今日のハチミツ、あしたの私

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.77
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本棚登録 : 305
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413022

作品紹介・あらすじ

恋人の故郷である朝埜市で、蜂蜜園の手伝いを始めることになった碧。蜜蜂たちの暮らしの奥深さを知る日々のなか、十六年前に自分の人生を助けてくれた不思議なできごとを思い出す-。草木がゆたかに花を咲かせる小さな町。不器用な家族の愛が心にしみる、書き下ろし長篇。

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    結婚の為、仕事も辞め恋人・安西の故郷である朝埜市に移り住んだ碧。
    ところが結婚話は、安西の父親に全く認めてもらえず難航。
    そのなりゆきから、かつて養蜂が盛んだったこの町で、養蜜園の手伝いを始める事に。
    そこで蜜蜂の不思議や生態の奥深さを知った碧は、16年前に自分の人生を助けてくれた、
    不思議な出来事を思い出す――。

    何もかも捨ててきた碧だったが、相手がハッキリしなくても私は私と、
    自分自身で周りの人との関係を築き、広げてゆき、前に進んで行った。
    上手くいかない事を相手のせいには決してしない。
    自分がどうしたいのか、どう生きたいのか、ドンドン動いていく。
    今までと違う生活に紆余曲折しながらも、たくましく生きる碧。
    芯がとっても強くって人柄も素敵な人だった(*´▽`*)

    食べる事の大切さ。
    自分自身が自分を大切にしなくて、嫌ってたら、周りの人はみんなますます
    大事にしてくれないし、嫌いになっていく。
    自分自身って本当にどうあるべきか、大切だなぁ。

    寺地さん初読みでしたが、流れる空気感や伝えたい事、
    勿論文章もとっても心地よかったです。
    大好きな作家さんになりました~(*´ `*)

    「はちみつをもうひと匙足せば、多分あなたの明日は今日より良くなる」
    あしたは今日よりよくなる…未来に希望があって良い言葉でした。

    • けいたんさん
      こんばんは(^-^)/

      昨日本屋さんでビビッときた本です。
      しのさんの感想を読めてよかったです♪
      参考になりました。
      私は「ミ...
      こんばんは(^-^)/

      昨日本屋さんでビビッときた本です。
      しのさんの感想を読めてよかったです♪
      参考になりました。
      私は「ミナトホテルの裏庭には」だけ読んでいます。
      2017/04/13
    • しのさん
      こんばんは(#^^#)
      コメントありがとうございます。
      うわ~偶然にも今日本屋さんでビビッときた本だったのですね~(*'▽')
      私は、...
      こんばんは(#^^#)
      コメントありがとうございます。
      うわ~偶然にも今日本屋さんでビビッときた本だったのですね~(*'▽')
      私は、寺西さん初読みでした。
      とっても大好きな作家さんになりそうな予感で、巡り合えた事にとっても幸せを感じています。
      他の本も読んでみたいって思ってます( *´艸`)
      ミナトホテル…もタイトルは存じ上げていました。
      今度読んでみますね~(#^^#)
      2017/04/14
  • 恋人との結婚を反対されたことがきっかけで、知らない土地で一人途方にくれる碧。
    何もかもが思うようにいかず落ち込む気持ちに、蜂蜜のようにふんわり優しい、けれど芯のしっかり通った言葉が染み込んでいく。

    「どうしたいか、どこへ行きたいかが大事」
    「自分の居場所があらかじめ用意されている人なんていないんだよ。自分でつくっていかないと」
    「目指して辿りついた場所であれ、たまたま流れついた場所であれ、そこで生きていくためにはしっかり自分の根っこをはらなきゃいけない」

    何度凹んでも諦めず、自力で自分の根っこをはり巡らせていく碧。
    そんな碧の逞しさに、最近パワーダウン気味の私も元気を貰った。私も碧のように自分の根っこをはらなきゃ。
    明日なんて来なければいい、と落ち込んだこともあったけれど、明日がなくても今日は今日。
    今日、ここでやるべきことをやる。
    そんな今日の次に明日はきっと来るはずだ。
    とても晴れ晴れとした気持ちになれた。
    私も砂糖の代わりに蜂蜜を使ってみようかな。

  • 碧は相手を気遣って相手の気に入らないことはしないようにしているけれど、今の関係を失いたくないばかりに安西と本音でぶつかったことがない。
    安西は自分が特別だと思っているが、それを認めてくれる人しか受け入れることができない。
    二人が置かれる状況が激変することで、碧も安西も自立を余儀なくされるが・・・。

    人の描き方が独特だなぁ、と思いました。寺地さんの物語は一人称がうまく使われていて、読みやすくてともすれば通り過ぎてしまいそうになる読者を、人物たちに繋ぎ止めてくれるのです。どの人物も、とても魅力的!映画になるといいなぁ。(勝手にキャスティングを始める私)
    物語は碧が養蜂で生きていく、と決めたところで終わっているけれど、他の人たちも人生の転機を迎えようとしていて、全員にエールを送りたくなりました。
    でも安西との復縁は、なしにして(笑)お互いきちんと、別の人生を歩んでほしいなぁ。

  • 「今日、ひと匙のはちみつが明日の私をつくる」

    はちみつをひとさじ食べる。
    私にもそんな習慣があったけれど、しばらくやめていたが、このお話を読んでから、再開した。ますます大切になった。

    あと、「四十には四十の、五十には五十の恋愛がある」という一文が胸にささった。

  • 主人公の碧は
    出会う人達に
    とてもいい風とバワーを送り込んでいると思うけれど
    男を見る目は全然ない。
    それはそれでプラマイゼロってことでしょうか。
    疫病神のような安西と
    どうして結婚したいのかさっぱりわからなかった。
    どれほど安西の描く絵が好きでも
    そんなダメっぷりが許されるのは
    天才だけだ。

    そして、安西の父親は最低だった。
    けれど、碧の親もどうかと思うなぁ。

    碧に幸多かれと祈ります。

    養蜂の大変さを考えると
    はちみつを一層美味しくさせる気がする。

    最近はヨーグルトにかけるのがお気に入り。

  • 淡々と、でも実は芯がある主人公の碧さんがとても素敵。
    乾いてひび割れた何かに蜂蜜がとろっとやさしく染み渡ったそんな物語。

  • とても読後感の良いお話でした。

    ハチミツに救ってもらった碧が、彼氏の地元で奮闘しながら力強く歩んで行く様子に、同年代としてすごく励まされました。

    少しできすぎているような…と思う部分はあったものの、2時間ドラマとかで映像化したら楽しそうだなぁと。

  • 寺地はるなさん。また好きな作家さんと出会えました!!ほぼ同年代だからなのか、文章もとても読みやすかったです。

    クラスメイトからのいじめから、摂食障害を患っていた過去をもつ碧。
    30歳になる今も、人の顔色を窺って言いたいことも言えずにいる彼女に、昔の自分が重なりました。
    でも、わたしがもし、碧と同じ立場になったとして、果たして碧のように新しい場所で自分の居場所を切り拓くことができるかな。

    いい人たちとの出会いを、出会いだけで終わらせなかったのは、碧の生命力。
    生きる力をくれたハチミツと、その出会いとなった出来事。きちんと過去にけじめをつけて、新しい明日の自分のために、今日をしっかりと生きる碧に励まされました。

  • 寺地さんの作品には、孤独感や自己肯定の術が見つからない哀しさが根底にあり、主人公のものの見方感じ方にはチクチク、ザラザラとした絶望感や諦めが漂う。でも読み進みながら何か人肌のような温もりに触れて、私自身が支えられていいる感覚になる。主人公碧は親に大切に扱われた感覚を手に出来ず育ち、摂食障害を抱えていた。辛い学校、就職、恋愛を経て、誰かの為ではなく自分で自分の居場所を作っていく様子が嬉しい。誰かに依存したり、過剰に尽くすのではなく、自分で満ち足りる術を得る。いくつもの救いの言葉が溢れる寺地さんの作品。

  • ゆるく前向きになれるお話だった。主人公含め周りは不器用な人たちだけど、とても愛しい。主人公の人生の支えにしてたモノたちは違った形で結果を迎えてしまったけど、それを受け止め進んでいく主人公がすごく好き。

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著者プロフィール

寺地 はるな(てらち はるな)
1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第四回ポプラ社小説新人賞を受賞。
著書に『ミナトホテルの裏庭には』『月のぶどう』『今日のハチミツ、あしたの私』『みちづれはいても、ひとり』『架空の犬と嘘をつく猫』『大人は泣かないと思っていた』『正しい愛と理想の息子』がある。

今日のハチミツ、あしたの私のその他の作品

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