食堂メッシタ

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 483
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413206

感想・レビュー・書評

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  • 人気の本格イタリア料理のお店メッシタの料理人、蘇芳満希の人生を描いたドキュメンタリー風のお話。イタリアの料理に魅了され、持ち前の行動力と情熱で料理の腕を上げていくというストーリー。スピード感があってどんどん展開していく爽快さはあるけどあっけなく終わってしまったという感じ。
    メッシタという実在のお店があって、モデルになった人もいるというフィクションのようですが、フィクションならもう少しドラマチックな展開にしちゃってもよかったかも?淡々と満希の活躍が描かれているだけで、うーーん、、、物足りない。ひっかかるものがなかった。

    イタリア料理とひとくくりではなく、トスカーナ地方など地方の郷土料理という概念を実感できたのがよかったです。

  • イタリアに行きたくイタリア料理が食べたくなりました。自分がイタリアに行ったことも思い出しました。
    料理も何でもそうですが、一生懸命・夢中に・好きでやるのが1番ですね。
    そういう生活をしたいもんです。

  • イタリア料理に人生をかけたマキの物語。

    出てくる料理の数々が美味しそう。
    マキの人生の一区切りの所で物語は終わってしまったので、少し物足りなかった。

  • 読むだけでお腹が空く。美味しいものが食べたくなる。
    アレも食べたい、これも食べたいってなるわ。
    これだけの情熱を持って料理を作っているのだから、まずいわけがない。つられて、カツオのカルパッチョを作ってしまったわ(笑)。
    美味しいものっていいな、嫌なことなんかすっかり忘れて、楽しい気分にさせてくれるもん。美味しいものを食べるために働こうっと。

  • 山口さんの作品はいつも沢山の料理が出てくる。今回はイタリア料理(イタリア料理というのはないそうですが。)
    主人公の満希さんがたくさんの料理を、スピーディにエネルギッシュに作っていく描写はすごくワクワクする場面でした。勝手に食堂で起こる人間模様が描かれると思っていたら満希さんの自伝の様になっていて、実在の人物でほんとに食堂メッシタがあるのではと思ってしまうお話しでした。
    夢を見つけ、腕を上げていってもその上を目指し、イタリアで武者修行をする満希さんに勇気をもらえます。

  • 大人気のイタリア食堂メシッタの店主マキ。
    メッシタ開業までの全力疾走の半生を綴った物語イタリア料理の数々が美味しそうでめちゃくちゃイタリアに行きたくなる、そんな一冊でした。

  • 実在のイタリア料理人鈴木美樹さんをモデルにした、フィクション小説。
    だからなのか、食堂のおばちゃんシリーズなんかと比べると骨太というか硬質な印象を受けました。

    出てくる食べ物がおいしそうで鈴木美樹さんのお店を調べたけど、住所電話番号非公開、屋号もない完全紹介予約制で、全然手が届かなそうでしたー(涙)

    メッシタ時代に通えた方たちが羨ましい!

  • 本物のイタリアの美味しい食材が、満希さんの手で絶品に仕上がり、笙子さんを初めとするお客さんたちがそれらを次々に平らげていく! 読むだけで食の快感に満たされます。
    イタリアの各地で腕と舌を磨き、楠見さんの店で奮闘し、メッシタを切り回し、そして、幕を下ろす…。小説でありながら、ドキュメンタリーのように心が熱くなりました。

  • それなりに面白く読めたが、なんともささらなかった。
    どのシーンもCMの一コマのようなイメージしか持てなくて響かなかった。
    あとそれが大事なことなのかもしれないが、イタリア料理のディテールがだいぶくどい。

  •  女性イタリアンシェフの半生記。7章からなる。

          * * * * *

     料理を扱った作品は作者の真骨頂。そのひと品ひと品が、各章を彩る小道具として格別の輝きを放っています。イタリアンの魅力、十二分に伝わりました。

     今回の作品は、実在の人物を綿密に取材した内容を元にして描いただけあって、主人公の満希をはじめ主要人物には確固とした存在感があり、ストーリーにもリアリティがあります。 ( 作中で登場する笙子は作者自身なのでしょう。)

     だが残念なことが2点あります。

     1つ目は、満希が自分の店を持つまでの数々のエピソードを均等のウエイトで描こうとしたためダイジェストのようになってしまい、ストーリーに深みがなくなったことです。

     2つ目はモデルとなった鈴木美樹シェフへのリスペクトゆえなのでしょうが、フィクションならではのクライマックスの盛り上がりが足りなく、収まりがおとなしめになったことです。

     どちらも作者である山口恵以子さんの誠実な姿勢の表れであり、悪いことではないと思いますが、アグレッシブな満希が見得を切るようなシーンを読みたかったと思いました。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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