史記 武帝紀〈7〉

著者 : 北方謙三
  • 角川春樹事務所 (2012年3月15日発売)
4.11
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  • 16レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411929

史記 武帝紀〈7〉の感想・レビュー・書評

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    【内容紹介】
    中国前漢の時代。武帝・劉徹は、自らに迫る老いを自覚し、漠然とした不安を抱いていた。宮延内では巫蠱の噂が蔓延り、疑惑をかけられた皇太子は、謀反の末、自死を遂げる。さらに国内の混乱を払拭せんとするかのように、匈奴との最後の戦いが迫る。敗北を続ける李広利は、その命を賭け、匈奴の将軍の首を執坳に狙う―――。 故国への想いを断ち切るかのように、最後の戦いに向う李陵。亡き父の遺志を継ぎ、『太史公書』を書き上げる司馬遷。そして、蘇武は、極寒の地で永遠の絆を紡ぐ。

    【キーワード】
    単行本・シリーズ・中国・歴史・時代小説・シリーズ


    ++++1

  • ★2014年5月14日読了『史記 武帝紀7』北方謙三著 評価A

    この巻で、話は大きく動く。この作品最大の山場を迎える。

    治世55年に渡り漢を統治してきた武帝は、遂にその生涯を閉じる。最後の最後に後継者を選びこの世を去っていく。
    そして、永きに渡りその武帝の中書令として仕え、武帝を見つめ、記録を残してきた司馬遷もその役割を終え、自らを律してきた厳しい日々も終わり、人に戻り若い弟子をとり、余生を送り始める。

    また、極北の地で一人厳しく、自然と戦い生き抜いてきた蘇武は、降将として匈奴の将軍になり、漢と戦ってきた戦人である李陵を迎え、何回かの冬を過ごす。

    そして、漢の新しい帝となった劉弗陵に仕える大司馬将軍に任じられた霍光は、匈奴に囚われの身となっている李陵とその一族の名誉を回復し、漢の地に戻すことを画策して、単于であった狐鹿姑の後継者たる新単于である壺衍革是に使節団を送る。

    しかし、それが引き金となり、李陵は蘇武の住んでいた極北の地へ送られる事となってしまう。最後の機会に、李陵は、漢の使節団の前で、蘇武に向けての意味を込めて、舞を舞う。

    万里を征き、沙漠を渡り
    君が将となりて匈奴に奮う。
    路、窮まり絶え、矢刀くだけ、
    士衆滅びて名すでにおつ。
    老母すでに死(ころ)さる。
    恩を報ぜんと欲すといえども将に安(いずく)に帰せん。
    なんと厳しい別れの歌でしょうか。男として李陵がその友である蘇武へ送る永遠の別れが万感を込めつつ、淡々と歌われています。

    また、武帝の臣下であった桑弘羊は、その奉公の最後の仕上げとして、大変な芝居を打ち、新体制となった新帝の劉弗陵の統治安定のために、わざと霍光と対立し、不安分子のあぶり出しを行う。

  • 終わってしまった。蘇武の北での生活に憧れる。

  • 前漢第7代の皇帝武帝の生涯を司馬遷の史記より小説に仕立てた筆者渾身の話題作。短気で独断的だといわれ前漢の国力を最も充実させた武帝。前半は天才戦術家衛青と霍去病の抜擢。そして繊細かつ慎重に中央集権体制を強化、外征にて成功を納め領域を拡大し東西交渉を盛んにしていく。繁栄が絶頂を迎えると今度は退廃への一歩。治世後半では絶大な権力に溺れ、体の衰えとともに絶対的な権力が侵される不安に晒されていく。時を経て揺れ動く心の様を匈奴の反攻と司馬遷による本紀完成とともに見事に描ききる。そしてなんといっても、水滸伝、楊家将でおなじみ迫力満点の騎兵戦。唸る歴史書!

  • 死んで生きて生きて国もまた死んで生きていく
    ハードボイルドだったね

  • 北方版史記の完結編となります。史記・武帝紀というタイトルの割には司馬遷や武帝は登場人物の1人に過ぎず、多くの主人公たちがそれぞれの人生を精一杯生きる姿を描いています。個人的には、北に流され極寒の地で1人生き抜いた蘇武の生きざまに心揺さぶられました。史記について詳しくないので、史実とフィクションの境目がよく分かりませんが、北方節全開の一級エンターテインメント小説だと思います。

  • ☆は堂々の5つ!
    北方謙三:武帝紀その最終巻。正直この物語ってこんなに面白かったっけ!?って思えるほど良い最終話でした。
    考えてみれば、のっけの1巻目を読み始めたのが何時だったかすっかり忘れてしまいましたが、もし機会があればもう一度最初から読み返してみたいと思う、数少ない作品になりました。
    とってもすごく歴史の勉強にもなるし、もちろん物語としてもかなり面白い。こういう本をどしどし読むと、わたしのバカ空気頭も、少しは賢くなったのではないかと気分のよい勘違いをします。
    ああ、よかったよかった。
    さて年末年始は一体何を読んで過ごそうか・・・。
    すまんこってす。すごすご[m:237]。

  • 最終巻で傑作に昇華させた北方先生の手腕は見事。
    もう一度最初から読み返したい。
    前半の衛青、霍去病より後半の李陵、蘇武の方がキャラがぐいぐい立ってきて好き。
    最晩年の劉徹と桑弘羊のやり取りも涙ものです。

  • 漢の武帝(諡名)のまさに「紀伝」である武帝紀を、武帝自身が腐刑(宮刑)を命じた司馬遷が書いた「史記」を通じて小説化する、という…
    前漢の時代の逼塞した政治状況と、北の民である匈奴(これは中華からみた蔑称で自分たちは別の呼び方をしたと思うが)のおおらかな制度の違いも描かれていた。本編はその大団円。
    司馬遷は「黄帝」の時代からの歴史を書いたのだから、次は、有名な「項羽」と「劉邦」の時代の北方・史記を読めるのだろうか…

  • 漢の7代皇帝、武帝こと劉徹が死ぬ7巻で終わり。武帝死ぬ間際に聡明さを取り戻すのは北方謙三さんの希望なんだろうか。司馬遷など登場人物にも愛情を感じ始めていたので、ハッピーエンドでよかったかな。

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