが興味をひく。その割には終盤の展開が寂しい。どうせ現実離れした作品にするなら、もっと読み手をうまくだまして欲しかった。

  • 閉じられた村の閉じられた秘密。
    それがだんだん明らかになっていく。
    おどろおどろしい雰囲気や謎めいた村人たち。
    全体的に、横溝ミステリをもうちょっと軽くした感じかなぁ。
    村の秘密は割と始めの方で読めちゃうんだけど、それでも最後まで面白く読めたので及第点。
    一見残酷な統治者に見える密姫様が、意外と義理がたい人だったのが驚きだったな。
    男系の能力では視きれない、一族の辿る滅びの道を、なんとなく予感していたのでは・・・?
    っていうのは深読みしすぎかしらね。
    紅蝶といい、大蜂といい、みんなどこかしら運命にしたがいつつ、その運命に抗うことを心の奥底では願っていたのではないか・・・。
    これまた深読みなんですが、そういう深読みできるのがこれまた楽しい一冊なのです。
    ラストもしっかりしててよかったな。
    幾人もの犠牲を出したけど、結局は歪みを正した上で村は再び甦ることになるのだなぁ。
    アンハッピーエンドで終わらなくてよかったー。

  • 山深い村が持つ先祖代々の秘密・・・。私は怖がりの割りに、こんな伝奇ものが案外好きだったりするので、村人たちが隠すソレ(題名からも、途中のミツツボアリのエピソードからも、なんか想像がつくんだけど)を、ごっくんと唾を呑み込みながら読んでしまいました。ネタばれです。なぜか村人皆が健康で医者のいらない地、また、腹が異様に膨らんだ姫の形態、などそそる要素はたくさんあったのですが、その中に絡めとられた都会からの夫婦があまりに哀れで、それはないんじゃないかい!と、そこが難点だったかなぁ。特に、壺として殺されるために何年も酷い状況の中、生かされている、なんてその救いのなさが、私にはちょっと乗れなかったということですね・・・・。

  • 何ともいえない奇妙な物語ではありますが、もしかしたらあるかもしれませんね、このような村は…
    約束は守らなくてはなりません。
    一時凌ぎの約束でも、その願いを叶えてくれたものは、必ず覚えているものですから。
    題名が結末を示唆しているようにも思えます。

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著者プロフィール

乾ルカ
一九七〇年北海道生まれ。二〇〇六年、「夏光」でオール讀物新人賞を受賞。一〇年『あの日にかえりたい』で直木賞候補、『メグル』で大藪春彦賞候補。映像化された『てふてふ荘へようこそ』ほか、『向かい風で飛べ!』『龍神の子どもたち』など著書多数。8作家による競作プロジェクト「螺旋」では昭和前期を担当し『コイコワレ』を執筆。近著の青春群像劇『おまえなんかに会いたくない』『水底のスピカ』が話題となる。

「2022年 『コイコワレ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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