山本周五郎 愛妻日記

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 14
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412148

作品紹介・あらすじ

昭和5年、27歳となった周五郎は、煩悶する日々を送っていた。
折しも、アメリカのブラックサンデーに端を発した世界大恐慌の煽りを受け、日本もまた出口の見えない不況にあった時代。
文壇へデビューは果たしたものの、思うような作品を生み出せずに苦しみ、焦り、金銭的にも追い詰められて、自暴自棄になる日もあった。
しかし、転機は恋と結婚によってもたらされる。改めて書くことが生きることと自らの心に誓った周五郎は、最愛の妻に貧しい暮らしをさせていることに心を痛めながらも、真摯に小説と向き合う過程で、「読んで面白い小説」に活路を見出していく。妻への愛情を糧に、自分の為すべき仕事に辿りつくまでの若き周五郎の日常と心情が赤裸々に綴られた、第一級の文学史資料。

感想・レビュー・書評

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  • 「戦中日記」に続いて購入したものの、
    しばし積読になっていたものを読了。

    この本では、
    山本周五郎が一人目の奥さんに出会う年から
    日記がスタートし、
    友人が死を迎え、戦況が激しくなっていく
    年までの分が納められている。

    丁度現在の自分の年齢を跨ぐ形で
    日記が綴られており、読んでて
    不思議な気分になった。

    酒や友人との付き合いに引きづられつつも、
    ストイックに生きようとすることの繰り返し。
    身近なような、真似できないような。

    それにしても、読んでる方が照れてくるような
    赤裸々な内容(なにせ、日記だから)が
    書かれているので、生きているうちは
    書いた本人も公開されたくなかっただろうな、と思う。

    そういう意味でも貴重な本だ。

  • 山本周五郎の1930年から1941年に至る十一年間の日記 はじめて全文を読む機会が得られたとき、もっとも印象的だったのは、若い二人のみずみじしい恋の情景だった 彼の仕事のえなるギー源は妻だったのではないか 

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著者プロフィール

山本 周五郎(やまもと しゅうごろう)
1903年6月22日 - 1967年2月14日
山梨県北都留郡初狩村(現:大月市初狩町下初狩)生まれの小説家。小学校の担任から小説家になるよう励まされ、志望するようになる。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。その後帝国興信所(現:帝国データバンク)文書部を経て、1926年『須磨寺附近』を執筆、これが出世作に。
1943年『日本婦道記』が第17回直木賞に選ばれるが辞退。菊池寛との不和が影響したとも言われ、歴代の直木賞の中で唯一の辞退者となった。ほかにも「読者から寄せられる好評以外に、いかなる文学賞のありえようはずがない」という信念から、多くの文学賞を辞退している。功績を記念し、1988年に優れた物語性を有する小説」を対象とする山本周五郎賞が発足。
主な代表作に、NHK大河ドラマをはじめ映像化・舞台化が絶えない『樅ノ木は残った』、テレビドラマ・舞台化された『さぶ』、黒澤明監督が映画原作に用いた『赤ひげ診療譚』。

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