いきぢごく

  • 角川春樹事務所
3.21
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本棚登録 : 122
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413343

感想・レビュー・書評

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  • 40代の独身女性が、父の遺品から見つけた巡礼者の手記に自らを重ねていくというお話。主人公の女性も、昭和15年に一人で四国八十八ヶ所を巡礼し手記を残した女性も、ぼくにはまったく理解しがたく読み進めるのが苦痛だった。そしてクライマックスには予想外の結末が待つ。うーむ、生地獄か……。

  • 最初のうちは鞠子と絋太の年の差カップル男女のドロドロ話かと思ってたけど、いい意味で最後に裏切られた。途中に入るお遍路さんの日記も、ちょうどいいアクセントだし、その日記の真相も驚かされて良かった。

  • これは…スゴい。

  • 宇佐美氏はこんなお話も書けるんですね。懐が深い。
    この本の紹介のあらすじを読んだとしたら、ただのアラフォーの性癖を描いたエロ小説と感じて読まなかったと思うが、良い意味で完全に裏切られた。極上のストーリーテリングとプロットで、完全なミステリーでありながら、人間関係を繊細かつ骨太に描いており、大人が十分堪能できる小説。隠れた傑作といえる。

  • 11歳年下男性と付き合っていて結婚する気はない、とか言ってみたいよ。特に、年下男性ってところね。結婚はまぁ、どうでもいい。仕事をバリバリやってれば未婚のほうが気楽で動きやすいだろうし。
    心に引っかかっている人がいるというのは面倒なことだな。今後絶対どうにかなることはない、と思っていても会ってしまえばそんなことどうでもよくなるんだろうしね。
    関係の近い人とややこしいことになると、面倒な結末になってしまうのだろうか。

  • 終盤に向けて期待を膨らませながら
    読み進めたんだけれど
    先がよめてしまい
    ちょっと残念。

    昔話のようなどんでん返しにも萎えた。
    なんか惜しいよなぁ。

    • 本ぶらさん
      あのドンデン返しは、本当に萎えますよね(^^ゞ
      自分も、あれを読んだ途端、ガクッと来ました。
      そして、惜しい。
      自分もそう思います。
      この人...
      あのドンデン返しは、本当に萎えますよね(^^ゞ
      自分も、あれを読んだ途端、ガクッと来ました。
      そして、惜しい。
      自分もそう思います。
      この人、もう少し書けそうに思うだけどなぁー。
      もう少し、なんとか書けなかったものかなぁー。
      2023/02/01
  • 悲惨?なんとも。
    作者のどうだ感が透ける感じが。

    • 本ぶらさん
      自分も、あのドンデン返しに、ダっサーって一気に醒めました(^^;
      自分も、あのドンデン返しに、ダっサーって一気に醒めました(^^;
      2023/02/01
  • 今までの宇佐美さんの作品のテイストとはちょっと違った感じ。最後の畳み掛けてくる展開はさすが宇佐美さんでした。怖っ!って感じでした。女の人がいつまでも女を捨てられない情感が読んでいて何か責められているというか、勘弁してほしいと思いました。痛々しかったですが面白かったです。

  • 元遍路宿だった実家で古い女遍路の日記を見つけた鞠子は、自分と似た境遇の主人公に引き込まれていく。
    しかしそれは姉が仕掛けた罠だった。
    更に義兄も2人をまとめて始末する計画を立てていて…

    最低限の所持品しかなく衣服もどんどんぼろぼろになっていく女遍路が日記を書いていること自体違和感があったが、そういう事だったか。

  • 「発心」「修行」「菩提」「涅槃」四章で構成された長編。

    若い恋人を持つ42歳の鞠子は、亡き父から相続した元遍路宿で古い日記を見つける。
    そこに記された戦前の女遍路の壮絶な人生に、鞠子は徐々に搦め捕られていく。

    日記の部分は旧仮名遣いで崩し文字もあるので若干読みづらい。

    三章まで淡々と読み進めて行くと、最終章の「涅槃」で一気に面白くなる。

    鞠子と鞠子の8歳年上の姉、亜弥が愛した男達の真実、家族の秘密、日記に隠された真相、伏線を綺麗に回収しながら恐ろしさは増して行く。

    生と性、人間の情念と怨念にゾッとするサスペンス作品。

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著者プロフィール

(うさみ・まこと)1957年、愛媛県生まれ。2007年、『るんびにの子供』でデビュー。2017年に『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。2020年、『ボニン浄土』で第23回大藪春彦賞候補に、『展望塔のラプンツェル』で第33回山本周五郎賞候補に選ばれる。2021年『黒鳥の湖』がWOWOWでテレビドラマ化。著書には他に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『子供は怖い夢を見る』『月の光の届く距離』『夢伝い』『ドラゴンズ・タン』などがある。

「2023年 『逆転のバラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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