ぼくはまだ、横浜でキスをしない

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 97
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412940

感想・レビュー・書評

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  • どういう内容だか一切知らないまま読んでみたが、結構面白かった。
    タイトルはどういう事?って思ったけど、そういう事か。

    高校二年のアキオはとても大人びている。
    それは複雑な家庭環境からか。って書いてもそんなに深刻さはなく。
    内容もいろいろ過ぎてうまくまとめるのが難しい。
    変わり者の父と母がいて(離婚してる)、父の隠し子のお姉さん。久しぶりに出会った令嬢の同級生で少し変わり者のメイ。
    アキオにしか言葉を話さない猫のミケ。
    そして10年前の冤罪事件が彼らの夏を忙しくさせる。
    濃いい内容だけどサラッと読みやすい。

    しかし、作者の樋口さんが亡くなられた・・・
    ご冥福をお祈りします。他にも沢山読みます。

  •  突然自分に姉がいるらしいことが分かり、幼馴染と名乗る美少女・メイが現れ、人語を繰る猫・ミケがついてきて……次から次へとふりかかる奇想天外な出来事にこんな冷静に対応する主人公・アキオは、達観してるというか、浮世離れしているというか。そうじゃなかったら、メイの独特な話し方や強気なとこに付いて行けないか。
     ばらばらだった出来事が全てぴたっと1つに収まっていって。話のスピードは後半にかけて早かった。特にミケのとこは突然すぎて、あんな苦戦してたのにあっけらかんと解決しちゃったなと。
     黄金町や赤レンガ、山手など横浜付近の地名や場所も出てきて、聖地めぐりではないけれど、物語に出てきた場所を巡りたくなった。

  • *かつて盗撮事件を起こして離婚した父に頼まれ、父の隠し子の存在を調べることになった僕。だが、調べるうちに盗撮事件の背後に浮かぶ陰謀、言葉を喋る猫「ミケ」の登場、幼馴染との恋が交錯し、人生をかけた大事件へと変わっていってしまう――。青春ミステリの鬼才が新境地を開いた傑作の登場! *

    「青春ミステリの鬼才」の作品を読んでおいて言うのもなんですが…個人的には、この方独特の飄々とした大人の機微が大好物なので、この作品には全く入り込めず。お得意の「ちょっと変わってて人の言うこと聞いてない勝手気儘な美少女」が生理的にダメで…このテの女の子って、世間的には魅力あるのか??若い装丁も含め、学生さん向けの本ですかね…。

  • 知っている地名も出て興味深く、また、軽い感じでさらりと読み進められました。
    猫が喋る設定は、さらに軽い感じに?

  •  爽快な話を、ニコッと笑いながら読ませてくれるというのは、素晴らしい筆力。

  • 軽快な感じが樋口有介らしい

  • こんな男子高校生になりたかった…!と思いながら読んでいた。

  • 樋口有介の書き下ろしノンシリーズ長編。著者はこの出版社は初めてだと思う。
    ノンシリーズでもぶれることなく、ウィットと諦感に溢れる語り口と、それでも俗っぽい情に動かされる主人公が大好きである。
    今回は、あらすじも展開も、普段よりライトでありきたり、現代風だった。良くいえば作風据えたまま広くウケそうだし、悪くいえば無難な感じがした。
    でも、いつも期待から少し外れるくらいの結末が多いので、分かりやすい終わり方を味わえたのはよかった。主人公の変人具合がやや弱めなのもある。ヒロインたちはいつも通りだけど。
    どれだけ値段が上がっても、この人の本は買うだろう。
    4+

  • ■ 1853.
    <読破期間>
    2018/8/24~2018/9/3

  • 人語を理解する猫が登場するなど、ぶっ飛んだ展開に思わずのけぞったが、後々の伏線だったとは…

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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