- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758412087
感想・レビュー・書評
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人たる者の本分は、眼前にあらずして、永遠に在り…この1文に尽きますね。2人の生き様、夫婦の在り方に心打たれました。2人を囲む人達もまたみんな美しく真っ直ぐで。老いてなお自分にできることを求めるその姿に時折涙がこぼれました。他の作品にも取り上げられているようなので、そちらもまた読んでみたいと思います。
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いや、うーん。
なんだろう、グリム童話とか、日本昔話とかの「善人礼賛」の雰囲気。
個人的には、年子おばさんに萌える。夫にも半人前と言われ、それでも背を伸ばし村で生き続けた彼女に見えた世界って何だったんだろうね。
あいを妻にした寛斎は幸せだと思うけれど、あいを主役にされてもなぁ。と思ってしまう。彼女は何かを考え、選んだりしていないから、どうしても流され感がある。ナレーター的な立ち位置。
せめて寛斎が主役であれば違ったんじゃないかなぁ。
あと、名のある具体的な悪役がいないのも寂しい。悪役が居ないと善人が際立ちません! -
史実に捉われすぎてしまったのか、ただ年紀を読んでいるよう。
登場する人々も聖人君子ばかりで、実際に関寛斎・あい夫妻の苦労が感じられなくて、残念。 -
大好きな高田さんの作品だが、これはダメだろう。
期待値が大きすぎたせいもあるのかもしれないけれど、史実に縛られすぎて物語世界が十分に構築されていない。そして、すべてを描こうとしすぎて年月を急ぎ、いろんな出来事を盛り込みすぎ、結果としてひとつひとつのエピソードに深みがない。ひたすらに夫を妄信的に支えた功績はわかったが、あいそのものの強さと存在感が希薄だったように思う。
本当に残念。。。